●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI 183.1:1 ~ W-pI.183.11:8

Lesson 183




I call upon God's Name and on my own. 
  • call upon : 「呼び掛ける、求める」
❖ "I call upon ~ "「私は、神の名を、そして私自身の名を呼ぶ」。子供が母親(父親)を求めて、声を出して呼びかける状況を思い浮かべればいい。



1. God's Name is holy, but no holier than yours. To call upon His Name is but to call upon your own. 
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
❖ "God's Name ~ "「神の名は神聖であるが、あなたの名よりもっと神聖だというわけではない」。"To call upon ~ "「神の名を呼ぶことは、あなた自身の名を呼ぶことに過ぎない」。神が神の子を創造したのだから、親と子という違いはあるが、神と神の子は同等だ。あなたが、自分が神の子であることを受け入れることは、神を受け入れることと同じである。



A father gives his son his name, and thus identifies the son with him. 
  • identify [aidéntəfài] : 「特定する、同定する」
❖ "A father gives ~ "「父は子に自分の名を与え、こうして、子を自分の子として同定する」。一般的に、親は生まれてきた子供に愛を込めて名前を付け、そうすることで、その子が自分の愛する子であると確定する。



His brothers share his name, and thus are they united in a bond to which they turn for their identity. 
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • unite [junáit] : 「一体化する、結合する」
  • bond [bάnd] : 「結び付き、結束、きずな」
  • turn to : 「〜に頼る、〜の方を向く」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、固有性」
❖ "His brothers ~ "「その兄弟達は彼の名前を分かち合い、」兄弟達も親から名前をもらって、互いにその名を呼び合い、"and thus are ~ "「こうして彼らは一つの絆で結ばれ、その絆によって自分たちが何者であるか知るようになる」。いわば、一つのファミリーに属しているという意識によって自分のアイデンティティが確定する。



Your Father's Name reminds you who you are, even within a world that does not know; even though you have not remembered it. 
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
❖ "Your Father's ~ "「父なる神の名が、あなたが誰であるか、あなたに思い出させる」。"even within a ~ 「たとえそれを知らない世界にあっても、また、たとえあなたがそれを覚えていなかったとしても」。それでもなお、神聖な神の名を呼ぶことで、あなたは自分が神の子であることを思い出すことが出来る。



2. God's Name can not be heard without response, nor said without an echo in the mind that calls you to remember. 
  • heard [hə́ːrd] : 「hearの過去・過去分詞形」
  • response [rispάns] : 「反応、返答、回答」
  • echo [ékou] : 「反響、こだま」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "God's Name ~ "「神の名は、返答されずに聞き取られるないことはない」。つまり、あなたが神の名を呼べば、かならず神は答えてくれる。"nor said without ~ "「また神の名は、あなたの心の中で、あなたに思い出すようにと呼びかけるこだまを伴わずに言われることはない」。つまり、あなたが神の名を呼べば、かならずあなたの心の中にこだまが響いてきて、それはあなたに神と神の子を思い出すように求める。



Say His Name, and you invite the angels to surround the ground on which you stand, and sing to you as they spread out their wings to keep you safe, and shelter you from every worldly thought that would intrude upon your holiness. 
  • invite [inváit] : 「招待する、招く」
  • surround [səráund] : 「囲む、取り囲む」
  • ground [ɡráund] : 「根拠、理由、基盤、地面」
  • spread [spréd] : 「広げる、開く」
  • wing [wíŋ] : 「翼、羽根」
  • shelter [ʃéltər] : 「〜を保護する」
  • worldly [wə́ːrldli] : 「この世の、現世の」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • intrude [intrúːd] : 「侵入する、押し入る、立ち入る」
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ」
❖ "Say His Name ~ "「神の名を唱えなさい」。ここからは詩的表現がなされているので、イメージとして、あるいは詩的比喩としての光景を心の中に描けばいい。"and you invite ~ "「そうすれば、あなたは天使達をあなたの回りに招くことが出来、天使達はあなたが立っている場所を取り囲む」。"and sing to ~ "「天使達はあなたに歌を歌ってくれ、翼を広げてあなたを安全に包み込む」。"and shelter you ~ "「そして、あなたの神聖さに侵入するかもしれない世俗的な考え方からあなたを守ってくれる」。



3. Repeat God's Name, and all the world responds by laying down illusions. 
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • respond [rispɑ́nd] : 「反応する、応答する、答える」
  • lay down : 「捨てる、明け渡す、投げ出す」
❖ "Repeat God's ~ "「神の名を繰り返しなさい」。"and all the world ~ "「そうすれば、世界は幻想を捨てることでそれに答えてくれる」。神の名を唱えることは真実を求めること。世界はその求めに答えて幻想を放棄する。



Every dream the world holds dear has suddenly gone by, and where it seemed to stand you find a star; a miracle of grace. 
  • dear [díər] : 「愛情こめて、やさしく」
  • suddenly [sʌ́dnli] : 「突然に、急に」
  • go by : 「過ぎる、行ってしまう」
  • grace [gréis] : 「優雅、神の恩寵、神の愛」
❖ "Every dream ~ "「世界がいとおしく抱きしめてきた夢の一つ一つは突然どこかへ行ってしまう」。"and where it ~ "「そして、夢があったように見えた場所に、あなたは星を見つける」。"a miracle of ~ "「神の恵みという奇跡である」。ここも詩的表現をしている箇所なので、イメージとして星の光を心に思い描き、神の恩寵を感じればいい。



The sick arise, healed of their sickly thoughts. The blind can see; the deaf can hear. 
  • sick [sík] : 「病気の、病んだ」
  • arise [əráiz] : 「起こる、起きる、よみがえる」
  • sickly [síkli] : 「病気の、病んだ」
  • blind [bláind] : 「目の見えない、盲目の」
  • deaf [déf] : 「耳が不自由の、耳が聞こえない」
❖ "The sick arise ~ "「病める者は起き上がり、病んだ考えをヒーリングされる」。心が幻想という名の病んだ考えに犯されたとき、人は病を作り出す。しかし、真実の星の光に目覚めた者は、病んだ考えを捨て去り、結果として病はヒーリングされる。"The blind can ~ "「目の見えなかった者は見えるようになり、耳の聞こえなかった者は聞こえるようになる」。肉体という幻想から目覚めるのだから、肉体的な障害は消え去る。



The sorrowful cast off their mourning, and the tears of pain are dried as happy laughter comes to bless the world. 
  • sorrowful [sάrəfəl] : 「悲しんでいる、悲嘆に暮れた」
  • cast [kǽst] : 「〜を投げる、投じる」
  • cast off : 「投げて捨てる、放棄する」
  • mourning [mɔ́ːrniŋ] : 「悲嘆、悲しむこと」
  • tear [tíər] : 「涙、悲しみ、悲嘆」
  • dry [drái] : 「〜を乾かす」
  • laughter [lǽftər] : 「笑い」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を賛美する」
  • dry [drái] : 「〜を乾かす」
❖ "The sorrowful ~ "「悲しみに暮れる者はその悲しみを捨て、痛みの涙は乾く」。"as happy laughter ~ "「その時、幸せな笑い声が世界を祝福するためにやって来るのだ」。苦と痛みの世界は消滅し、喜びと平和の世界が出現する。



4. Repeat the Name of God, and little names have lost their meaning. 
  • little [lítl] : 「重要でない、取るに足らない」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、真意」
❖ "Repeat the Name ~ "「神の名を繰り返し唱えなさい」。"and little names ~ "「そうすれば、取るに足らない名前はその意味を失ってしまう」。たとえば、この世での成功や名声、地位などという取るに足らない名前は意味を失う。たとえば、エゴという取るに足らない名前は意味を失う。



No temptation but becomes a nameless and unwanted thing before God's Name. 
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動」
  • nameless [néimlis] : 「名前のない、無名の」
  • unwanted [ʌ̀nwάntid] : 「望まれていない、無用の」
❖ "No temptation but ~ "「神の名の前では、あらゆる誘惑は名もない無用のものとなるだけだ」。たとえば、エゴの推奨する物質至上主義や快楽主義は無意味なものとなる。攻撃性も同様に無用となる。



Repeat His Name, and see how easily you will forget the names of all the gods you valued. They have lost the name of god you gave them. 
  • easily [íːzili] : 「気楽に、安易に、簡単に」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • value [vǽljuː] : 「〜を高く評価する、〜を尊重する」
❖ "Repeat His Name ~ "「神の名を繰り返し唱えなさい」。"and see how ~ "「そうすれば、あなたが価値ありと思った神々のすべての名前を、あなたはどんなに容易に忘れてしまえるか分かるだろう」。"They have lost ~ "「それらは、あなたが与えた神という名前を失うのだ」。あなたはエゴを神として信奉していたが、あなたが本当の神の名を唱えることで、エゴは神という名を失う。エゴはあなたがでっち上げた偶像に過ぎないと理解できるようになる。



They become anonymous and valueless to you, although before you let the Name of God replace their little names, you stood before them worshipfully, naming them as gods. 
  • anonymous [ənάnəməs] : 「匿名の、無名の」
  • valueless [vǽljuːlis] : 「無価値な、価値のない」
  • although [ɔːlðóu] : 「〜ではあるが、〜だけれども」
  • replace [ripléis] : 「〜を交換する、置き換える」
  • worshipfully [wə́ːrʃipfəli] : 「敬意を表して、うやうやしく」
❖ "They become ~ "「たとえ〜であっても、それらはあなたにとって名もなく価値もないものになる」。"although before ~ "「たとえ、あなたが神の名をそれらの取るに足らない名前と置き換える以前に、あなたがそれらを神と呼び、それらの前にうやうやしく立っていたとしても」。あなたがどんなにエゴを信奉していたとしても、今や本当の神の名の下では、エゴは神という名を失ってしまう。



5. Repeat the Name of God, and call upon your Self, Whose Name is His. 
  • call upon : 「求める、要求する」
❖ "Repeat the Name ~ "「神の名を繰り返し唱え、本当のあなた自身を求めなさい」。"Whose Name is ~ "「その本当のあなたの名前こそ、神の名である」。あなたは神から継承した本当の名前があり、それは『神の子』という名である。



Repeat His Name, and all the tiny, nameless things on earth slip into right perspective. 
  • tiny [táini] : 「とても小さい、ちっぽけな」
  • slip [slíp] : 「経過する、過ぎ去る」
  • slip into : 「〜に素早く入る、〜に紛れ込む」
  • perspective [pərspéktiv] : 「見方、視点」
❖ "Repeat His Name ~ "「神の名を繰り返しなさい」。"and all the tiny ~ "「そうすれば、この地上のちっぽけで名前のないものはすべて、正しい視野の中に入ってくる」。真実を見抜くヴィジョンをもってこの幻想世界の出来事を見ることが出来るようになる。知覚が修正されるのだ。



Those who call upon the Name of God can not mistake the nameless for the Name, nor sin for grace, nor bodies for the holy Son of God. 
  • mistake [mistéik] : 「思い違いする、間違える」
  • grace [gréis] : 「恩寵、神の愛、恩恵」
❖ "Those who call ~ "「神の名を呼ぶ者は、神の名を名前のないものと混同することはなく、神の愛を罪と混同することも、神聖な神の子を肉体と混同することもない」。正しい視野であるヴィジョンに見えて来る真実の世界では、神とエゴ、愛と罪、神の子の心と肉体、等々が混同されることはない。ヴィジョンは幻想を排除する。



And should you join a brother as you sit with him in silence, and repeat God's Name along with him within your quiet mind, you have established there an altar which reaches to God Himself and to His Son. 
  • should [ʃəd] : 「万一〜ならば」
  • in silence : 「静かに、黙って、無言で」
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、穏やかな」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、成立させる」
  • altar [ɔ́ːltər] : 「祭壇、聖餐台」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く」
❖ "And should you ~ "「もしあなたが、静寂の中で同胞と共に座りながら同胞と交わり、あなたの静かな心の中で同胞と共に神の名を繰り返し唱えるなら、あなたは、神自身と神の子とに到達することが出来る祭壇をそこに築いたことになる」。神とコミュニケーションを取ることが出来る唯一のチャンネルである祭壇を、あなたは同胞と共に静かな心の中に築いたことになる。これが実相における本当の祭壇であり、本当の教会である。地上における煌びやかな教会も荘厳な祭壇もまったく意味はない。真実は形で表現できるものではないのだ。



6. Practice but this today; repeat God's Name slowly again and still again. 
  • practice [prǽktis] : 「練習する、実践する」
  • again and again : 「何度も繰り返して」
❖ "Practice but ~ "「今日は次のことだけを実践する」。"repeat God's ~ "「神の名をゆっくりと、繰り返し繰り返し唱えなさい」。



Become oblivious to every name but His. Hear nothing else. Let all your thoughts become anchored on this. 
  • oblivious [əblíviəs] : 「忘れやすい、気が付かない」
  • oblivious to : 「〜に気付かない」
  • anchor [ǽŋkər] : 「〜をしっかりと固定する」
❖ "Become oblivious ~ "「神以外の名前のすべてを忘れてしまいなさい」。"Hear nothing ~ "「それ以外の名を耳にしないこと」。"Let all your ~ "「あなたの思いのすべてをこのことにしっかり固定しなさい」。



No other word we use except at the beginning, when we say today's idea but once. 
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • at the beginning : 「初めに、最初に」
❖ "No other word ~ "「最初にたった一度、今日のものの見方を唱えるときだけ、その他の言葉を使う」。つまり、今日のテーマの"I call upon God's Name and on my own"を唱えるとき以外は、神の名を呼び続けることになる。



And then God's Name becomes our only thought, our only word, the only thing that occupies our minds, the only wish we have, the only sound with any meaning, and the only Name of everything that we desire to see; of everything that we would call our own. 
  • occupy [άkjupài] : 「占領する、占拠する」
  • desire [dizáiər] : 「〜であることを強く願う」
❖ "And then God's ~ "「その後は、神の名だけが私達の唯一の思いとなる」。"our only word ~ "「それは、唯一の言葉、私達の心を占める唯一の思い、私達が願う唯一の望み、意味のある唯一の音、そして、私達が目にしたいと望むあらゆるものの唯一の名前となる」。目撃したいと願うすべてを含んだものの唯一の名前、すなわちヴィジョンがとら得る真実の総体、その名前なのだから、神の名、それしかない。"of everything that ~ "「それは、私達が自分自身を呼ぶことの出来るすべての名前の中の唯一の名となる」。最終的に、神の子という名だけが、私達が自分自身を呼ぶことの出来る唯一の名前となる。



7. Thus do we give an invitation which can never be refused. And God will come, and answer it Himself. 
  • invitation [ìnvətéiʃən] : 「招き、招待」
  • refuse [rifjúːz] : 「断る、拒否する、拒絶する」
❖ "Thus do we ~ "「こうして私達は、決して拒絶されることの不可能な招待を与える」。あなたが神の子であるという真実はあなたが拒絶できるものではなく、今あなたは、神の名を唱えることでそれに気付かされる。それが真実への招待となる。



Think not He hears the little prayers of those who call on Him with names of idols cherished by the world. 
  • prayer [prέər] : 「祈り、請願、祈りの言葉」
  • call on : 「求める、要求する」
  • idol [áidl] : 「偶像、崇拝の対象、虚像」
  • cherish [tʃériʃ] : 「〜を大事にする、〜を可愛がる」
❖ "Think not He ~ "「この世界が大切にしてきた偶像の名を用いて神を求める人達のちっぽけな祈りを神が聞き入れるなどと思ってはいけない」。この世での成功や物質的な豊かさを偶像のエゴに祈ってその願いを叶えたとしても、神はそれによって本当の幸せを与えることはない。幻想を求める祈りを神は耳に入れることはない。だから、たとえ一時的に栄華を極めたとしても、それは春の夜の夢のように変化流動し、やがて消えてしまう。



They cannot reach Him thus. He cannot hear requests that He be not Himself, or that His Son receive another name than His. 
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
❖ "They cannot ~ "「こうして彼は、本当の神に到達することは出来ない」。偶像のエゴに近づくことは出来ても、本当の神に近づくことは不可能だ。"He cannot hear ~ "「神は、神自身以外の者であってほしいなどという要求を聞き入れることはないし、神の子がそれ以外の名を受け取りたいなどという要求も聞き入れることはない」。神も神の子も、その存在はすり替えも置き換えもきかない。名前自体も変えることは不可能だ。



8. Repeat God's Name, and you acknowledge Him as sole Creator of reality. 
  • acknowledge [æknάlidʒ] : 「認める、受け入れる」
  • sole [sóul] : 「唯一の、たった一つの」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者、創設者」
  • reality [riǽləti] : 「現実、実在、現実性」
❖ "Repeat God's ~ "「神の名を繰り返し唱えれば、あなたは神を、実相を創り出した唯一の創造者だと認める(ことが出来る)」。神は形あるこの世を創り出した創造主ではない。天の王国である実相世界を創造し、神の愛の延長上に神の子を創造した創造主である。



And you acknowledge also that His Son is part of Him, creating in His Name. 
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
❖ "And you acknowledge ~ "「またあなたは、神の子は神の一部であり、神の名の下(もと)で創造活動をしているのだと認める(ことが出来る)」。実相的な創造は真実の具現化であり、神と神の子は真実を分かち合うことで真実を拡張増大させている。その意味でも、神の子は神の一部である。



Sit silently, and let His Name become the all-encompassing idea that holds your mind completely. Let all thoughts be still except this one. 
  • silently [sáiləntli] : 「静かに、黙って」
  • all-encompassing : 「すべてを含んでいる」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に」
  • still [stíl] : 「静かな、穏やかな、平静な」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
❖ "Sit silently ~ "「静かに座り、神の名が、あなたの心を完全に保持するすべてを含んだ思考になるようにしなさい」。"all-encompassing"は『すべてを包摂する』と言う意味合いで、神自身を意味する。あなたの正しい心が持続的に向かう先は神自身であり、神という名が真実のすべてを包摂する思考になるようにする。簡単に言えば、神の意志があなたの思考のすべてとなるようにする。"Let all thoughts ~ "「この唯一の思考を除いて、他のすべての思考を静めてしまいなさい」。エゴが関わる雑念のすべてを滅却する。



And to all other thoughts respond with this, and see God's Name replace the thousand little names you gave your thoughts, not realizing that there is one Name for all there is, and all that there will be. 
  • respond [rispɑ́nd] : 「反応する、応答する、答える」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜と置き換わる」
  • thousand [θáuzənd] : 「1000の」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する」
❖ "And to all other ~ "「そして、他のすべての思考に対してこれをもって答え、」神の名、神の意志、神の思考をもってその他の雑多な思考に答え、"and see God's ~ "「あなたがあなたの思考に与えた数多くのちっぽけな名前に代わりに、神の名が置き換わったことを目にしなさい」。"not realizing that ~ "「そんなあなたは、存在する思考、また存在し得る思考にはたった一つの名前しかないことを知らなかったのだ」。すべての真実が神という一点に向かって収斂(しゅうれん)すること、正しい思考のすべてを神が包摂していることをあなたは知らなかった。だから、数多くの雑多な思考を勝手にでっち上げては苦しんで来たのだ。エゴの思考システムに支配されて来たのだ。



9. Today you can achieve a state in which you will experience the gift of grace. 
  • achieve [ətʃíːv] : 「成し遂げる、達成する」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、状況」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • grace [gréis] : 「優雅、神の恩寵、神の愛」
❖ "Today you can ~ "「今日あなたは、神の恵みという贈り物を経験する状態を達成できる」。あなたは今日、この幻想世界から救い出される可能性がある。それは神の意図することであり、神の恵み、神の贈り物である。



You can escape all bondage of the world, and give the world the same release you found. 
  • escape [iskéip] : 「〜を免れる」
  • bondage [bάndidʒ] : 「緊縛、束縛」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • found [fáund] : 「findの過去・過去分詞形」
❖ "You can escape ~ "「あなたは、世界の束縛のすべてから逃れ、あなたが見出した解放と同一の解放を世界に与えることが出来る」。幻想世界から解放されたなら、次には、あなたは世界をその幻想世界から解放する。つまり、あなたはキリストとなって同胞をこの世界から救うのだ。



You can remember what the world forgot, and offer it your own remembering. 
  • forgot [fərɡάt] : 「forgetの過去・過去分詞形」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、〜を提供する」
❖ "You can remember ~ "「世界が忘れていたことを、あなたは思い出すことが出来る」。"and offer it ~ "「そして、あなた自身が思い出したことを世界に差し出すことが出来るのだ」。この世界は実在する世界ではなく、実相世界こそが生まれ故郷の実在する世界だと思い出し、その真実を同胞にも伝えることが出来る。



You can accept today the part you play in its salvation, and your own as well. And both can be accomplished perfectly. 
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • as well : 「同じに、同様にうまく」
  • accomplish [əkɑ́mpliʃ] : 「成し遂げる、果たす」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に」
❖ "You can accept ~ "「あなたは、あなたの救い同様に、世界の救いにおけるあなたが演じる役割を受け入れることが出来る」。"And both can ~ "「そして、両者はともに完璧に成就され得る」。あなたも世界の同胞達も共に完全に救われ得る。



10. Turn to the Name of God for your release, and it is given you. No prayer but this is necessary, for it holds them all within it. 
  • turn to : 「〜に頼る、〜の方を向く」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • prayer [prέər] : 「祈り、祈りの言葉」
  • necessary [nésəsèri] : 「必要な、必須の」
❖ "Turn to the ~ "「あなたの解放のために、神の名に向かいなさい」。"and it is ~ "「そうすれば、解放はあなたに与えられる」。"No prayer but ~ "「この祈りだけが必要だ」。"for it holds ~ "「なぜなら、この祈りの中にすべてが含まれているからだ」。細々と祈りの内容を設定する必要はない。ただ単に、神の名を唱えて神と向かい合い、自分が神に愛されている神の子だという真実に目覚めるだけでいい。



Words are insignificant, and all requests unneeded when God's Son calls on his Father's Name. His Father's Thoughts become his own. 
  • insignificant [ìnsiɡnífikənt] : 「重要でない」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • unneeded [ʌ̀nníːdid] : 「不必要な」
  • call on : 「求める、要求する」
❖ "Words are ~ "「言葉は重要ではない」。祈りの言葉が重要だというわけではない。"and all requests ~ "「神の子が父なる神の名を求めるとき、何も要求する必要はない」。神はあなたが必要としていることをすべて知っているから、あなたの要求をわざわざ唱える必要はない。祈る内容ではなく、祈る心が大切なのだ。



He makes his claim to all his Father gave, is giving still, and will forever give. 
  • claim [kléim] : 「要求、主張」
❖ "He makes his ~ "「父なる神が与え、今もまだ与え、また永遠に与え続けるものすべてを、神の子は自分のものだと主張できる」。言葉で要求を表す必要はなく、ただ手を差し出して、神の与えてくれる神の属性のすべてを受け取ればいい。それは時間を超越した真実である。



He calls on Him to let all things he thought he made be nameless now, and in their place the holy Name of God becomes his judgment of their worthlessness. 
  • nameless [néimlis] : 「名前のない、無名の」
  • place [pléis] : 「場所、個所」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力」
  • worthlessness [wə́ːrθlisnis] : 「無価値」
❖ "He calls on ~ "「神の子は神に頼んで、自分が作ったと思っているものすべてを今や名もないものにしてもらう」。神の子が夢の中ででっち上げた幻想のすべてを、それが無価値なものだと知らしめてもらう。"and in their ~ "「そうすれば、それがあった場所で、神聖な神の名があなたの作ったものの無価値さを判断してくれるようになる」。神の叡智があなたの判断に置き換わる。あなたは小賢しい判断を放棄し、神の叡智にすべてを委ねる。



11. All little things are silent. Little sounds are soundless now. The little things of earth have disappeared. 
  • soundless [sáundlis] : 「音のしない、静かな」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、消滅する」
❖ "All little ~ "「あらゆる些末なことは沈黙する」。"Little sounds ~ "「つまらない音は今や聞こえない」。"The little things ~ "「地上の些末なことは消えてしまった」。



The universe consists of nothing but the Son of God, who calls upon his Father. And his Father's Voice gives answer in his Father's holy Name. 
  • universe [júːnəvə̀ːrs] : 「宇宙、全世界」
  • consist [kənsíst] of : 「〜から成る、〜で構成される」
  • call upon : 「求める、要求する」
❖ "The universe ~ "「世界は神の子だけで満ちあふれ、その神の子は父なる神を求めている」。"And his Father's ~ "「そして、父なる神の声は、神聖な神の名の下に、答えを与える」。神の子の求めに神は答える。神の名の下にとは、父としての神が、子としての神の子に答えを与えるという意味合い。



In this eternal, still relationship, in which communication far transcends all words, and yet exceeds in depth and height whatever words could possibly convey, is peace eternal. 
  • eternal [itə́ːrnl] : 「永遠なるもの」
  • still [stíl] : 「静かな、じっとした、動かない」
  • relationship [riléiʃnʃìp] : 「関係、結び付き、関わり合い」
  • communication [kəmjùːnəkéiʃən] : 「通信、やりとり」
  • transcend [trænsénd] : 「超える、〜を超越する」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • depth [dépθ] : 「深さ、奥行き」
  • in depth : 「深さで、徹底的に」
  • height [háit] : 「高さ」
  • in height : 「高さで」
  • possibly [pάsəbli] : 「もしかすると、何とかして」
  • convey [kənvéi] : 「運ぶ、伝達する、伝える」
❖ "In this eternal ~ "「この永遠性の中にあって、動じない関係性は永遠に平和だ」。"in which communication ~ "「そこでは、コミュニケーションはあらゆる言葉を遙かに越え、言葉がどうにか伝えることが出来ることを、その深さや高さにおいて凌ぐ」。神と神の子の間のコミュニケーションは言葉を超越する。愛によるつながりがあるからだ。その愛に支えられた関係性は永遠の平和をあなたの心にもたらす。



In our Father's Name, we would experience this peace today. And in His Name, it shall be given us. 
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
❖ "In our Father's ~ "「父なる神の名の下に、私達はこの平和を今日体験するだろう」。"And in His Name ~ "「そして、神の名の下に、その平和は私達に与えられるだろう」。






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