●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.169.1:1 ~ W-pI.169.15:6

Lesson 169



By grace I live. By grace I am released.
  • grace [gréis] : 「恩寵、神の愛、恩恵」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
❖ "By grace I ~ "「私は神の恵みによって生きる」。"By grace I ~ "「私は神の恵みによって解放される」。幻想のこの世から救われるのも、実相的に真実に生きるのも、すべて神の意志であり、神の恵みによる。神は愛の延長上にあなたを創造したのだから、神があなたを愛さないわけはない。あなたは神の愛に包まれながら生き、夢を見て怖がっている子を母親が抱き上げて目覚めさせるように、神はあなたを目覚めさせ、悪夢から解放してくれる。



1. Grace is an aspect of the Love of God which is most like the state prevailing in the unity of truth. 
  • aspect [ǽspekt] : 「局面、状況、側面」
  • like [láik] : 「〜に似た、〜のような」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況」
  • prevail [privéil] : 「広がる、広く行き渡る」
  • unity [júːnəti] : 「一つである状態、調和、結合体」
❖ "Grace is an ~ "意訳する、「恵みは神の愛の一側面であり、真実が一つに統一されて広く行き渡った状態に最も似ている」。愛や喜び、静寂、平和等々の真実が、純粋一元論世界にあってはたった一つの真実に収斂(しゅうれん)する。それが"God is"の世界であり、神という一点に統一された真実が実相世界のすべてに行き渡る。それはちょうど、神の愛がこの世界の隅々にまで行き渡り、恵みとなって現実化している様に似ている。
 レッスン169は非常に難しい表現がされている。"grace(神の恵み)"という単語が出てきたら、"love(神の愛)"に置き換えて解釈してみればいい。さらに、子を目覚めさせる母親のイメージを抱けばいいだろう。



It is the world's most lofty aspiration, for it leads beyond the world entirely. 
  • lofty lɔ́fti] : 「高位の、気高い、崇高な」
  • aspiration [æ̀spəréiʃən] : 「強い願望、大志、憧れ」
  • lead [líːd] : 「ある結果に至る、導く」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • entirely [entáiərli] : 「全く、完全に、全体に」
❖ "It is the world's ~ "「それは、この世界の最も気高い望みである」。神の愛は、この世の恵みであると同時に崇高な望みでもある。"for it leads ~ "「なぜなら、それは、この世界を完全に超越した所へと(私達を)導くからだ」。神の愛や恵みを求める崇高な望みは、この幻想世界を超越した実相世界を求める願いである。天の王国への回帰を求める声だ。



It is past learning, yet the goal of learning, for grace cannot come until the mind prepares itself for true acceptance. 
  • past [pǽst] : 「〜のそばを通り越して」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的、目指すもの」
  • until [əntíl] : 「〜までは〜しない」
  • prepare [pripέər] oneself for : 「〜の準備をする、〜を準備する」
  • acceptance [əkséptəns] : 「受け入れること、容認」
❖ "It is past ~ "「それは学びを通り越し、しかしなお、学びの目標でもある」。実相世界への回帰は何かを学べば必ず達成できるというものではないが、学びの目標ではある。"for grace cannot ~ "「なぜなら、心が本当に受け入れる準備が出来ない限り、神の恵みはやって来ないからだ」。理屈を学んだだけでは神の恵みは得られないし、天の王国への回帰は果たせない。心がこの世の幻想を赦し、実相(真実)をありのままに受け入れる準備が整ったとき、その時初めて、神の恵みは訪れて天の王国へあなたを誘(いざな)う。



Grace becomes inevitable instantly in those who have prepared a table where it can be gently laid and willingly received; an altar clean and holy for the gift.
  • inevitable [inévətəbl] : 「当然の、必然的な」
  • instantly [ínstəntli] : 「すぐに、一瞬にして」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、優しく、穏やかに」
  • laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「置く、並べる、用意する」
  • willingly [wíliŋli] : 「喜んで、進んで、快く」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
  • altar [ɔ́ːltər] : 「祭壇、聖餐台」
  • clean [klíːn] : 「汚れていない、きれいな」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
❖ "Grace becomes ~ "意訳する、「神の恵みを優しく置くことの出来るテーブルを用意し、心からそれを受け取る準備が整った者、すなわち、贈り物のための清らかで神聖な祭壇を準備できた者、そういった者の心の中に、神の恵みは一瞬にして必然的にやって来る」。あなたの心の中の最も純粋で神聖な部分に神の祭壇があることを思い出そう。しかし、残念ながらあなたはその存在を忘れ、神の祭壇は荒れ放題になっている。まずは、神の祭壇を修復することから始め、神の恵みを受け入れる準備を整えていくべきだろう。



2. Grace is acceptance of the Love of God within a world of seeming hate and fear. 
  • acceptance [əkséptəns] : 「受け入れること、承認」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外見だけの、うわべの」
  • hate [héit] : 「憎悪、憎しみ、嫌悪」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
❖ "Grace is ~ "意訳する、「憎しみと恐れだらけに見える世界にあって、恵みは神の愛を受け入れることを意味する」。憎しみと恐れに満ちた夢の中にあって、悪夢から目覚めさせてくれる優しい誘(いざな)いが神の愛である。神の愛を受け入れるとき、神の恵みは現実化する。



By grace alone the hate and fear are gone, for grace presents a state so opposite to everything the world contains, that those whose minds are lighted by the gift of grace can not believe the world of fear is real.
  • alone [əlóun] : 「独りで、単独で」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「goの過去分詞形」
  • present [préznt] : 「提示する、伝える」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況」
  • opposite [άpəzit] : 「正反対の、逆の」
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • light [láit] : 「〜を明るくする、〜を照らす」
❖ "By grace alone ~ "「恵みだけで、憎しみも恐れも消えてしまう」。神の恵みはあなたを悪夢から優しく目覚めさせてくれる。目覚めたあなたには、もはや憎しみも恐れもない。"for grace presents ~ "「なぜなら、神の恵みは、この世界がはらむあらゆるものとまったく正反対な状態を与えてくれるので、」"that those whose ~ "「神の恵みという贈り物によって心を照らされた者は、恐れの世界が現実だとは信じられなくなるからだ」。神の恵みによって心が照らされて悪夢から目覚めた者は、それまで見ていた憎しみと恐れに満ちた夢を現実だと信じることはない。



3. Grace is not learned. The final step must go beyond all learning. Grace is not the goal this course aspires to attain. 
  • learn [lə́ːrn] : 「学ぶ、知る、分かる」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的」
  • aspire [əspáiər] : 「熱望する、切望する」
  • attain [attain] : 「到達する、手に入れる」
❖ "Grace is ~ "「神の恵みは、学んで知るようなものではない」。"The final step ~ "「最後のステップは、すべての学びを越えてその先に行かなくてはならない」。悪夢から目覚めたあなたは、最終的に神の住む実相世界へ回帰しなくてはならない。それは学びを越えた実践である。"Grace is not ~ "「神の恵みは、このコースが到達しようと熱望する目的ではない」。神の恵みによって悪夢から目覚めるだけがこのACIMの目的ではない。その先に進まなくてはならない。神への回帰である。



Yet we prepare for grace in that an open mind can hear the Call to waken. It is not shut tight against God's Voice. 
  • prepare [pripέər] : 「〜を準備する、用意する」
  • waken [wéikn] : 「目覚める」
  • shut [ʃʌ́t] : 「閉まった、閉じた」
  • tight [táit] : 「きつく、堅く」
❖ "Yet we prepare ~ "意訳する、「しかし私達は、目覚めるようにと言う声を開かれた心が聞くことが出来るように、神の恵みを受け入れる準備を整えておく(必要がある)」。"It is not ~ "「神の声に対して、心は固く閉ざしてはいけない」。



It has become aware that there are things it does not know, and thus is ready to accept a state completely different from experience with which it is familiarly at home.
  • aware [əwέər] : 「気付いている、気が付いて」
  • be ready to : 「〜する心構えができている」
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • state [stéit] : 「状態、情勢、状況」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、全く」
  • different [dífərənt] : 「違っている、異なる」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • familiarly [fəmíljərli] : 「親しく、親密に、俗に」
  • at home: 「くつろいで、気楽に」
❖ "It has become ~ "「開かれた心は、知らないことがあるのだと気付くようになる」。眠っていた心が開かれて眠りから覚めると、目の前に今まで知らなかった真実の世界があると気付く。"and thus is ~ "「こうして、それまで心が慣れ親しんできた経験とは完全に違う状態を受け入れる心構えが出来るのだ」。見たこともない新しいヴィジョンを恐れることもなく、目の前の真実を受け入れることが出来る。二度と悪夢の中に戻りたくないと思うだろう。



4. We have perhaps appeared to contradict our statement that the revelation of the Father and the Son as One has been already set. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • contradict [kɑ̀ntrədíkt] : 「〜と矛盾する、相反する 」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明」
  • revelation [rèvəléiʃən] : 「啓示、黙示」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
❖ "We have perhaps ~ "「私達は多分、父なる神と神の子は一つなのだという啓示はすでにセットされているのだという私達の宣言に矛盾しているように見えるかもしれない」。あなたは神と分離などしておらず、常に神と同体なのだという真実に目覚めるタイミング(啓示のタイミング)は既に定められている。運命的に定められた事なのだから、目覚めのための努力をする必要はないように見えるかもしれない。それは、以前の宣言と矛盾した発言に聞こえるかもしれない。しかし、時間の存在しない実相世界にあっては、起こり得るすべての事象は一瞬に起き、あたかもホログラムに畳み込まれたかのように、記録され保存された状態にある。私達はその中の事象を自ら選び出して、あたかも記録されたビデオを再生するかのように、時間を軸として追体験する。どのタイミングで実相世界に刻まれたどの事象を選択するか、あるいは、それを再生し体験するかは私達の自由意志に任されている。



But we have also said the mind determines when that time will be, and has determined it. 
  • determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、決心させる」
❖ "But we have ~ "「しかし私達は、タイミングがいつなのかは心が決めることであって、また、すでに決めてしまっているとも言った」。実相的ホログラムに記録された事象から、目覚めのタイミングという事象を選び取るのはあなたの心が決めることだ。しかし、そんな心の決定もまたホログラムに記録された事象の一つである。



And yet we urge you to bear witness to the Word of God to hasten the experience of truth, and speed its advent into every mind that recognizes truth's effects on you.
  • urge [ə́ːrdʒ] : 「促す、要請する、勧める」
  • bear witness : 「証言する」
  • hasten [héisn] : 「〜を急がせる、加速する」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • speed [spíːd] : 「〜を加速する、速める」
  • advent [ǽdvent] : 「出現、到来」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、受け入れる」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響」
❖ "And yet we ~ "「しかし私達は、真実を体験する(タイミングを)早めるために、あなたが神の言葉を証言することを強く求める」。ここの"experience of truth(真実の体験)"とは、幻想から目覚めて真実の世界を目の当たりにすること。"Word of God(神の言葉)"とは、眠りから目覚めなさいという神の誘(いざな)いの言葉。神の意志、神の愛だと思ってもいい。したがって本文は、一刻でも早く眠り(幻想)から目覚め、あなたが神と一体であって神から愛される神の子であるという証言を高らかに謳(うた)ってほしい、という意味合い。"and speed its ~ "「あるいは、真実があなたに与える影響を受け入れる心のすべてに、真実が到来する(タイミングを)早めるために、」あなたが神の言葉を証言することを強く求める。真実を体験するタイミング(目覚めのタイミング)を早め、さらに、その体験の結果が幸せと喜びであるということを受け入れる心になってくれれば、真実の到来はますます加速される、という意味合い。そのために、まず始めにあなたが神の証人にならなくてはいけない。あなたが神の真実を高らかに証言すれば、あなたの後を追う同胞がいっぱい出てくるはずだ。



5. Oneness is simply the idea God is. And in His Being, He encompasses all things. No mind holds anything but Him. 
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性」
  • simply [símpli] : 「単に、簡単に」
  • encompass [enkʌ́mpəs] : 「〜を包む、包含する」
❖ "Oneness is ~ "「一体であるとは、単に神が存在するという考えに過ぎない」。純粋一元論世界である実相世界では、すべての真実が一点に収斂(しゅうれん)する。その一点が"God is(神あり)"である。その一点にすべてが含まれる。"And in His Being ~ "「そして、神という存在の中に、神はすべてを包含する」。したがって神は、"All-Encompassing"であり"Source"なのだ。"No mind holds ~ "「すべての心は神のみを抱(いだ)く」。



We say "God is," and then we cease to speak, for in that knowledge words are meaningless. 
  • cease [síːs] : 「〜をやめる、中止する」
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
❖ ''We say "God is ~ "「私達は『神あり』と言葉を発し、そして口を閉ざす」。"for in that ~ "「なぜなら、その叡智の中あっては、言葉は無意味だからだ」。叡智(knowledge)とは真実の総体であって、神そのものだと思ってもいい。神の中にあっては、小賢しい言葉は意味をもたない。



There are no lips to speak them, and no part of mind sufficiently distinct to feel that it is now aware of something not itself. 
  • lip [líp] : 「唇」
  • sufficiently [səfíʃəntli] : 「十分に、足りて」
  • distinct [distíŋkt] : 「はっきり区別できる」
  • be aware [əwέər] of : 「〜に気付いている、知っている」
❖ "There are no ~ "意訳する、「無意味な言葉を語る口は持たないし、今、心それ自体と異なる何かを知っていると感じるような、はっきりと区別できる心の部分などない」。簡単に言えば、心が分裂していないということ。ホーリー・スピリットの宿る心の正しい部分は、エゴの宿る心の幻想的な部分をはっきり区別して、それは本当の自分ではないと感じていただろうが、今や、エゴの宿る心の部分は消滅した。心はホーリー・スピリット(神)を中心に再統一されたのだ。



It has united with its Source. And like its Source Itself, it merely is.
  • unite with : 「〜と一緒になる、〜と結合する」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
❖ "It has united ~ "「心は、その源と結合した」。あなたの心は、その源である神の心と再統一した。"And like its ~ "「その源自体と同じく、心はただ単に存在するだけだ」。"God is"であると同時に、"Mind is"である。心あり、それ以外の言葉はいらない。



6. We cannot speak nor write nor even think of this at all. It comes to every mind when total recognition that its will is God's has been completely given and received completely. 
  • total [tóutl] : 「完全な、全部の、すべての」
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に」
  • receive [risíːv] : 「受け取る」
❖ "We cannot ~ "「私達は、話すことも書くことも、このことを考えることさえまったく出来なくなる」。神と一体化したとき、言葉も思考もまったく不必要になる。"It comes to ~ "「(心が抱く)意志は神の意志であるという完全な認識が完璧に与えられ、完璧に受け取られたとき、そういう状態はすべての心に訪れる」。神と一体となったとき、すなわち、自分の意志が神の意志と調和し一体化したとき、それを心から受け入れることで、思考も言葉も不必要な状態が生じる。



It returns the mind into the endless present, where the past and future cannot be conceived. 
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す」
  • endless [éndlis] : 「終わりのない、永遠の」
  • present [préznt] : 「今、現在」
  • past [pǽst] : 「過去、昔」
  • future [fjúːtʃər] : 「未来、将来」
  • conceive [kənsíːv] :「心に描く、思い付く」
❖ "It returns ~ "「この状態は、心を無限に続く現在に戻してくれる」。"where the past ~ "「そこでは、過去も未来も思い描かれることはない」。神と一体化したとき、時間は消滅する。永遠の今という一瞬が続くのみ。無時間無空間である実相世界の姿である。



It lies beyond salvation; past all thought of time, forgiveness and the holy face of Christ. 
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを通り越して」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
❖ "It lies beyond ~ "「その状態は、救いを越えたところにあり、時間に関わる思考のすべて、赦しとキリストの神聖な顔を通り過ぎたところにある」。キリスト(ホーリー・スピリット)の導きによって罪を赦し、幻想を消滅させて救いが達成された先に、神との一体化、神との融合がある。神とホーリー・スピリットと神の子の三位が融合するのだ。三位一体の完成である。このとき、時間も空間もすべて消滅し、ただ一つ"Go is(神あり)"の世界が完成する。



The Son of God has merely disappeared into his Father, as his Father has in him. 
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、消滅する」
❖ "The Son of ~ "「神の子はただ単に、父なる神の中に消滅してしまい、父なる神もまた神の子の中に消滅する」。消えてなくなるという意味ではなく、融合して区別がつかなくなるという意味合い。



The world has never been at all. Eternity remains a constant state.
  • not at all : 「 全く〜ない、全然〜ない」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • state [stéit] : 「状態、状況」
❖ "The world has ~ "「この世界は存在したことさえない」。幻想のこの世界も、当然ながら消滅する。そもそも初めから実在していなかったのだから。"Eternity remains ~ "「永遠性だけが恒常的な状態として残る」。時間が消滅し、神との融合状態が永遠に続く。



7. This is beyond experience we try to hasten. 
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • hasten [héisn] : 「急ぐ、急いで行く」
❖ "This is beyond ~ "「これは、私達が先を急ごうとする経験を越えたものだ」。私達は目覚めのタイミングを早めようと努力しているが、それは時間の存在するこの世界における経験として知覚可能だというだけだ。しかし、神の子が神と融合し、時空間が消滅して永遠性だけが残る経験は、時間的な経験として語ることは不可能だ。時間を超越した事象を、時間を軸にした経験で表現することは出来ないからだ。だから、言葉や思考が意味を失う。



Yet forgiveness, taught and learned, brings with it the experiences which bear witness that the time the mind itself determined to abandon all but this is now at hand. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し」
  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • learn [lə́ːrn] : 「学ぶ、知る、分かる」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • bear witness : 「証言する」
  • determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、決心させる」
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、捨て去る」
  • at hand : 「すぐ手の届く所に、手元に」
❖ "Yet forgiveness ~ "「しかし赦しは、それが教えられ学ばれたとき、このことを除いてその他のすべてを放棄しようと決心した心自体が今、すぐ手の届く所にあると証言する経験を、赦しと一緒にもたらしてくれる」。神との融合、そして時空間の消滅の前に、私達は赦しを学ばなくてはならない。これは経験であり、表現可能だ。時空間の中で繰り広げられる諸現象は幻想に過ぎず、分離を象徴する肉体も幻想に過ぎず、過去に犯した罪さえも夢に過ぎないと知って、幻想のすべてを幻想のまま受け入れて赦すのである。これが、真実以外のすべてを放棄するのだと決心した心がやるべき事であって、赦しが達成されたとき、幻想の消滅は目と鼻の先にある。時空間は消滅するのだ。時空間の消滅と神との融合を保証するもの、それを証言するもの、それがこの世における赦しである。贖罪が鍵を握っている。



We do not hasten it, in that what you will offer was concealed from Him Who teaches what forgiveness means.
  • in that : 「〜であるから」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる」
  • conceal [kənsíːl] : 「隠す、秘密にする」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
❖ "We do not ~ "「私達はそれを急がない」。神との融合、そして時空間の消滅を急がない。その前にすべきことをちゃんとしなくてはいけない。"in that what ~ "「なぜなら、あなたが差し出そうとするものが、赦しの意味することを教えてくれる者の目から隠されてしまうからだ」。赦しの意味を教えてくれる者とはホーリー・スピリットであり、キリストである。あなたが差し出そうとするものとは、他者への赦しであり、救いである。あなたは神との融合を急ぐ余り、赦しや救いの実践を飛び越えて魔術を求めてしまってはいけない。それはホーリー・スピリット(キリスト)の教えに反することだ。あなたが時空間の消滅を魔術に求めてしまえば、あなたが世界に対して差し出すべき赦しと救いが、あなたの師であるホーリー・スピリットの目に見えてこない。



8. All learning was already in His Mind, accomplished and complete. 
  • accomplish [əkɑ́mpliʃ] : 「成し遂げる、果たす」
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な」
❖ "All learning ~ "「学びのすべてはホーリー・スピリットの心の中にすでに存在し、完璧に完了している」。あなたが学ぶべきこと、ホーリー・スピリットが教えるべきこと、そのすべてはあなたの心の中に住まうホーリー・スピリットの心の中に完全な形ですでに存在している。イメージでとらえるなら、ホーリー・スピリットは、あなたが学ぶ内容も学びの道筋もすべてビデオに記録して保存している、と思えばいい。あなたは、すでに完了しているあなたの学びのビデオを再生させるだけでいい。



He recognized all that time holds, and gave it to all minds that each one might determine, from a point where time was ended, when it is released to revelation and eternity. 
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • determine [ditə́ːrmin] : 「決定する、決心させる」
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
  • eternity [itə́ːrnəti] : 「永遠、無限」
❖ "He recognized ~ "「ホーリー・スピリットは、時間が保持する(内容の)すべてを認識しており、それをすべての心に与える」。ビデオは時間を軸として再生されあなたによって追体験されていくのだが、ホーリー・スピリットはビデオの内容を時間系列的に完全に把握しており、それをあなたに与える。"that each one ~ "ここの"that"は"so that"、意訳する、「その結果、一人一人は、心が啓示と永遠性に解放される瞬間、つまり時間が終わる地点から眺めて、時間が保持する内容を決定できるのだ」。ホーリー・スピリットは内容の分からないままあなたにビデオを提供するのではない。内容をすべて知った上で、その最後のシーンを知った上で(from a point where time was ended)、つまり、神との直接対話である啓示の瞬間と時間が消滅する瞬間がビデオの最後に再生されることを知った上で(when it is released to revelation and eternity)、あなたにそのビデオを提供する。あなたがそのビデオを選択できるようにあなたを導くのだ。



We have repeated several times before that you but make a journey that is done.
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返して言う」
  • several times : 「数回」
  • journey [dʒə́ːrni] : 「旅、旅行」
❖ "We have repeated ~ "「あなたはすでにやり終えた旅をやっているのだと、以前私達は数回繰り返し述べた」。啓示と永遠性への解放の旅はすでに終了してビデオに記録されている。あなたはそのビデオを選択し、再生し、追体験しているだけだ。



9. For oneness must be here. Whatever time the mind has set for revelation is entirely irrelevant to what must be a constant state, forever as it always was; forever to remain as it is now. 
  • oneness [wʌ́nnis] : 「単一性、同一性」
  • whatever [hwʌtévər] : 「どんな〜が〜でも」
  • revelation [rèvəléiʃən] : 「啓示、黙示」
  • entirely [entáiərli] : 「全く、完全に」
  • irrelevant [iréləvənt] : 「見当違いの、無関係の」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、状況」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常にいつでも」
  • remain [riméin] : 「〜のままである、相変わらず〜である」
❖ "For oneness ~ "「なぜなら、単一性はここにあるに違いないからだ」。心が啓示と永遠性に解放され、時間という幻想が終わるところで、選択されたビデオの再生は終わる。そこは、神とホーリー・スピリットと神の子が三位一体として融合するためのゲートであり、そこをくぐり抜けたとき、文字通り"God is"という単一性だけが存在することになる。"Whatever time ~ "「心が啓示のためにどんな時間を設定したとしても、それは、一定不変な状態であるところのものとはまったく関係ない」。一定不変な状態とは、"forever as ~ "「永遠にいつものままであり、永遠に今あるままの状態である」。あなたがどのタイミングでどのビデオを見ることに設定したにせよ、それは実相世界の永遠不変性に影響を与えることは一切ない。ビデオを見ている状態は、夢に中の学びに過ぎないのだ。ホーリー・スピリットが時間を学びの補助装置として利用しているというのは、そういうことだ。



We merely take the part assigned long since, and fully recognized as perfectly fulfilled by Him Who wrote salvation's script in His Creator's Name, and in the Name of His Creator's Son.
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • part [pάːrt] : 「役割、責任、義務」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、任命する」
  • long since : 「ずっと以前に」
  • fully [fúlli] : 「十分に、完全に、すっかり」
  • fulfill [fulfíl] : 「〜を実行する、〜を果たす」
  • script [skrípt] : 「脚本、台本」
  • creator [kriéitər] : 「創造者、創作者」
  • in the name of : 「〜の名において」
❖ "We merely take ~ "「私達は単に、ずっと以前に割り当てられた役割を演じるだけである」。赦し、贖罪、救い、目覚め、等々の役割は、あなたがこの幻想世界に生まれるずっと前から割り当てられたあなたの役割である。いわば、天命である。"and fully recognized ~ "「その役割は、創造主である神の名のもと、そして神の子の名において救いのシナリオを書いたホーリー・スピリットによって完全に果たされていると十分に認識された役割である」。あなたが見るビデオのシナリオを書いたのはホーリー・スピリットであり、神の子のための、そして神の承認を得たものである(in His Creator's Name, and in the Name of His Creator's Son)。ホーリー・スピリットはそのシナリオを、最後のシーンから書き出して時間系列的に並べ直している。その意味では、ホーリー・スピリットによって既に最終結果が実証されたシナリオである(perfectly fulfilled by Him)。そういうお墨付きのもとに(fully recognized)、シナリオはあなたに与えられ、あなたはシナリオの中の役割を演じていくのだ'(merely take the part)。



10. There is no need to further clarify what no one in the world can understand. When revelation of your oneness comes, it will be known and fully understood. 
  • there is no need to : 「〜する必要はない」
  • further [fə́ːrðər] : 「さらにまた、さらに深く」
  • clarify [klǽrifài] : 「〜を明確にする、はっきりさせる」
❖ "There is no ~ "「この世界の誰もが理解出来ないことをさらに明確にする必要はない」。ビデオの最後のシーンが終わった後はどうなるのか、それは幻想世界で夢を見ている私達には理解不可能だ。無理に理解しようとする必要はない。"When revelation ~ "「あなたは単一であるという啓示がやって来た時、それは知られ、十分に理解されるだろう」。ビデオが終了し、夢から覚めて、あなたが神の子として同胞と同一であり、神とも一体であるという啓示が与えられたとき、あなたは叡智をもってすべてを理解できるようになる。



Now we have work to do, for those in time can speak of things beyond, and listen to words which explain what is to come is past already. 
  • speak of : 「〜を口にする、〜のことを話す」
  • explain [ikspléin] : 「〜を説明する、明らかにする」
  • be to do : 「〜する予定だ」
  • past [pǽst] : 「過去の、昔の」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
❖ "Now we have ~ "「今、私達にはやるべき仕事がある」。目覚める前に、この幻想世界でやっておかなくてはならない仕事がある。"for those in ~ "「なぜなら、時間の中にいる人達でさえ、時間を超越したことを話すことも出来、また、やがて訪れることは既に過去のことだと説明する言葉に耳を傾けることも出来るからだ」。今、私達はそれが出来るのだから、それを自分の仕事とすればよい。



Yet what meaning can the words convey to those who count the hours still, and rise and work and go to sleep by them?
  • convey [kənvéi] : 「運ぶ、伝達する、伝える」
  • count [káunt] : 「数える、数え上げる」
❖ "Yet what meaning ~ "「しかし、言葉は、いまだに時間を数えながら、時間通りに起きては仕事をし、そして眠りにつくという人達に対してどんな意味を伝えることが出来るだろうか」。時間の中で自分の仕事をするとは言っても、時間を受動的に受け入れて、時間に流されて生きればいいというものではない。真実を語る言葉に耳を傾けながら、時間の幻想性を見抜き、その幻想性を消滅させる方向へと仕事を進めなくては、真実を語る言葉は意味をなさない。
 たとえ時間を超越した後のことが言葉で表現でき、またそれが理解出来たとしても、時間の枠内にあっては、それで仕事が完了してしまうわけではない。時間の枠内での仕事はそこまでに止めておいて、その先の仕事はその先で与えられるのを待てばいい。



11. Suffice it, then, that you have work to do to play your part. 
  • suffice [səfáis] : 「十分である」
  • suffice it to say that : 「〜と言えば十分だろう」
❖ "Suffice it, then ~ "「そこで、あなたにはあなたの役割を演じる仕事があるとだけ言えば十分だろう」。あなたには天命があり、それを遂行することを考えればいい。いわば、ホーリー・スピリットが計画した『お任せコース』を選択すればいい。



The ending must remain obscure to you until your part is done. It does not matter. For your part is still what all the rest depends on. 
  • ending [éndiŋ] : 「終わり、結末、終点」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである」
  • obscure [əbskjúər] : 「よく見えない、ぼんやりした」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜に頼る」
❖ "The ending must ~ "「あなたの役割が完了するまで、その終わりはずっと曖昧のままだろう」。時間が消滅した先のことは曖昧のままでいい。"It does not ~ "「それは問題にならない」。"For your part ~ "「なぜなら、あなたの役割は依然として、残りの人達すべてが頼るものだからだ」。あなたの役割が終わった後のことをあなたが知らなくても問題ない。あなたを頼って救いを求める多くの同胞がいるのだから、あなたは同胞を救う役割を実行すればいい。



As you take the role assigned to you, salvation comes a little nearer each uncertain heart that does not beat as yet in tune with God.
  • take the role : 「〜の役を演じる」
  • assign [əsáin] : 「〜を割り当てる、任命する」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
  • uncertain [ʌnsə́ːrtn] : 「不確かな、不明確な、不安定な」
  • beat [bíːt] : 「鼓動する、打つ」
  • as yet : 「今のところ」
  • in tune with : 「〜と調和して、同調して」
❖ "As you take ~ "「あなたに割り当てられた役割を演ずるにしたがい、神とまだ調和し鼓動していない不安定な胸の一つ一つに、少しずつ救いが近づいて来る」。



12. Forgiveness is the central theme that runs throughout salvation, holding all its parts in meaningful relationships, the course it runs directed and its outcome sure. 
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦」
  • central [séntrəl] : 「主要な、中心となる」
  • theme [θíːm] : 「話題、テーマ、主題」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の間中」
  • meaningful [míːniŋfəl] : 「意味のある、重要な」
  • relationship [riléiʃnʃìp] : 「関係、結び付き、関わり合い」
  • direct [dirékt] : 「〜を…へ向かわせる」
  • outcome [áutkʌ̀m] : 「結果、結末、成果」
❖ "Forgiveness is ~ "「赦しは、救いの全過程を通して中心となるテーマである」。"holding all its ~ "意訳する、「救いのあらゆる部分を意味のある関係性の中に保持し、救いが辿るコースに方向性を与え、救いの成果を確実なものとする」。神の子がこの幻想世界から救われる(解放される)には、その基本に赦しがある。自他ともに、誤りも罪も夢の中の出来事だと見抜いて、その幻想性を受け入れて赦すのだ。赦された幻想(誤りや罪)は消滅する。これがACIMの贖罪(Atonement)である。こうして神の子は深い眠りから目覚めることが出来る。幻想から解放されるのだ。
 救いの過程は、他者との分離や肉体の実在性は幻想だという気付きに始まり、心の分離も罪の意識も錯覚だという認識につながる。その幻想や錯覚をありのまま認識して受け入れ、受け流す。夢を見たことを赦すのだ。こうして、救いの過程は赦しにつながる。このように、救いの過程において、あらゆる部分が意味ある関連性を保って進行し(holding all its parts in meaningful relationships)、方向性はぶれない(the course it runs directed)。だから、結果は確実だ(its outcome sure)。



And now we ask for grace, the final gift salvation can bestow. 
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
  • grace [gréis] : 「神の恩寵、神の愛」
  • final [fáinl] : 「最後の、最終の」
  • bestow [bistóu] : 「〜を授ける、与える、贈る」
❖ "And now we ~ "「今私達は、神の恵みを求める」。"the final gift ~ "「救いは最後の贈り物を授けることが出来るのだ」。



Experience that grace provides will end in time, for grace foreshadows Heaven, yet does not replace the thought of time but for a little while.
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • provide [prəváid] : 「もたらす、与える、提供する」
  • foreshadow [fɔ̀ːrʃǽdou] : 「前兆となる」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、置き換える」
  • for a little while : 「しばらくの間」
❖ "Experience that ~ "「神の恵みがもたらす経験は、時間の枠組みの中で終わる」。"for grace foreshadows ~ "「なぜなら、神の恵みは天の王国の先駆けであるが、ほんのしばらくの間は、時間という想念を(永遠という想念に)置き換えないからだ」。神の恵みがもたらされるのはこの幻想世界の中であり、時間の枠組みの中で贈り物は与えられる。しばらくの間は時間は消滅しないが、やがて、天の王国への回帰の旅が始まり、神との融合が完成したとき時間は消滅し、永遠性だけが残る。
 例えて言うなら、このしばらくの間とは、眠りから目覚めへと移行する時の、まどろみの時間だと思えばいいだろう。ACIMは、目覚めは急激ではなくゆっくり時間をかけた方がいいと言っている。恐れや戸惑いを避けるためだ。しばらくまどろんだ後、しっかり目を覚まして回帰の旅に出掛ければいい。



13. The interval suffices. It is here that miracles are laid; to be returned by you from holy instants you receive, through grace in your experience, to all who see the light that lingers in your face. 
  • interval [íntərvl] : 「間隔、隔たり、合間」
  • suffice [səfáis] : 「十分である」
  • laid [léid] : 「layの過去・過去分詞形」
  • lay [léi] : 「置く、横たえる、用意する」
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す、返却する」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、知る」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • linger [líŋɡər] : 「長居する、居残る、残存する」
❖ "The interval ~ "「この合間だけで十分だ」。"It is here that ~ "「奇跡が起こるのはここだ」。奇跡は時間の存在する幻想世界で起こる。実相世界に奇跡は必要ないので、実相世界で奇跡が起きることはない。この幻想世界で奇跡が起こるのは、神の恵みがもたらされる一瞬(合間)で十分だ。この奇跡を通して、時間の存在しない天の王国への回帰の旅が始まる。"to be returned ~ "「あなたが受け取った神聖な瞬間から始まり、あなたが経験した神の恵みを通して、あなたの顔に残る光を目にした者達すべてへと、奇跡はあなたによって返されるのだ」。ここは "from ~ , through ~ , to ~ "という流れに沿って見ていけばいい。悪夢にうなされる子供を想像してみよう。夢に脅える子供を見て、母親は優しく子供を抱き起こし、夢を見ているだけだと告げる。これが、神の恵みがあなたに与えられた瞬間である。子供は夢から覚めるが、まだまどろみの中にいる。母親に抱かれ、母親の愛を一身に受けている。まどろみが薄れるにしたがい、それまで現実だと思えた恐れが夢に過ぎなかったのだと知り、子供は夢に見ていた恐れを笑い飛ばす。これが幻想を赦すという贖罪だ。母親と子供ならここで終わっていいが、神の子であるあなたは、贖罪を果たした後に、同胞を救い出すという役割を担っていることを思い出さなくてはいけない。真実に目覚めたあなたは、今度はあなた自身がキリストとなって同胞を悪夢から救うのである。キリストとなったあなたの顔から発せられる真実の光を、奇跡として同胞に与えるのだ(to all who see the light that lingers in your face)。



What is the face of Christ but his who went a moment into timelessness, and brought a clear reflection of the unity he felt an instant back to bless the world? 
  • moment [móumənt] : 「わずかの間、一瞬、瞬間」
  • timelessness [táimlisnis] : 「時間が存在しないこと」
  • brought [brɔ́ːt] : 「bringの過去・過去分詞形」
  • bring back : 「持ち帰る、連れ戻す」
  • reflection [riflékʃən] : 「反射、反映、反響」
  • unity [júːnəti] : 「単一性、一つである状態、調和」
  • felt [félt] : 「feelの過去・過去分詞形」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、清める」
❖ "What is the face ~ "意訳する、「キリストの顔とは、時間のない世界へ一瞬行って来た者の顔、一瞬感じた(神との)調和の鮮明な反響を、この世界を祝福するために持ち帰った者の顔、それ以外の顔であり得るだろうか」。真実に目覚め、実相世界を一瞬垣間見て来た者がキリストである。神と一瞬接触できたとは言え、キリストとしての役割がこの世に残っている。キリストはこの幻想世界に立ち戻り、神との接触によって得られた真実の鮮明な光をこの世に放って、同胞を幻想から救うのだ。あなたの役割である。



How could you finally attain to it forever, while a part of you remains outside, unknowing, unawakened, and in need of you as witness to the truth?
  • finally [fáinəli] : 「ついに、最後に、とうとう」
  • attain [attain] : 「到達する、手に入れる」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る」
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部に」
  • unawakened [ʌ̀nəwéikənd] : 「覚醒していない」
  • in need of : 「〜を必要としている」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、証人」
❖ "How could you ~ "「あなたの一部である同胞が外の世界にまだおり、何も知らず、何も気付かず、真実の証言者としてのあなたを必要としているというのに、どうしてあなたは、(自分だけ)神と永遠に融合したままの状態を最終的に手に入れることが可能だろうか」。同胞をこの幻想世界に残したまま、自分だけ神との融合を果たして永遠の実相世界に住まうことなど神は意志していない。あなたは真実の証言者として、この世に止(とど)まって同胞を救わなければいけない。



14. Be grateful to return, as you were glad to go an instant, and accept the gifts that grace provided you. 
  • grateful [ɡréitfəl] : 「感謝する、感謝している」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
  • gladly [ɡlǽd] : 「喜んで、喜々として」
  • instant [ínstənt] : 「瞬間、一瞬」
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
  • provide [prəváid] : 「供給する、与える」
❖ "Be grateful to ~ "「あなたがほんの一瞬そこへ行き、神の恵みがあなたに与えてくれた贈り物を受け入れたことを喜んだように、戻って来ることにも感謝しなさい」。眠りから目覚め、真実を垣間見た一瞬、神の恵みに触れて喜びに満たされはしたが、あなたはそこに居座るわけにはいかない。再びこの幻想世界に戻ってきて、あなたの同胞とこの世界をあなた同様に救い出さなくてはいけない。この世に戻ることもまた神の意志であり、神の恵みの一端なのだと受け入れて感謝すべきだ。



You carry them back to yourself. And revelation stands not far behind. Its coming is ensured. 
  • carry [kǽri] : 「〜を持ち運ぶ」
  • revelation [rèvəléiʃən] : 「啓示、黙示」
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、後方に」
  • ensure [inʃúər] : 「〜を確かにする、確実にする」
❖ "You carry them ~ "「あなたはそれを、あなた自身へと持ち帰る」。神の恵みによって目覚めたあなたは、実相世界の喜びや平和を一瞬感じることが出来た。それをこの幻想世界に持ち帰るのだが、この世の同胞は、本当はあなたと同一だ。分裂した神の子を夢に見ているだけで、同胞とあなたは自他一如である。あなたは実相的な喜びや平和を持ち帰り、あなた自身と同体の同胞達と分かち合うことで神の子の再結合を実現する。"And revelation ~ "「そして、啓示は遠からず示される」。"Its coming ~ "「啓示がやって来るのは確実だ」。神の子の再結合が達成され、神の子全体が目覚めたとき、神の子と神との直接的なコミュニケーションが可能となり、神からの啓示が与えられる。神からの啓示というと仰々しく聞こえるが、神は『お帰りなさい』と心から言ってくれるだけだ。これ例外の言葉はいらない。言葉を超越したメッセージ、それが啓示である。



We ask for grace, and for experience that comes from grace. We welcome the release it offers everyone. 
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験」
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎する、喜んで受け入れる」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
❖ "We ask for ~ "「私達は恵みを求め、恵みがもたらす経験を求める」。"We welcome ~ "「私達は、恵みを経験することがみんなに差し出す解放を歓迎する」。神の恵みによって眠りから目覚め、悪夢から解放される。それを、私達は求め、歓迎する。



We do not ask for the unaskable. We do not look beyond what grace can give. For this we can give in the grace that has been given us.
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて」
❖ "We do not ~ "「私達は、求め得ないものを求めたりしない」。"We do not ~ "「神の恵みが与え得るもとを越えて、その向こうを見たりしない」。"For this we ~ "「なぜなら、神の恵みの中で私達が与え得るものは、すでに私達に与えられているからだ」。神によって創造された神の子は、神の属性のすべてを継承した。いわば神の子は神の分身なのであって、神の恵みさえも既にもっている。神の子は眠りの中で夢を見、そのすべてを忘れていただけなのだ。私達が求め得るものは神が私達に与えてくれるものであり、それは神の恵みとして既に与えられているものだ。これを越えて、真実(神の恵み)以外のものを求めることは不可能だ。



15. Our learning goal today does not exceed this prayer. 
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと」
  • goal [ɡóul] : 「目標、目的、目指すもの」
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る」
  • prayer [prέər] : 「祈り、祈りの言葉」
❖ "Our learning ~ "「今日の私達の学びの目標は、次の祈りを超えるものではない」。今日の学びは、次の祈りに尽きる。



Yet in the world, what could be more than what we ask this day of Him Who gives the grace we ask, as it was given Him?
  • more than : 「〜を超える、〜を上回る」
  • ask of : 「〜に要求する」
❖ "Yet in the world ~ "「しかし、この世界の中に、私達が求める神の恵みを、それがホーリー・スピリットに与えられたように、(私達にも)与えてくれるホーリー・スピリットから、今日、私達が求めるもの、それを越えるものなどあり得るだろうか」。ここの"Him"をホーリー・スピリットとして解釈してみた。神は神の恵みをホーリー・スピリットに与え、今、神の子である私達は神の恵みをホーリー・スピリットに求める。それを越えるような要求など、この世界にあるだろうか。
 神とホーリー・スピリットが一体であるという前提に立てば、"Him"を神自身だと解釈しても意味は通じる。ただし、"as it was given Him"の部分は、神が神自身に神の恵みを与えるということになってしまうので、意味が少々曖昧になるかもしれない。誤解が生じないようであれば、"Him"は神だとしても問題ないだろう。



        By grace I live. By grace I am released. 
        By grace I give. By grace I will release.
  • release [rilíːs] : 「解放する、自由にする」
❖ "By grace I ~ "「神の恵みによって私は生きる」。"By grace ~ "「神の恵みによって私は解放される」。"By grace I ~ "「神の恵みによって私は与える」。"By grace ~ "「神の恵みによって私は解放する」。あなたは、神の愛によって生かされ、夢から目覚めることが出来る。そして、神の計画にしたがって、あなたは同胞に神の恵みを与え、同胞を解放する。







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❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

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