●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.123.1:1 ~ W.pI.123.8:2

Lesson 123




I thank my Father for His gifts to me.
  • thank [θǽŋk] : 「〜に感謝する、〜にお礼を述べる」
❖ "I thank ~ "「私は、父なる神が私に贈り物をくれたことを感謝する」。贈り物とは、この世からの救いであり、救いがもたらす平和、喜び、静寂、等々のこと。あるいは、神が神の子に継承した神の属性、そのすべてだと思ってもいい。実相的真実のすべてである。



1. Today let us be thankful. We have come to gentler pathways and to smoother roads. 
  • thankfully [θǽŋkfəli] : 「有り難いことに、感謝して」
  • gentle [dʒéntl] : 「優しい、寛大な、穏やかな」
  • pathway [pǽθwèi] : 「小道、歩道、通路」
  • smooth [smúːð] : 「滑らかな、平らな、平坦な」
❖ "Today let ~ "「今日は、感謝しよう」。"We have ~ "「私たちは、なだらかな小道、平坦な道にたどり着いたのだ」。この世の苦と痛みの道を離れて、実相へと向かう穏やかな道を歩み始めた。



There is no thought of turning back, and no implacable resistance to the truth. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思想」
  • turn back : 「後戻りする、引き返す」
  • implacable [implǽkəbl] : 「和解し難い、執念深い」
  • resistance [rizístəns] : 「抵抗、反対、妨害」 
❖ "There is no ~ "「引き返そうなどという思いはない」。"and no implacable ~ "「真実に対する執拗な抵抗感もない」。



A bit of wavering remains, some small objections and a little hesitance, but you can well be grateful for your gains, which are far greater than you realize.
  • a bit of : 「少しの〜、ちょっとの」
  • waver [wéivər] : 「心が揺らぐ、ためらう」
  • remain [riméin] : 「残る、生き残る、残存する」
  • objection [əbdʒékʃən] : 「異論、反対、反発」
  • hesitance [hézətənsi] : 「ためらい、躊躇」
  • grateful [ɡréitfəl] : 「感謝する、感謝している」
  • gain [géin] : 「利益、得ること、獲得」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、自覚する、実感する」
❖ "A bit of wavering ~ "「少しだけ、ためらいは残っている」。"some small ~ "「それは、小さな反発心、わずかな躊躇である」。"but you can ~ "「しかしあなたは、あなたが得たものに十分感謝出来るだろう」。"which are ~ "「それは、あなたが感じる以上に遙かに大きいものなのだ」。



2. A day devoted now to gratitude will add the benefit of some insight into the real extent of all the gains which you have made; the gifts you have received. 
  • devote [divóut] : 「充てる、ささげる、専念させる」
  • gratitude [ɡrǽtətjùːd] : 「感謝、感謝の気持ち」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、書き加える」
  • benefit [bénəfit] : 「便益、恩恵、利益」
  • insight [ínsàit] : 「洞察力、眼識、見識」
  • extent [ikstént] : 「範囲、規模、広がり、程度」
  • real extent of : 「〜の実際の程度」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "A day devoted ~ "意訳する、「今、感謝にささげた一日は、あなたが手に入れたものや受け取ったものすべてが実際はどの程度のものなのか、その見極めに役立つ」。心の平和や喜びや静寂、等々がどれほど価値のなるものなのか、まだ、あなたには理解出来ないかもしれない。しかし、感謝の気持ちをもって得たものを噛みしめているうちに、その大きさが理解出来るようになる。



Be glad today, in loving thankfulness, your Father has not left you to yourself, nor let you wander in the dark alone. 
  • loving [lʌ́viŋ] : 「愛情を抱いた、愛情あふれる」
  • thankfulness [θǽŋkfəlnis] : 「感謝、感謝の気持ち」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • to oneself : 「自分だけに、独占して」
  • wander [wɑ́ndər] : 「さまよう、迷う」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、単独で」
❖ "Be glad today ~ "「今日は、愛に溢れる感謝の気持ちをもって、喜びを謳歌しなさい」。"your Father ~ "「父なる神は、あなただけを一人ぼっちにしておかなかったし、闇の中を一人で彷徨(さまよ)わせることもしなかった」。神はホーリー・スピリットをあなたに遣わして、いつもあなたがホーリー・スピリットとともに歩めるようにしてくれた。あなたはそれに気付かず、自分は神に見捨てられた孤独な人間だと思ってきた。しかし、今日、あなたはそうではないと知った。大いに喜び、感謝しよう。



Be grateful He has saved you from the self you thought you made to take the place of Him and His creation. Give Him thanks today.
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • take the place of : 「〜の代わりをする、〜に取って代わる」
  • creation [kriéiʃən]: 「創造、創作、創作物、作品」
  • give thanks : 「感謝する」
❖ "Be grateful ~ "「神と神が創造したものに置き換えて、あなたが作り上げたと思い込んでいた自分から、神が解放してくれたことを感謝しなさい」。"Give Him ~ "「今日、神に感謝しなさい」。神が神の子というあなたを創造したにもかかわらず、あなたはその事実を神に投げ返して、エゴを偶像とする肉体的自分をでっち上げた。そして、エゴをこの幻想世界に君臨させたのだ。しかし今、あなたはエゴから解放された。神に感謝しよう。



3. Give thanks that He has not abandoned you, and that His Love forever will remain shining on you, forever without change. 
  • abandon [əbǽndən] : 「捨てる、見捨てる、捨て去る」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
❖ "Give thanks ~ "「神があなたを見捨てなかったことに感謝しなさい」。"and that His ~ "「そして、神の愛が永遠にあなたの上で輝き続け、永遠に変わることがないことに感謝しなさい」。



Give thanks as well that you are changeless, for the Son He loves is changeless as Himself. 
  • as well : 「同じに、同様にうまく、その上」
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
❖ "Give thanks ~ "「また同様に、あなたも変わることがないことに感謝しなさい」。"for the Son ~ "「なぜなら、神が愛する神の子は神同様に変わることがないからだ」。実相的存在のあなたの心、命は永遠不変である。



Be grateful you are saved. Be glad you have a function in salvation to fulfill. 
  • gladly [ɡlǽd] : 「喜んで、喜々として」
  • function [fʌ́ŋkʃən] : 「機能、働き、効用、職務、役割」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • fulfill [fulfíl] : 「(約束を)実行する、(使命を)果たす」
❖ "Be grateful ~ "「あなたが救われたことに感謝しなさい」。"Be glad you ~ "「あなたには果たすべき救いのための役割があることを感謝しなさい」。あなたは幻想から実相へ目覚めるという救いを果たした。今度は、あなたの同胞を救うのである。あなたの神の子としての役割である。



Be thankful that your value far transcends your meager gifts and petty judgments of the one whom God established as His Son.
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • transcend [trænsénd] : 「超える、〜を超越する」
  • meager [míːɡər] : 「わずかばかりの、ちっぽけな」
  • petty [péti] : 「わずかな、小さい、けちな、狭量な」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、分別」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、制定する、成立させる」
❖ "Be thankful that ~ "「あなたが得たちっぽけな贈り物、神が神の子として確立した者に対するケチな判断を、あなたの価値は遙かに超えていることに感謝しなさい」。あなたの神の子としての価値は、あなたがこの世で得たちっぽけな成功や地位や財産などを遙かに超えている。また、もしあなたが自分は人間的には価値のない肉体的生物に過ぎないと判断しているなら、それは大きな間違いである。あなたは永遠の命を与えられた神の子なのだから。



4. Today in gratitude we lift our hearts above despair, and raise our thankful eyes, no longer looking downward to the dust. 
  • lift [líft] : 「持ち上げる、高める」
  • above [əbʌ́v] : 「上に、上へ」
  • despair [dispέər] : 「絶望、失望、落胆」
  • raise [réiz] : 「上げる、上昇させる、起こす」
  • no longer : 「もはや〜でない」
  • downward [dáunwərd] : 「下の方へ、下向きに」
  • dust [dʌ́st] : 「ちり、ほこり」
❖ "Today in gratitude ~ "「今日は感謝の気持ちをもちながら、絶望の上へと心を持ち上げる」。絶望から離れて、希望へと向かう。"and raise our ~ "「そして、感謝の目を上に向け、二度と塵芥(ちりあくた)の世界を見下ろすことはなくなる」。塵にも等しいこの幻想世界に目を向けないようにする。幻想に誘惑されないようにする、ということ。



We sing the song of thankfulness today, in honor of the Self that God has willed to be our true Identity in Him. 
  • in honor of : 「〜に敬意を表して、〜を祝って」
  • identity [aidéntəti] : 「正体、身元、独自性、固有性」
❖ "We sing ~ "「今日、〜を祝って、私たちは感謝の歌を歌う」。"in honor of ~ "意訳する、「私たちの本当の自己は、神が神の子の本当の身元を神自身の中にあるようにと意図した通りの自分であることを祝って、」感謝の歌を歌う。下手な訳で申し訳ない。本当のあなた自身はエゴがでっち上げた自己ではなく、神が意図して創造した通りの神の子なのだと、それを祝って感謝の歌を歌う、ということ。



Today we smile on everyone we see, and walk with lightened footsteps as we go to do what is appointed us to do.
  • smile [smáil] : 「ほほ笑む、微笑する」
  • lighten [láitn] : 「軽くなる、軽減する、楽にする」
  • footstep [fútstèp] : 「足跡、歩み」
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
❖ "Today we ~ "「今日私たちは、出会う人みんなに微笑みかける」。"and walk with ~ "「なすようにと決められたことをするために、軽やかにステップを踏んで行く」。ここは深読みせずに、単に、今日一日は心軽やかに、笑顔で人に接し、楽しく仕事をしなさい、ということ。



5. We do not go alone. And we give thanks that in our solitude a Friend has come to speak the saving Word of God to us. 
  • solitude [sάlətjùːd] : 「孤独、独りぼっち」
❖ "We do not ~ "「あなたは独りぼっちで行くわけではない」。"And we give ~ "「孤独な時に友がやって来て、私たちに神の救いの言葉を話してくれることを、私たちは感謝する」。



And thanks to you for listening to Him. His Word is soundless if it be not heard. In thanking Him the thanks are yours as well. 
  • soundless [sáundlis] : 「音のしない」
  • heard [hə́ːrd] : 「hearの過去・過去分詞形」
❖ "And thanks to ~ "「それに耳を傾けるあなたに感謝する」。"His Word is ~ "「彼の言葉は、聞かれることがなければ無音である」。あなたと歩みを供にする同胞の言葉は、同胞の心の中に宿るホーリー・スピリットの声である。あなたが耳を傾けなければ、同胞の心の声は聞こえて来ない。"In thanking ~ "意訳する、「彼に感謝する中で、同時に、その感謝はあなたにも向けられているのだ」。自他一如である同胞と、感謝を分かち合うのだ。



An unheard message will not save the world, however mighty be the Voice that speaks, however loving may the message be.
  • unheard [ʌ̀nhə́ːrd] : 「聞こえない、耳に届かない」
  • mighty [máiti] : 「強力な、強大な、巨大な」
❖ "An unheard ~ "「聞き届けられないメッセージは、語られる声がどんなに大きかろうが、そのメッセージがどんなに愛に溢れていようが、世界を救うことはないだろう」。



6. Thanks be to you who heard, for you become the messenger who brings His Voice with you, and lets It echo round and round the world. 
  • messenger [mésəndʒər] : 「使者、メッセンジャー」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • echo [ékou] : 「反響させる、こだまする」
  • round and round : 「グルグルと」
❖ "Thanks be ~ "、ここは"Thanks should be ~ "、直訳すると、「感謝は、聞いたあなたに贈られるべきだ」。救いのメッセージは、発せられ、そして聞き届けられて初めて命を得る。聞き届けたあなたも感謝に値するわけだ。"for you become ~ "「なぜなら、あなたは彼の声を携えたメッセンジャーになるからであり、世界中にその言葉を反響させるからだ」。"His Voice"「彼の声」とは、同胞の声であり、もちろん、同胞の心の声、つまりはホーリー・スピリットの声、そして、それは神の声である。あなたはその声を聞き、神のメッセージを伝えるメッセンジャーとなる。つまり、あなたはホーリー・スピリットの役割を担って生きることになるのだ。



Receive the thanks of God today, as you give thanks to Him. 
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "Receive the thanks ~ "「今日、あなたが神に感謝を捧げると同時に、神の感謝を受け取りなさい」。神のメッセンジャーになってくれたあなたに、神は感謝する。



For He would offer you the thanks you give, since He receives your gifts in loving gratitude, and gives them back a thousand and a hundred thousand more than they were given. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
  • thousand [θáuzənd] : 「1000の、1000個の」
  • hundred [hʌ́ndrəd] : 「100の、100個の」
❖ "For He would ~ "「なぜなら、あなたが与えた感謝を、あなたに差し出したいと思うからだ」。感謝を感謝でお返ししたいと願う、ということ。"since He receives ~ "「なぜなら、神はあなたからの贈り物を愛に溢れた感謝の気持ちで受け取り、受け取ったときよりも何千倍、何十万倍にも大きくして返してくれるからだ」。



He will bless your gifts by sharing them with you. And so they grow in power and in strength, until they fill the world with gladness and with gratitude.
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、清める、〜を賛美する」
  • share [ʃέər] : 「分かち合う、共有する」
  • grow [ɡróu] : 「成長する、育つ、大きくなる」
  • strength [stréŋkθ] : 「力、強さ、体力」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • fill [fíl] : 「いっぱいに満たす、埋める」
  • gladness [ɡlǽdnis] : 「喜ばしさ、喜び」
❖ "He will bless ~ "「あなたの贈り物をあなたと分かち合うことで、神はあなたの贈り物を祝福する」。あなたの贈り物とは、ここでは感謝ととらえてもいいし、あなたが担った救いという役割のことだと思ってもいい。あなたが神の計画に賛同してくれたことを、感謝をもって祝福しているという意味合い。"And so they ~ "「だから、あなたの贈り物はパワーも力もますます大きくなり、やがてそれは、喜びと感謝で世界を満たす」。



7. Receive His thanks and offer yours to Him for fifteen minutes twice today. 
  • fifteen [fìftíːn] : 「15の、15個の」
  • twice [twáis] : 「2回、2度」
❖ "Receive His ~ "「今日は一日に2回、15分間、神の感謝を受け取り、同時に、神への感謝を捧げなさい」。



And you will realize to Whom you offer thanks, and Whom He thanks as you are thanking Him. 
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、自覚する、実感する」
❖ "And you will ~ "「そうすれば、あなたが誰に感謝を捧げているか自覚出来るであろうし、あなたが神に感謝を捧げるとき、神が誰に感謝しているか実感するだろう」。



This holy half an hour given Him will be returned to you in terms of years for every second; power to save the world eons more quickly for your thanks to Him.
  • holy [hóuli] : 「神聖な、聖なる」
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す、返却する」
  • in terms of : 「〜を単位として」
  • eon [íːən] : 「10億年、永劫」
  • quickly [kwíkli] : 「速く、すぐに」
❖ "This holy half ~ "「神に捧げるこの神聖な30分は、何年にも渡って、一秒毎に、あなたに返されるだろう」。あなたが一日2回15分の感謝を神に捧げれば、神は何年にも渡って常にあなたに感謝を返してくれる、ということ。先の「神はあなたからの贈り物を愛に溢れた感謝の気持ちで受け取り、受け取ったときよりも何千倍、何十万倍にも大きくして返してくれる」という文章を思い出そう。"power to save ~ "意訳する、「あなたの神への感謝のおかげで、びっくりするほど早く世界を救うパワーを返してくれるのだ」。世界を救う時間を短縮してくれる、ということ。ACIMのTEXTで、イエスは時間を短縮するパワーを握っていると言っている。イエスは、あなたと世界の救いの時間を奇跡的に短くしてくれるのだ。



8. Receive His thanks, and you will understand how lovingly He holds you in His Mind, how deep and limitless His care for you, how perfect is His gratitude to you. 
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる」
  • lovingly [lʌ́viŋli] : 「愛情を込めて、優しく」
  • deep [díːp] : 「深く、強烈に」
  • limitless [límitlis] : 「制限のない、無限の」
  • care for : 「〜を大事に思う、〜の世話をする」
❖ "Receive His ~ "「神の感謝を受け取りなさい」。"and you will ~ "「そうすれば、神がどんなに愛情をもって神の心の中にあなたを抱(いだ)いているか、理解出来るだろうし、」"how deep and ~ "「神がどんなに深く、制限もなく、あなたを大切に思っているか、あなたへの神の感謝がどんなに完璧か、理解出来るだろう」。



Remember hourly to think of Him, and give Him thanks for everything He gave His Son, that he might rise above the world, remembering his Father and his Self.
  • hourly [áuərli] : 「1時間ごとに、時間ごとに、毎時」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、増す」
❖ "Remember hourly ~ "「忘れずに、一時間毎に神に感謝しなさい」。"and give Him ~ "「神が神の子に与えてくれたものすべてに対して、神に感謝しなさい」。"that he might ~ "意訳する、「そうすれば、神の子は、父なる神と神の子である自分自身を思い出しながら、この世界から抜け出して天上へ向かうことが出来るだろう」。ここの"rise above the world"の部分であるが、幻想世界の上へと立ち昇るというニュアンスで、いわゆるアセンドする、ということ。TEXTには、神あるいはホーリー・スピリットが、神の子であるあなたを地上から天上へ持ち上げる、引き上げる、という記述があるので、ここもその意味ととらえていいだろう。肉体を離れて、純粋な心となって天(実相)にアセンドするのである。
 
 
 



W-pI.122.1:1 ~ W-pI.122.14:5

Lesson 122 



Forgiveness offers everything I want.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
❖ "Forgiveness offers ~ "「赦しは、私が欲するものすべてを差し出してくれる」。赦しが幻想を消滅させ、平和や喜び、確信、静寂、安らぎをあなたに与えてくれる。



1. What could you want forgiveness cannot give? Do you want peace? Forgiveness offers it. 
  • peace [píːs] : 「平和、安らぎ、平安、静けさ、静謐」
❖ "What could you ~ "「赦しが与えることの出来ないものを、あなたは望むことなど出来るだろうか」。"Do you want ~ "「(心の)平和が欲しいのか」。"Forgiveness offers ~ "「赦しが平和を差し出してくれる」。



Do you want happiness, a quiet mind, a certainty of purpose, and a sense of worth and beauty that transcends the world? 
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な、平穏な、穏やかな」
  • certainty [sə́ːrtnti] : 「確実、確実性、間違いないこと」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • sense [séns] : 「感覚、知覚、感触、感じ」
  • worth [wə́ːrθ] : 「価値」
  • beauty [bjúːti] : 「美、美しさ」
  • transcend [trænsénd] : 「超える、〜を超越する、しのぐ」
❖ "Do you want ~ "「平和、静かな心、目的に対する確信、そして、(存在)価値があるという感覚、この世を超越した美しさ、そういうものをあなたは欲しいのか」。もちろん、赦しがそれらを差し出してくれる。この世を超越した美しさとは、知覚がとらえることの出来る表面的な美しさではなく、心の内面的な美、実相的な美、のこと。



Do you want care and safety, and the warmth of sure protection always? 
  • care [kέər] : 「世話、介護、配慮、保護」
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • warmth [wɔ́ːrmθ] : 「暖かいこと、熱心、暖かさ」
  • sure [ʃúər] : 「確かな、確実な、確固とした」
  • protection [prətékʃən] : 「保護、守ること、擁護、防御」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
❖ "Do you want ~ "「配慮、安全、いつも確実に守られているという暖かみ、そういうものをあなたは欲しいのか」。赦しがそれらを与えてくれる。



Do you want a quietness that cannot be disturbed, a gentleness that never can be hurt, a deep, abiding comfort, and a rest so perfect it can never be upset?
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏」
  • disturb [distə́ːrb] : 「〜を不安にさせる、乱す、動揺させる」
  • gentleness [dʒéntlnis] : 「優しさ、穏やかさ」
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける」
  • deep [díːp] : 「深い、深さがある」
  • abiding [əbáidiŋ] : 「不変の、持続的な、長続きする」
  • comfort [kʌ́mfərt] : 「快適さ、心地よさ、癒やし、安らぎ」
  • rest [rést] : 「休息、休養、睡眠、眠り」
  • perfect [pə́ːrfikt] : 「申し分がない、完全な、完璧な」
  • upset [ʌpsét] : 「動揺して、気が動転して、取り乱して」
❖ "Do you want ~ "「乱されることのない平穏、傷つけられることのない優しさ、いつまでも変わらない深い安らぎ、あまりにも完璧なので決して乱されることのない休息、そういうものをあなたは欲しいのか」。赦しがそれらを与えてくれる。



2. All this forgiveness offers you, and more. It sparkles on your eyes as you awake, and gives you joy with which to meet the day. 
  • sparkle [spάːrkl] : 「きらめく、輝く」
  • awake [əwéik] : 「目を覚ます、眠りから覚める」
  • joy [dʒɔ́i] : 「喜び、歓喜」
  • meet [míːt] : 「〜に応じる、〜に対処する、満足させる、かなえる」
❖ "All this forgiveness ~ "「これらすべてを、あるいはそれ以上のものを、赦しはあなたに差し出してくれる」。"All this forgiveness ~ "意訳する、「あなたが目を覚ましたとき、あなたの目は赦しの輝きを放ち、あなたに喜びを授け、その喜びは一日中続く」。ここの"with which to meet the day"は、その日の仕事に喜びをもって対処する、一日中喜びをもって生活していく、という意味合い。また、"It sparkles on your eyes"の部分は、赦すことの出来るようになったあなたの目は生気に満ち、愛や喜びの光を放つ、という意味合い。



It soothes your forehead while you sleep, and rests upon your eyelids so you see no dreams of fear and evil, malice and attack. 
  • soothe [súːð] : 「〜をなだめる、落ち着かせる、和らげる」
  • forehead [fɔ́ːrid] : 「額、前額部」
  • rest [rést] : 「ある、休む、静止する、置かれている」
  • eyelid [áilid] : 「まぶた」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
  • evil [íːvəl] : 「邪悪、不正、不道徳」
  • malice [mǽlis] : 「悪意、恨み、犯意」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
❖ "It soothes your ~ "意訳する、「あなたが眠っている間はずっと、赦しはあなたの額をさすってなだめ、あなたのまぶたに安らぎをさそう」。"so you see ~ "「だから、あなたは、恐ろしい夢も邪悪な夢も、悪意ある夢も攻撃される夢も見ることはない」。ここの"and rests upon your eyelids"は、直訳すると「あなたのまぶたの上で休む」となるが、深い休息をとるのはあなたのまぶた。なお、"It"を「赦し」と訳してきたが、赦しがもたらす効果ととらえた方が通りがいいかもしれない。



And when you wake again, it offers you another day of happiness and peace. All this forgiveness offers you, and more.
  • wake [wéik] : 「目が覚める、眼を覚ます」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
❖ "And when you ~ "「あなたが再び目覚めたとき、赦しは、(昨日までとはまったく違う)別の、幸せと平和な一日をあなたに差し出してくれる」。"All this forgiveness ~ "「これらすべてを、あるいはそれ以上のものを、赦しはあなたに差し出してくれる」。



3. Forgiveness lets the veil be lifted up that hides the face of Christ from those who look with unforgiving eyes upon the world. 
  • veil [véil] : 「ベール、覆い隠すもの」
  • lift [líft] : 「持ち上げる、取り除く、撤廃する」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • unforgiving [ʌ̀nfərɡíviŋ] : 「許さない、容赦のない」
❖ "Forgiveness lets ~ "「赦しは、赦すことの出来ない目で世界を見てきた人々に対してキリストの顔を隠してきたベールを取り除いてくれる」。"the face of Christ"「キリストの顔」とは、ここでは、救いのこと。"veil"「ベール」は、もちろん、幻想の黒雲。幻想が消えると、同胞はみんな神の子であり、救い主であることがわかる。



It lets you recognize the Son of God, and clears your memory of all dead thoughts so that remembrance of your Father can arise across the threshold of your mind. 
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • clear [klíər] : 「取り除く、除去する、一掃する、片付ける」
  • dead [déd] : 「死んでいる、生命のない」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想」
  • so that : 「〜できるように、〜するために、その結果」
  • remembrance [rimémbrəns] : 「記憶、思い出、回想」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる」
  • across [əkrɔ́s] : 「〜を横切って、〜を横断して」
  • threshold [θréʃhould] : 「戸口、玄関、入り口」
❖ "It lets you ~ "「赦しは、〜出来るように、あなたに神の子であることを認識させ、命のない思いのすべての記憶を払拭してくれる」。"so that remembrance ~ "「父なる神の記憶が、あなたの心の戸口を通って立ち上がって来れるように、」命のない思いのすべての記憶を払拭してくれる。"dead thoughts"「命のない思い、死んだ思考」とは、簡単に言えばエゴの考えのこと。幻想の上に咲いたあだ花のような思いの数々。そんな過去の思いは赦しによって払拭され、生ける神の記憶が蘇ってくる。なぜなら、あなたは父なる神が創造した神の子なのだと認識したのだから。



What would you want forgiveness cannot give? What gifts but these are worthy to be sought? 
  • worthy [wə́ːrði] : 「尊敬すべき、価値ある」
  • sought [sɔ́ːt] : 「seek の過去・過去分詞形」
❖ "What would ~ "「赦しが与えることの出来ないものの何を、あなたは欲しいのか」。"What gifts but ~ "意訳する、「赦しが与えてくれるものこそ探すに値するものだが、それ以外に、いったい何が贈り物だと言えるだろう」。赦しが与えてくれるもの、それが神の贈り物である。赦しは幻想からの解放と救いを与えてくれ、平和と喜びが実を結ぶ。



What fancied value, trivial effect or transient promise, never to be kept, can hold more hope than what forgiveness brings?
  • fancied [fǽnsid] : 「想像上の、架空の」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
  • trivial [tríviəl] : 「ささいな、取るに足りない」
  • effect [ifékt] : 「結果、影響」
  • transient [trǽnʃənt] : 「一時的な、はかない、つかの間の」
  • promise [prάmis] : 「約束、契約、約束したこと」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
❖ "What fancied value ~ "「架空の価値、ちっぽけな結果、つかの間の約束、そんな長続きの出来ないものが、赦しのもたらすもの以上のどんな希望を保持出来るだろうか」。エゴの与えてくれる贈り物はすべてはかない幻想であり、やがて泡のように消えていく。そこに本当の希望など生まれない。しかし、赦しは永遠不変の真実をあなたに与えてくれる。



4. Why would you seek an answer other than the answer that will answer everything?
seek [síːk] : 「探し求める、捜し出す、捜索する」
answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
other than : 「〜以外の」
answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
❖ "Why would you ~ "「すべてに答えてくれる答えがあるのに、どうしてあなたはそれ以外の答えを探そうとするのか」。すべてに答えてくれる答えとは、もちろん、赦しのこと。



Here is the perfect answer, given to imperfect questions, meaningless requests, halfhearted willingness to hear, and less than halfway diligence and partial trust. 
  • imperfect [impə́ːrfikt] : 「不完全な、不十分な」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無意味な」
  • request [rikwést] : 「頼むこと、依頼、要求」
  • half-hearted [hάːf-hάːrtid] : 「及び腰の、身が入らない、気乗りしない」
  • willingness [wíliŋnis] : 「 意欲、いとわずにすること、やる気」
  • less than : 「〜未満の、〜に満たない」
  • halfway [hǽfwéi] : 「中途半端な、不十分な、不完全な」
  • diligence [dílədʒəns] : 「勤勉、不断の努力、熱心さ」
  • partial [pάːrʃəl] : 「部分的な、一部の、不完全な」
  • trust [trʌ́st] : 「信頼、信用」
❖ "Here is the perfect ~ "「ここに完璧な答えがある」。"given to imperfect ~ "「それは、不完全な質問や、意味のない要求、聞くことに対する煮え切らない熱意、半分にも満たない勤勉、そして不完全な信頼、そういったものに与えられた完璧な答えである」。生きているようで生きてはいない命。それに対する完璧な答えが赦しであり、赦しを通して本当の命が蘇る。



Here is the answer! Seek for it no more. You will not find another one instead.
  • no more : 「それ以上〜ない」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ」
❖ "Here is ~ "「ここにこそ答えがある」。"Seek for ~ "「もう探す必要はない」。"You will not ~ "「別の、代わりの答えを探すこともない」。



5. God's plan for your salvation cannot change, nor can it fail. Be thankful it remains exactly as He planned it. 
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
  • fail [féil] : 「失敗する、しくじる」
  • thankfully [θǽŋkfəli] : 「有り難いことに、感謝して」
  • remain [riméin] : 「依然として〜のままである、相変わらず〜である」
  • exactly [iɡzǽktli] : 「正確に、厳密に、ぴったり」
❖ "God's plan ~ "「あなたの救いのための神の計画は変わることはないし、失敗に終わることもない」。"Be thankful it ~ "「計画は、神が計画したままに存在し続けることを感謝しなさい」。



Changelessly it stands before you like an open door, with warmth and welcome calling from beyond the doorway, bidding you to enter in and make yourself at home, where you belong.
  • changelessly [tʃéindʒlisli] : 「変化なく、不変のまま」
  • stand [stǽnd] : 「立つ、立っている」
  • warmth [wɔ́ːrmθ] : 「暖かいこと、熱心、暖かさ」
  • welcome [wélkəm] : 「歓迎、歓待」
  • beyond [bijάnd] : 「向こうに、かなたに」
  • bid [bíd] : 「命じる、指示する、勧誘する」
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • make oneself at home : 「気楽にする、くつろぐ」
  • belong [bilɔ́ːŋ] : 「属する、所属する」
❖ "Changelessly it ~ "「神の計画は、変わることなく、あたかも開かれたドアのように、あなたの前にある」。"with warmth ~ "意訳する、「ドアのずっと奥から呼びかける暖かい歓迎の声がする」。"bidding you ~ "「そして、歓迎の声は、あなたに入ってくるように誘い、くつろぐようにと言う」。"where you ~ "「そここそが、あなた居るべき場所なのだ」。



6. Here is the answer! Would you stand outside while all of Heaven waits for you within? 
  • outside [áutsáid] : 「外側に、外部に」
  • while [hwáil] : 「〜なのに、〜とはいえ、しかし一方」
  • wait for : 「〜を待つ」
  • within [wiðín] : 「内部で、内側は、内心は」
❖ "Here is ~ "「ここにこそ、答えがある」。"Would you stand ~ "「あなたの心の中で天の王国すべてがあなたを待っているというのに、あなたは、その外側に立っていたいのだろうか」。あなたが歩みを進めなければならないのは、外の世界ではなく、あなたの心の内なのだ。天の王国は、あなたの心の中にある。



Forgive and be forgiven. As you give you will receive. There is no plan but this for the salvation of the Son of God. 
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "Forgive and ~ "「赦し、赦されなさい」。"As you give ~ "「与えれば、得られる」。"There is no ~ "「神の子の救いのプランは、これをおいて何もない」。



Let us today rejoice that this is so, for here we have an answer, clear and plain, beyond deceit in its simplicity. 
  • rejoice [ridʒɔ́is] : 「うれしがる、喜ぶ、祝う」
  • clear [klíər] : 「澄んだ、きれいな、明快な」
  • plain [pléin] : 「平易な、明らかな 」
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • deceit [disíːt] : 「だますこと、偽り」
  • simplicity [simplísəti] : 「単純、簡単、簡素、質素」
❖ "Let us today ~ "「今日私たちは、これこそが救いのプランであることを喜ぼう」。"for here we ~ "「なぜなら、私たちはここに答えをもっているのだから」。"clear and plain ~ "「その答えは、明快であり平易であり、簡素さゆえに偽りを超越している」。あまりのも簡素で明快なので、騙しようがない。



All the complexities the world has spun of fragile cobwebs disappear before the power and the majesty of this extremely simple statement of the truth.
  • complexity [kəmpléksəti] : 「複雑さ、複雑性、複雑なもの」
  • spun [spʌ́n] : 「spinの過去・過去分詞形」
  • spin [spín] : 「紡ぐ、糸を吐く」
  • fragile [frǽdʒəl] : 「壊れやすい、もろい、脆弱な」
  • cobweb [kɑ́bwèb] : 「クモの巣」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • majesty [mǽdʒəsti] : 「尊厳、威厳」
  • extremely [ikstríːmli] : 「極度に、極めて、非常に」
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、声明、陳述、供述」
❖ "All the complexities ~ "「世界が、もろい蜘蛛の巣から紡ぎ出した複雑さのすべては、」世界が、もろくはかない幻想によって描き出した複雑さのすべては、"disappear before ~ "「真実のこの極端に簡潔な宣言のパワーと威厳の前で、消滅してしまう」。極端に簡潔な宣言とは、幻想は赦してしまえ、という宣言のこと。幻想は赦されて消滅する。あれほど複雑に見えた世界も、幻想であるがゆえに消滅する。あなたをがんじがらめにしていた蜘蛛の巣は消滅する。



7. Here is the answer! Do not turn away in aimless wandering again. Accept salvation now. 
  • turn away : 「それる、外れる」
  • aimless [éimlis] : 「目的のない」
  • wandering [wάndəriŋ] : 「放浪、さすらい」
  • accept [əksépt]: 「受け入れる、承認する」
❖ "Here is ~ "「ここにこそ、答えはある」。"Do not turn ~ "「再び、あてもない放浪の旅に出てはいけない」。無意味な幻想世界に答えを見つけ出そうなどという試みに足を踏み入れてはいけない。"Accept salvation ~ "「今、救いを受け入れなさい」。



It is the gift of God, and not the world. The world can give no gifts of any value to a mind that has received what God has given as its own. 
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
❖ "It is the gift ~ "「救いは、神からの贈り物であり、この世界からの贈り物ではない」。幻想世界はあなたに救いを与えてはくれない。"The world can ~ "「この世界は、心にとって価値のある贈り物など与えることは出来ない」。"that has received ~ "「その心は、神が与えたものを、自分のものとして受け取ったのだ」。あなたの心は、神が与えてくれた本当に価値ある贈り物を受け取り、自分の宝物とした。それほど価値のある贈り物をこの幻想世界が与えることは不可能だ。神が与えてくれた価値ある贈り物とは、幻想からの救いであり、救いがもたらす平和と喜び、平穏と静寂、等々のこと。



God wills salvation be received today, and that the intricacies of your dreams no longer hide their nothingness from you.
  • will [wíl] : 「〜を望む、意図する、命ずる」
  • intricacy [íntrikəsi] : 「複雑さ、込み入っていること」
  • no longer : 「もはや〜でない」
  • hide [háid] : 「隠す、隠蔽する、秘密にする」
  • nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在、無価値」
❖ "God wills ~ "「今日、神は、(あなたに)救いを受け取ってほしいと望んでいる」。"and that ~ "「そして、あなたが見ている夢の複雑さが、もはやその無意味さをあなたに隠し通すことのないようにと願っている」。



8. Open your eyes today and look upon a happy world of safety and of peace. Forgiveness is the means by which it comes to take the place of hell. 
  • look upon : 「〜を見る」
  • means [míːnz] : 「手段、方法」
  • take the place of : 「〜の代わりをする、〜に取って代わる」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄、修羅場」
❖ "Open your eyes ~ "「今日は、目を開けて、幸せな、安全で平和な世界を目にしなさい」。"Forgiveness is ~ "「赦しは、幸せな世界が地獄に取って代わるための方法である」。赦しを通して、地獄に等しいこの幻想世界が幸せな世界に生まれ変わる



In quietness it rises up to greet your open eyes, and fill your heart with deep tranquility as ancient truths, forever newly born, arise in your awareness. 
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、増す」
  • greet [ɡríːt] : 「〜に挨拶する、〜に知覚される、反応する」
  • fill [fíl] : 「いっぱいに満たす、埋める」
  • heart [hάːrt] : 「心、胸の内、気持ち」
  • deep [díːp] : 「深い、深さがある」
  • tranquility [træŋkwíləti] : 「静けさ、静寂、平穏、平和」
  • ancient [éinʃənt] : 「古代の、古くからの、古い、古びた」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • newly [njúːli] : 「新たに、再び、最近」
  • born [bɔ́ːrn] : 「生まれる、誕生する、産声を上げる」
  • arise [əráiz] : 「起こる、生じる、現れる、生まれる」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
❖ "In quietness ~ "「あなたの開かれた目は、静けさの中で幸せな世界が立ち上がるのをとらえる」。"and fill your ~ "「いにしえの真実、それは永遠に新しく生まれ変わるのだが、その真実があなたの意識の中に生まれるにしたがい、あなたの心は深い静寂に満たされる」。永遠に生まれ変わるいにしえの真実とは、神が神の子に与えてくれた真実、あえて言葉に置き換えるなら、叡智(knowledge)ということになる。あなたの意識の中で、あなたの心の目であるヴィジョンが叡智をとらえるにしたがい、あなたは深い静寂の世界に入って行く。そこに幸せな実相世界が立ち上がって来る。



What you will remember then can never be described. Yet your forgiveness offers it to you.
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • describe [diskráib] : 「言い表す、説明する、描写する、表現する」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
❖ "What you will ~ "直訳すると、「その時あなたが思い出すであろうことは、決して書き表すとが出来ない」。あなたが思い出すであろういにしえの真実の世界は、描写も説明も不可能な静寂の世界である。"Yet your forgiveness ~ "「しかし、その描写の出来ないものを、赦しはあなたに差し出してくれる」。描写も説明も出来ないことは、理解したり説明したりする必要はない。ただただ、幸せな静寂を感じ、叡智の海に浮かんでいればいい。



9. Remembering the gifts forgiveness gives, we undertake our practicing today with hope and faith that this will be the day salvation will be ours. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • undertake [ʌ̀ndərtéik] : 「企てる、始める、〜に着手する」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、信仰、信念」
❖ "Remembering ~ "「赦しが与えてくれる贈り物を思い出しながら、希望と信念をもって今日の練習に着手する」。"that this will ~ "「その希望と信念とは、今日という日は、救いが私たちのものとなる、そういう日だという希望と信念である」。



Earnestly and gladly will we seek for it today, aware we hold the key within our hands, accepting Heaven's answer to the hell we made, but where we would remain no more.
  • earnestly [ə́ːrnistli] : 「真面目に、本気で、熱心に」
  • gladly [ɡlǽd] : 「喜んで、喜々として」
  • seek for : 「〜を探し求める」
  • within [wiðín] : 「〜の中に、〜の内側に」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る」
  • no more : 「それ以上〜ない」
❖ "Earnestly and ~ "「本気で、そして喜びをもって、私たちは今日、救いを求める」。"aware we hold ~ "「私たちは、その鍵を手の中に持っているのだと意識し、」"accepting Heaven's ~ "「私たちがでっち上げた地獄に対する天の王国の答えを受け入れる」。"where we ~ "「そんな地獄にもう留まる必要はないのだ」。鍵とは、赦しのこと。天の王国の答えとは、したがって、赦しである。幻想世界を消滅させる鍵は、幻想を赦すことなのだ。



10. Morning and evening do we gladly give a quarter of an hour to the search in which the end of hell is guaranteed. 
  • quarter [kwɔ́ːrtər] : 「4分の1、4半分」
  • guarantee [gæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」
❖ "Morning and ~ "「私たちは朝夕、地獄の終わりを保証してくれる探求に15分を喜んで充てる」。



Begin in hopefulness, for we have reached the turning point at which the road becomes far easier. 
  • hopefulness [hóupfəlnis] : 「希望に満ちていること」
  • turning point : 「転機、岐路」
  • easy [íːzi] : 「たやすい、容易な」
❖ "Begin in ~ "「希望に満ちて始めなさい」。"for we have ~ "「道がずっと歩みやすくなる岐路に至ったのだから」。苦と痛みに満ちたこの世界を歩んでいく方がずっと困難だ。今、夢から目覚めてしまえば、実相を生きる道は喜びに満ちて容易だ。



And now the way is short that yet we travel. We are close indeed to the appointed ending
  • close [klóus] : 「近い、接近した、近接した」
  • indeed [indíːd] : 「実に、本当に、確かに、実際には」
  • appoint [əpɔ́int] : 「決める、指定する、定める」
  • ending [éndiŋ] : 「結末、終わり」
❖ "And now ~ "「今や、旅する道は短い」。この岐路から目的地までは、もうすぐだ。"We are close ~ "「実際、決めていた終わりに近づいた」。



11. Sink into happiness as you begin these practice periods, for they hold out the sure rewards of questions answered and what your acceptance of the answer brings. 
  • sink [síŋk] : 「沈む、徐々に下がる、落ち込む」
  • practice period : 「練習時間、練習期間」
  • hold out : 「差し出す、提供する、提出する」
  • sure [ʃúər] : 「確かな、確実な、確固とした」
  • reward [riwɔ́ːrd] : 「褒美、褒賞、利益、恩恵、報酬」
  • acceptance [əkséptəns] : 「受け入れること、承諾、承認、容認」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
❖ "Sink into ~ "「これらの練習を始めながら、幸せの中に潜行していきなさい」。"for they hold ~ "「なぜなら、練習は、疑問が答えられ、その答えを受け入れたことでもたらされるものを、確かなご褒美として差し出してくれるからだ」。今日の練習を行うことであなたの疑問は答えを与えられ、その答えを受け入れれば、あなたは心の幸せを得ることが出来る。あなたは静かな幸せの時の中を過ごすことになる。



Today it will be given you to feel the peace forgiveness offers, and the joy the lifting of the veil holds out to you.

  • lift [líft] : 「解除する、取り除く、撤廃する」

❖ "Today it will ~ "「今日、あなたは、赦しが与えてくれる幸せと、ベールが取り払われることであなたに差し出される喜びを感じることが出来る」。真実を覆い隠していた幻想のベールは、あなたによってはっきり認識され、そして赦された。ベールは消滅し、あなたは幸せを感じるだけだ。



12. Before the light you will receive today the world will fade until it disappears, and you will see another world arise you have no words to picture. 
fade [féid] : 「薄くなる、消えていく、弱まる」
until [əntíl] : 「〜する時まで」
disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
picture [píktʃər] : 「〜を描写する、絵に描く、心の中に描く」
❖ "Before the light ~ "「あなたが今日受け取る光の前で、世界は、消えてなくなるまで影を薄くしていくだろう」。"and you will ~ "「そして、言い表す言葉のないほどの、別の世界が立ち現れるのを目撃するだろう」。光によって闇は払拭される。幻想は消えてなくなり、実相世界が目の前に現れる。



Now we walk directly into light, and we receive the gifts that have been held in store for us since time began, kept waiting for today.
  • directly [diréktli] : 「直接に、真っすぐに」
  • held [héld] : 「holdの過去形・過去分詞形」
  • since [síns] : 「〜して以来、〜のときから」
  • began [biɡǽn] : 「beginの過去形」
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • wait for : 「〜を待つ」
❖ "Now we walk ~ "「今私たちは、光へとまっすぐ進んでいく」。"and we receive ~ "「時間が始まって以来今日まで待ち続け、保存されていた贈り物を、私たちは受け取る」。神の贈り物である。



13. Forgiveness offers everything you want. Today all things you want are given you. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
❖ "Forgiveness offers ~ "「赦しは、あなたが欲するすべてを提供してくれる」。"Today all things ~ "「今日、あなたが欲しいと思うものがすべて与えられる」。



Let not your gifts recede throughout the day, as you return again to meet a world of shifting change and bleak appearances. 
  • recede [risíːd] : 「手を引く、返す、返還する」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の間中」
  • return [ritə́ːrn] : 「戻る、帰る、返還する」
  • bleak [blíːk] : 「寒い、荒涼とした、希望のない」
  • appearance [əpíərəns] : 「外観、外見、見掛け、容姿」
❖ "Let not your ~ "「一日を通して、移ろい変化する荒涼とした見かけの世界に接触しようとしてあなたがそこへ再び戻っても、あなたの贈り物を投げ返さないようにしなさい」。味気ない日常生活に戻っても、あなたが受け取った贈り物を決して忘れてはいけない。



Retain your gifts in clear awareness as you see the changeless in the heart of change; the light of truth behind appearances.
  • retain [ritéin] : 「〜を保有る、保つ、持ち続ける」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、意識性 」
  • changeless [tʃéindʒlis] : 「変化のない、不変の」
  • heart [hάːrt] : 「心、胸の内、気持ち」
  • heart of : 「〜の中心、〜の心臓部」
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、〜の裏側に、〜の陰に」
❖ "Retain your gifts ~ "「変化する核心にある変化しないものをあなたが目にするとき、あなたの贈り物を明確な意識の中に保持しなさい」。変化流動する幻想世界にあって、その中にキラッと光る変化しない真実を見つけたとき、あなたの贈り物が確かに存在するのだと、はっきり意識しなさい。"the light of ~ "「その変化しないものとは、表面的な見かけの背後に隠された真実の光である」。



14. Be tempted not to let your gifts slip by and drift into forgetfulness, but hold them firmly in your mind by your attempts to think of them at least a minute as each quarter of an hour passes by. 

  • tempt [témpt] : 「〜を誘惑する、〜を唆す」
  • slip by : 「いつの間にか過ぎて行く、見逃す、忘れる」
  • drift [dríft] : 「漂う、漂流する、放浪する」
  • forgetfulness [fərɡétfəlns] : 「忘れやすさ、物忘れ」
  • firmly [fə́ːrmli] : 「しっかりと、きっぱりと、断固として」
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • at least : 「少なくとも、最少に見ても」
  • quarter [kwɔ́ːrtər] : 「4分の1、4半分」
  • pass [pǽs] by : 「過ぎ去る」

❖ "Be tempted ~ "「あなたの贈り物を手放し、忘却の中を漂わせるような誘惑に駆られてはいけない」。"but hold them ~ "「そうではなく、〜することで、贈り物をあなたの心の中にしっかりと保持しなさい」。"by your attempts ~ "「15分が過ぎる毎に、少なくとも1分間、贈り物について思いを巡らす試みをすることで、」あなたの心の中にしっかりと保持しなさい。



Remind yourself how precious are these gifts with this reminder, which has power to hold your gifts in your awareness through the day:

        Forgiveness offers everything I want. 
        Today I have accepted this as true. 
        Today I have received the gifts of God.
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • precious [préʃəs] : 「高価な、貴重な、重要な」
  • reminder [rimáindər] : 「思い出させるもの」
❖ "Remind yourself ~ "「次の言葉を思い出しながら、これらの贈り物がどんなに貴重か、あなた自身に思い起こさせなさい」。"which has ~ "「次の言葉は、一日を通してあなたの贈り物を意識の中に保持してくれるパワーをもっている」。"Forgiveness offers ~ "「赦しは、私が欲するものすべてを差し出してくれる」。"Today I have ~ "「今日私は、このことは本当だと受け入れた」。"Today I have ~ "「今日私は、神の贈り物を受け取った」。
 
 
 




W-pI.121.1:1 ~ W-pI.121.13:7

Lesson 121 



Forgiveness is the key to happiness.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • key [kíː] : 「鍵、解決の鍵、手掛かり、秘訣」
❖ "Forgiveness is ~ "「赦しは、幸せへの鍵である」。



1. Here is the answer to your search for peace. Here is the key to meaning in a world that seems to make no sense. 
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
  • search [sə́ːrtʃ] : 「捜索、探査、追求、調査」
  • key [kíː] : 「鍵、解決の鍵、手掛かり、秘訣」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • make no sense : 「意味をなさない、理にかなわない」
❖ "Here is the answer ~ "「ここに、あなたが平和を探してきたことに対する答えがある」。平和を求め、それを得るための答えはここにある。"Here is the key ~ "「まったく無意味に思える世界の中に意味があるなら、それへの(答えの)鍵は、ここにある」。あなたが住む幻想世界は意味がないように思えるだろうが、幻想を赦すという行為を通して、幻想世界の意味が見えてくる。幻想世界を赦しの対象とすることで、あなたは救われるのだ。



Here is the way to safety in apparent dangers that appear to threaten you at every turn, and bring uncertainty to all your hopes of ever finding quietness and peace. 
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • apparent [əpǽrənt] : 「明らかな、明白な、はっきり見える」
  • danger [déindʒər] : 「危険、危機、危難」
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • threaten [θrétn] : 「 〜を脅す、脅迫する」
  • at every turn : 「いたる所で」
  • bring about : 「〜をもたらす、〜を引き起こす」
  • uncertainty [ʌnsə́ːrtnti] : 「確信のないこと、疑念、不確実なこと」
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏」
❖ "Here is the way ~ "「至る所であなたを脅かすように見える明白な危険の中にあっても、また、静寂や平和を見い出せるに違いないという希望のすべてに対して不確実さを持ち込む危険の中にあっても、安全への道はここにある」。どんなに危険が迫ろうが、不安が襲いかかろうが、それを幻想だと赦してしまうことで、あなたは静寂と平安を手に入れることが出来る。赦しこそ、その鍵だ。



Here are all questions answered; here the end of all uncertainty ensured at last.
  • question [kwéstʃən] : 「質問、疑問、問い、問題」
  • answer [ǽnsər] : 「答える、返事する」
  • ensure [inʃúər] : 「〜を確かにする、確実にする、保証する」
  • at last : 「最後に、ついに、とうとう、やっと、ようやく」
❖ "Here are all ~ "「ここで、あらゆる疑問に答えが与えられる」。"here the end ~ "「ここで、ついに、あらゆる不確実さに終止符が確実に打たれる」。不確実だから疑問をもってしまうのだ。ありもしないものを実在だと知覚してしまい、それを信じるところに不確実さが生まれ、迷いや疑問に苛まれる。しかし、それもまた幻想に過ぎないと赦してしまうのである。幻想は赦されて消滅する。



2. The unforgiving mind is full of fear, and offers love no room to be itself; no place where it can spread its wings in peace and soar above the turmoil of the world. 
  • unforgiving [ʌ̀nfərɡíviŋ] : 「容赦のない、執念深い、厳しい」
  • be full of : 「〜でいっぱいである、〜に満ちている」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する、〜を勧める」
  • room [rúːm] : 「機会、余地、可能性」
  • spread [spréd] : 「広げる、伸ばす」
  • soar [sɔ́ːr] : 「飛翔する、上昇する」
  • above [əbʌ́v] : 「上に、上へ」
  • turmoil [tə́ːrmɔil] : 「騒動、混乱、不安、騒ぎ、動揺」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は恐れで満たされ、愛が愛自体となる余地を与えない」。地上的な愛が純粋で神聖な天上的愛に生まれ変わる余地を与えない。"no place where ~ "「愛が平和の内に翼を広げ、騒々しい世界の上に羽ばたく余地を与えない」。



The unforgiving mind is sad, without the hope of respite and release from pain. 
  • sad [sǽd] : 「悲しげな、悲しそうな」
  • respite [réspit] : 「小休止、中休み」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、苦痛」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は悲しく、痛みがしばし和らいだり痛みから解放されたりする希望さえない」。幻想を幻想として認識し、受け入れて受け流すことが赦し。幻想は赦されて消滅する。しかし、赦すことの出来ない心は、いつまでも幻想に縛られて、心の痛みが緩和することも、もちろん、痛みが消滅することもない。



It suffers and abides in misery, peering about in darkness, seeing not, yet certain of the danger lurking there.
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる、不快な経験をする」
  • abide [əbáid] : 「とどまる、居住する」
  • misery [mízəri] : 「悲惨、不幸、苦痛、惨めさ、窮状、窮乏」
  • peer [píər] : 「じっと見る」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、確かな、間違いのない、信頼できる」
  • certain of : 「〜を確信して」
  • danger [déindʒər] : 「危険、危機、危難」
  • lurk [lə́ːrk] : 「待ち伏せする、隠れて待つ」
❖ "It suffers and ~ "「赦すことの出来ない心は苦しみ、惨めさの中に居つづける」。"peering about ~ "「闇に目をこらすが、何も見えない」。"yet certain ~ "意訳する、「しかし、闇の中に危険が潜んでいるに違いないと思うだけだ」。闇の中に潜んでいる危険とは、化け物や妖怪などと思ってもいいが、要するに、恐れや不安を抱かせるこの世の事象そのものである。



3. The unforgiving mind is torn with doubt, confused about itself and all it sees; afraid and angry, weak and blustering, afraid to go ahead, afraid to stay, afraid to waken or to go to sleep, afraid of every sound, yet more afraid of stillness; terrified of darkness, yet more terrified at the approach of light. 
  • torn [tɔ́ːrn] : 「tearの過去分詞形」
  • tear [tíər] : 「引き裂く、むしり取る、分裂させる」
  • doubt [dáut] : 「疑い、疑念、疑惑、懸念、心配、不安」
  • confuse [kənfjúːz] : 「混同する、混乱させる、困惑させる」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって」
  • angry [ǽŋɡri] : 「腹を立てて、立腹して、怒って」
  • weak [wíːk] : 「弱い、無力な、弱った、元気のない、劣る」
  • blustering [blʌ́stəriŋ] : 「荒れ狂う、怒鳴り散らす」
  • go ahead : 「先へ進む、前進する」
  • waken [wéikn] : 「目覚める」
  • stillness [stílnis] : 「静けさ、静止、沈黙、平静」
  • terrified [térəfàid] : 「恐怖に襲われた、おびえた」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • approach [əpróutʃ] : 「近づくこと、接近」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は、疑いによって引き裂かれ、自分自身に対して、そして見るものすべてに対して混乱を来している」。たとえば、幻想に依存した心は、肉体的な頭脳が精神的な心を作り出しているに違いないと混乱し、目にする対象はすべて、美と醜、善と悪、プラスとマイナス、等々に分裂して実在していると勘違いしている。その結果、心自体も含めて二方向のベクトルの力のせめぎ合いに心は翻弄され、二手に引き裂かれて、そこに解決不可能な疑いが生まれる。"afraid and ~ "「恐れと怒り、弱さと狂った怒り、進むも恐れ、止まるも恐れ、目覚めるも恐れ、眠りにつくもの恐れ、どんな音にもびくつき、静寂をさらに恐れ、闇に怯え、しかし、光に近づくとにもっと怯える」。これが、赦すことの出来ない心の現状。



What can the unforgiving mind perceive but its damnation? What can it behold except the proof that all its sins are real?
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • damnation [dæmnéiʃən] : 「地獄に落とすこと、破滅、天罰」
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • proof [prúːf] : 「証拠、立証、証明、証し」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、過失、罪業」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
❖ ''What can ~ "意訳する、「赦すことの出来ない心は、地獄に突き落とされたような感覚以外の何を知覚出来るだろうか」。"What can it ~ "「赦すことの出来ない心は、心が抱く罪の意識は現実のものなのだいう証拠以外の何を見ることが出来るだろう」。ACIMは、この幻想世界こそが地獄なのだと主張する。



4. The unforgiving mind sees no mistakes, but only sins. It looks upon the world with sightless eyes, and shrieks as it beholds its own projections rising to attack its miserable parody of life. 
  • mistake [mistéik] : 「ミス、誤り、過ち、思い違い、誤解」
  • look upon : 「〜を見る」
  • sightless [sáitlis] : 「目に見えない、目の見えない」
  • shriek [ʃríːk] : 「金切り声を出す、悲鳴を上げる」
  • projection [prədʒékʃən] : 「投影、射影、投射、映写」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、起立する、増す」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • miserable [mízərəbl] : 「惨めな、悲惨な、不幸な、哀れな」
  • parody [pǽrədi] : 「パロディー、もじり、滑稽な物まね」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は、誤りを見ようとせず、罪ばかりを見る」。ちょっと誤りを犯しただけなのだとして許容することなく、その誤りを理由にして他者に罪があると宣告するばかりだ。"It looks upon ~ "「赦すことの出来ない心は、何も見えない目をもって世界を見る」。真実を見る目を持たずに世界の罪ばかりを見ている。"and shrieks ~ "「そして、心自身が投影したものが、惨めな命もどきを攻撃しようと立ち上がるのを見て、金切り声を上げる」。"its own projections"「心自身が投影したもの」とは、周りの世界、ここでは周りの他者のこと。心が、何もないスクリーン上にイメージを投影して、あたかもそこに他者が存在しているかのように幻想しているわけだ。もちろん、心自体が肉体をまとって存在していると思っていることも幻想。その肉体が命をもっていると思うことも幻想。この幻想の肉体的命が"parody of life"「命もどき、命のものまね」である。本文は、したがって、心自身が投影した幻想に過ぎない他者が、これまた幻想に過ぎない肉体的な命を狙って攻撃を仕掛けてくるのを見て、恐怖のあまり金切り声をあげてしまう、という意味になる。夜見る夢の中でモンスターが襲いかかるのを見て、金切り声を上げているのと同じ。



It wants to live, yet wishes it were dead. It wants forgiveness, yet it sees no hope.
dead [déd] : 「死んでいる、生命のない」
forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
❖ "It wants to ~ "「赦すことの出来ない心は、生きたいと望みながら、死んだままでいたいと願う」。肉体的には生き続けていたいと望みながら、本当の命が復活することは願わない。命もどきが生き続けることは望みながら、真実の命は死んだままにしておきたいと思うのだ。"It wants ~ "「許しを願いながら、しかし、何の希望も見い出せない」。自分の罪は許してもらいたいと願いながら、罪の幻想性を赦すことが出来ないので、罪の意識は消滅することなく、いつまでも心の中に居つづける。希望はない。



It wants escape, yet can conceive of none because it sees the sinful everywhere.
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、逃避」
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を想像する、〜を心に描く」
  • sinful [sínfəl] : 「罪深い、邪悪な」
❖ "It wants ~ "「逃れたいと思いながらも、赦すことの出来ない心は、いたる所に罪深さを見てしまうので、逃れる方法を思いつくことは出来ない」。他者の罪も幻想なのだと認識して赦してしまうことが出来なので、いたる所に罪深い他者を見てしまい、自分も含めて罪の意識から逃れることが出来ない。その方法すら思いつかない。



5. The unforgiving mind is in despair, without the prospect of a future which can offer anything but more despair. 
  • despair [dispέər] : 「絶望、失望、落胆」
  • prospect [prάspekt] : 「見込み、可能性、見通し」
  • future [fjúːtʃər] : 「未来、将来、今後、先行き、将来像」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は、絶望の中にいる」。"without the prospect ~ "意訳する、「未来の見込みもなく、あるとすれば、未来は、さらなる絶望以外の何ものも差し出すことは出来ない」。



Yet it regards its judgment of the world as irreversible, and does not see it has condemned itself to this despair. 
  • regard [riɡάːrd] : 「見なす、思う、考える」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • irreversible [ìrivə́ːrsəbl] : 「逆にできない、元に戻せない」
  • condemn [kəndém] : 「〜を非難する、〜に有罪の判決を下す」
  • condemn A to B : 「AにBを宣告する」
❖ "Yet it regards ~ "「しかし、赦すことの出来ない心は、心が世界を判断したことを覆すことは不可能だと思っている」。幻想を信じ切っている心は、この世界が物質から成り立っている実在だと判断し、弱肉強食のこの世界で生き残るためには、得るためには奪い、奪われる前に奪い、殺される前に殺せ、というエゴの原理が正当であると判断している。その判断は決して覆ることはない。"and does not ~ "「そして、赦すことの出来ない心は、心が自分自身にこの絶望を宣言したのだと理解することは出来ない」。この世界は苦と痛みを強い、絶望からの解放に糸口を与えないのだが、そもそも、絶望の出所は赦すことの出来ない心自体なのだ。絶望の夢を見ているのも、その夢を作ったのも心である。



It thinks it cannot change, for what it sees bears witness that its judgment is correct. 
  • bear [bέər] : 「負う、〜を身につける、持つ、有する」
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人」
  • bear witness : 「証言する」
  • correct [kərékt] : 「正しい、正確な、誤りのない」
❖ "It thinks it ~ "「赦すことの出来ない心は、それは変えようがないと思っている」。理性によって正しく判断したことなので、それを変える方が不当だと思っているわけだ。"for what it ~ "「なぜなら、心が目にすることは、心の判断が正しいと証言しているからだ」。圧倒的にリアルな世界を目にすれば、それが目の前に実在していると考える方が正当である。目に見える対象は、その実在性を証言している。しかし、夜見る夢の中の対象は、はたして実在するか。そう疑問を呈することすら御法度の世の中である。



It does not ask, because it thinks it knows. It does not question, certain it is right.
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、確かな、間違いのない、信頼できる」
  • right [ráit] : 「正しい、正当な、合っている、適切な」
❖ "It does not ~ "「赦すことの出来ない心は、訊ねることさえしない」。本当だろうかと疑問をもつことさえしない。"because it ~ "「なぜなら、心は、自分は知っていると思っているからだ」。"It does no ~ "「赦すことの出来ない心は、疑問を発することはなく、それが正しいと確信している」。心は、対象の実在性を知っていると言う。なぜなら、目に見えるから。目に見える対象は確実に実在すると信じ切っているわけだ。それは正しい判断だと主張する。したがって、知覚されないものは実在しない。それが正しいなら、夢に見る対象や、スクリーンに映し出された対象は、実在していることになる。知覚されたものの実在性を疑って、疑問を呈することは、本当は自然なことなのだ。知覚はエゴの設けた罠である。



6. Forgiveness is acquired. It is not inherent in the mind, which cannot sin. 
  • acquired [əkwáiərd] : 「獲得した、習得した、後天的な」
  • inherent [inhíərənt] : 「生まれつきの、生来の、先天的な」
  • sin [sín] : 「罪を犯す」
❖ "Forgiveness is ~ "「赦しは、後天的に獲得されるものである」。 "It is not inherent ~ "「赦しは、心の中に先天的に存在するものではない」。"which cannot ~ "「心は、罪を犯すことなど出来ないからだ」。神から分離する以前の神の子の心には、罪の意識は存在しない。したがって、罪の意識が幻想なのだとして罪の意識を赦すことは必要ない。神からの分離後、神への裏切という罪の意識を感じるようになったのだから、罪の幻想性を認識して赦すのは、いわば、『後天的に獲得されるべきもの』なのである。



As sin is an idea you taught yourself, forgiveness must be learned by you as well, but from a Teacher other than yourself, Who represents the other Self in you. 
  • taught [tɔ́ːt] : 「teachの過去・過去分詞形」
  • learn [lə́ːrn] : 「学ぶ、知る、分かる」
  • as well : 「同じに、同様にうまく、おまけに、その上」
  • other than : 「〜以外の」
  • represent [rèprizént] : 「表す、示す、描く、象徴する、意味する」
❖ "As sin is ~ "「罪は、あなたがあなた自身に教えた考えであるから、」あなたが勝手に思い込んでいることなのだから、"forgiveness must ~ "「赦しは、(罪を自分に教えたのと)同様に、あなたによって学ばれなければならない」。"but from a Teacher ~ "「しかし、あなた以外の師から赦しを学ばなければならない」。あなた一人では荷が重すぎるのだ。あなたを赦しに導いてくれる師が必要だ。"Who represents ~ "「その師は、あなたの心の中の別の自分を象徴している」。つまり、エゴに支配されたあなた自身ではなく、心の中の最も純粋で神聖な部分に宿るホーリー・スピリットが象徴してくれるあなた自身。



Through Him you learn how to forgive the self you think you made, and let it disappear. 
  • through [θrúː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
  • disappear [dìsəpíər] : 「存在しなくなる、なくなる、消滅する」
❖ "Through Him ~ "「ホーリー・スピリットを通して、あなたが作ったと思っている自分自身を赦す方法を、あなたは学び、その(偽りの)自分を消滅させるのだ」。エゴを信奉するあなた自身は偽りの自分であり、幻想である。夢の中の自分だ。あなたは、ホーリー・スピリットの導きに従って、その幻想を赦し眠りから覚める方法を学ぶのである。幻想は赦されて消滅する。夢は、眠りから覚めると消滅するのだから。



Thus you return your mind as one to Him Who is your Self, and Who can never sin.
  • thus [ðʌ́s] : 「それ故に、従って、このようにして」
  • return [ritə́ːrn] : 「〜を返す、戻す、返却する」
❖ "Thus you return ~ "意訳する、「こうして、本当のあなた自身であり、決して罪を犯すことの出来ないホーリー・スピリットの下へあなたの心を返して、一つとなるのである」。



7. Each unforgiving mind presents you with an opportunity to teach your own how to forgive itself. 
  • present [préznt] : 「渡す、提示する、伝える、述べる」
  • opportunity [ɑ̀pərtjúːnəti]: 「機会、適時」
❖ "Each unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心の一つ一つは、あなた自身の赦すことの出来ない心に、その心自体をどう赦したらいいか、それを教える機会を与えてくれる」。赦すことの出来ない心をもった他者が、あなたにあなたの心を赦すチャンスを与えてくれる。たとえば、あなたが気にくわない他者に接したとき、あなたは、これは赦しのチャンスだと思えばいい。憎しみを覚え怒りを感じる相手こそ、あなたが自分の心を投影した相手であり、そんな相手を赦すことであなた自身を赦すことが出来るのである。他者も赦され、あなた自身も赦され、ともに幻想から目覚めることが出来るわけだ。
誤解のないように言っておきたいのだが、他者の誤った行為を寛大な心で許せ、ということではない。他者の誤った行為は夢の中の出来事であって、本当はそんなことは起きていないのだと達観し、そんな夢を受け流してしまうこと、それが赦しである。それが、夢から覚める秘訣なのだ。



Each one awaits release from hell through you, and turns to you imploringly for Heaven here and now. 
  • await [əwéit] : 「〜を待つ、待ち受ける、待望する」
  • release [rilíːs] : 「救出、解放」
  • hell [hél] : 「地獄、生き地獄、修羅場」
  • turn to : 「〜に頼る、〜の方を向く」
  • imploringly [implɔ́ːriŋli] : 「懇願して、哀願して」
❖ "Each one awaits ~ "「赦すことの出来ない心はどれも、あなたを通して地獄から解放されるのを待っている」。"and turns to ~ "意訳する、「そして、今すぐここで、天の王国へ解放されたいと懇願して、あなたに頼っているのだ」。むかつく相手に出くわしたら、その相手はあなたに助けを求めているのだと思えばいい。あなたは、これは赦しのチャンスだと思って、相手を赦してあげればいい。こうして、あなたも相手も、同時に幻想から解放される。



It has no hope, but you become its hope. And as its hope, do you become your own.
become [bikʌ́m] : 「〜になる」
❖ "It has no ~ "「赦すことの出来ない心は希望がなく、あなたがその希望になるのだ」。"And as its ~ "「他者の希望であると同時に、あなたは、あなた自身の希望となるのである」。あなたと他者が分離して存在しているかのように見えるのも幻想である。実相的には、あなたと他者は自他一如。



The unforgiving mind must learn through your forgiveness that it has been saved from hell. And as you teach salvation, you will learn. 
  • save [séiv] : 「救う、助ける」
  • salvation [sælvéiʃən] : 「救出、救済、救い、救世」
❖ "The unforgiving mind ~ "「赦すことの出来ない心は、あなたの赦しを通して、心が地獄から救われたと学ばなければならない」。"And as you ~ "「そして、あなたが救いを教えながら、あなたは学ぶのである」。救いを教えるとは、赦しを実践する、ということ。教えることと学ぶことは同一であるから、他者に赦しを実践することはあなた自身を赦すことと同一である。あなたは真実を教え、同時に学ぶのだ。



Yet all your teaching and your learning will be not of you, but of the Teacher Who was given you to show the way to you.
  • show [ʃóu] : 「示す、表す、表示する」
❖ "Yet all your ~ "「しかし、あなたの教えも学びも、そのすべてがあなたに由来するというものではない」。教えも学びも、あなたが単独で行うものではない。"but of the Teacher ~ "「そうではなく、あなたに道を示すためにあなたに与えられた師に由来するものなのだ」。あなたに救いの道を教える役割を担ったホーリー・スピリットによって、あなたは他者に教え、そして学んでいくのである。たとえば、むかつく相手に出くわししたら、怒りに狂う前に、どうしたらいいか心の中のホーリー・スピリットに訊けばいい。ホーリー・スピリットは、たとえば、『1分待て』とか『深呼吸せよ』とか答えるだろう。そして、最後に『赦しなさい』と言うはずである。なぜなら、真実の答えはこれしかないからだ。



8. Today we practice learning to forgive. If you are willing, you can learn today to take the key to happiness, and use it on your own behalf. 
  • practice [prǽktis] : 「練習する、実践する、実施する」
  • willing [wíliŋ] : 「〜しても構わない、いとわない」
  • behalf [bihǽf] : 「支持、味方、利益」
  • on one's own behalf : 「自身のために、自らのために」
❖ "Today we ~ "「今日私たちは、赦すための学びを練習する」。"If you are ~ "「もし、あなたにその気があるなら、あなたは、幸せへの鍵を手に入れることを学び、あなた自身のためにそれを利用することが出来る」。あくまでもあなたの自由意志による自由選択が基本。学ぶも学ばないもあなた次第。幸せを手に入れるも手に入れないもあなた次第。



We will devote ten minutes in the morning, and at night another ten, to learning how to give forgiveness and receive forgiveness, too.
  • devote [divóut] : 「充てる、向ける、ささげる、専念させる」
  • receive [risíːv] : 「受け取る、聞く、知る」
❖ "We will devote ~ "「私たちは、朝の10分と夜の10分を、どのようにして赦しを与えたり受け取ったりするかを学ぶ時間に充てることになる」。



9. The unforgiving mind does not believe that giving and receiving are the same. 
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "The unforgiving ~ "「赦すことの出来ない心は、与えることと受け取ることが同一なのだと信じることはない」。ホーリー・スピリットの思考システムにおいては、与えることと得ることは同一である。分かち合いである。



Yet we will try to learn today that they are one through practicing forgiveness toward one whom you think of as an enemy, and one whom you consider as a friend. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • toward [təwɔ́ːd] : 「〜の方へ、〜に向かって」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
  • consider [kənsídər] : 「〜とみなす、よく考える、熟考する」
❖ "Yet we will ~ "「しかし、私たちは今日、与えることと受け取ることが一つなのだと、〜へ向けた赦しを練習することを通して学ぶように努めよう」。"toward one whom ~ "「敵だと思っている人と、そして、友だと思っている人へ向けた」赦しを練習することで。敵もあなたが外部世界に投射した幻想なら、同時に、友も幻想である。本当は、他者は敵であろうが友であろうがあなたと分離などしていない。自他一如である。もっとも、赦しのチャンスを多く与えてくれるのは、友よりも敵なのだが。だから、もしあなたに多くの敵がいるなら、赦しのチャンスがいっぱい与えられているのだと思って喜べばいい。



And as you learn to see them both as one, we will extend the lesson to yourself, and see that their escape included yours.
  • both [bóuθ] : 「両方、双方、両者」
  • extend [iksténd] : 「伸ばす、拡張する、拡大する」
  • escape [iskéip] : 「逃亡、脱出、逃避」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」 
❖ "And as you ~ "「あなたが敵も友も一つだと見ることを学ぶにしたがい、そのレッスンをあなた自身に向けて拡張していき、」つまり、敵も友も、またあなた自身も含めて単一の存在なんだと見ることが出来るようになり、"and see that ~ "「あなたを含めて、敵や友の(幻想からの)脱出を目にすることになるだろう」。赦しは分かち合われ、拡張増大して、あなたも敵も友も、みんな幻想から目覚めることが出来る。



10. Begin the longer practice periods by thinking of someone you do not like, who seems to irritate you, or to cause regret in you if you should meet him; one you actively despise, or merely try to overlook. 
  • irritate [írətèit] : 「苛立たせる、じらす、怒らせる、刺激する」
  • cause [kɔ́ːz] : 「〜を引き起こす、招く、〜の原因になる」
  • regret [riɡrét] : 「後悔、悲嘆」
  • meet [míːt] : 「集まる、落ち合う、接触する、交わる」
  • actively [ǽktivli] : 「活発に、積極的に、前向きに」
  • despise [dispáiz] : 「軽蔑する、侮蔑する、嫌う」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • overlook [òuvərlúk] : 「見落とす、見て見ぬふりをする」
❖ "Begin the longer ~ "「長めの練習は、あなたが嫌う誰かを思い浮かべることで、あるいは、あなたを苛ただせる者、もし会ったならそれを後悔するような者、あからさまに軽蔑の念を抱いてしまう者、あるいは、見て見ぬ振りをしようと思うような者、そういった誰かを思い起こすことで始めなさい」。他者は、あなた自身が投射したあなた自身である。あなたを映し出す鏡である。嫌な他者を思い起こし、それを幻想だと赦すことで、他者もあなた自身も幻想から救われる。



It does not matter what the form your anger takes. You probably have chosen him already. He will do.
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である、大きな違いがある」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、現れ、姿、体つき」
  • anger [ǽŋɡər] : 「怒り、憤り」
  • probably [prάbəbli] : 「恐らく、多分、十中八九は」
  • chosen [tʃóuzn] : 「chooseの過去分詞形」
  • choose [tʃúːz] : 「 〜を選ぶ、〜を選択する」
  • already [ɔːlrédi] : 「すでに、とっくに〜済み」
❖ "It does not ~ "「あなたの怒りがどんな形をとろうが、それは問題ではない」。怒りであろうが、嫌悪であろうが、落胆であろうが、軽蔑であろうが、それは問題ではない。"You probably ~ "「たぶん、あなたはもう、そんな人物をすでに選んでいるだろう」。嫌なヤツほどすぐ思いつくものだ。"He will ~ "「思いついた人物で事たる」。あれこれ選ぶ必要はなく、思いついた人物を対象に、今日の練習を始めればよい。



11. Now close your eyes and see him in your mind, and look at him a while. 
  • a while : 「しばらくの間」
❖ "Now close ~ "「さっそくあなたの目を閉じ、心の中でその人物を見つけたら、しばらくの間その人物を見続ける」。



Try to perceive some light in him somewhere; a little gleam which you had never noticed. 
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • somewhere [sʌ́mhwὲər] : 「どこかに」
  • gleam [glíːm] : 「かすかな光、閃光」
  • notice [nóutis] : 「気が付く」
❖ "Try to perceive ~ "「その人物のどこかに、何らかの光を知覚するように努めなさい」。"a little gleam ~ "「あなたが気付かないできた微かな光を感じなさい」。ここの『光』は、比喩としての光。嫌な人物の中に、ちょっとした良い点を見出すように努力する、ということ。



Try to find some little spark of brightness shining through the ugly picture that you hold of him. 
  • spark [spάːrk] : 「スパーク、火花、活気」
  • brightness [bráitnis] : 「明るさ、、輝き、鮮やかさ、明度」
  • shine [ʃáin] : 「輝く、光る」
  • ugly [ʌ́ɡli] : 「醜い、不細工な、見苦しい、醜悪な」
  • hold [hóuld] : 「心に抱く、〜であると考える」
❖ "Try to find ~ "意訳する、「あなたが心に抱いてきたその人物の醜い絵柄を見通して、微かな光が輝き出すのを見出すように努めなさい」。醜い絵柄は、あなたがその人物に投射してきた幻影である。その幻影によって真実の光が隠されている。その隠されてきた光を感知するように努めるのだ。



Look at this picture till you see a light somewhere within it, and then try to let this light extend until it covers him, and makes the picture beautiful and good.
  • till [tíl] : 「〜までずっと」
  • extend [iksténd] : 「伸びる、広がる」
  • until [əntíl] : 「〜する時まで」
  • cover [kʌ́vər] : 「広がる、覆う」
❖ "Look at this ~ "「醜い絵柄のどこかにあなたが光を見出せるまで、この絵をじっと見なさい」。"and then try ~ "「見出せたなら、その光が彼を覆い尽くし、絵柄を美しく際立たせるまで、その光を拡張していきなさい」。幻想の黒雲を払拭し、その人物の真実の姿をあなたの心の光で照らし出すのだ。



12. Look at this changed perception for a while, and turn your mind to one you call a friend. 
  • for a while [hwáil] : 「しばらく、当分、少しの間 」
❖ "Look at this ~ "「しばらくの間、この変化した知覚に注意を注ぎなさい」。"and turn your ~ "「そして(次に)、あなたが友と呼ぶ人物にあなたの心を向けなさい」。嫌な人物に光を当てた後、今度は、好きな友達を思い浮かべる。好きな友達に、光を当てるのだ。



Try to transfer the light you learned to see around your former "enemy" to him. 
  • transfer [trænsfə́ːr] : 「移す、移動させる、伝える、伝達する」
  • former [fɔ́ːrmər] : 「前の、先の、かつての」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
❖ "Try to transfer ~ "意訳する、「以前『敵』だと思っていた人物の周りに光を見ることを学んだように、その光を(今度は)あなたの友に移しなさい」。光を当てて見るとは、心の目で真実の姿を見る、ということ。さて、友は、あなたの光を浴びて、どんな姿を見せてくれるだろうか・・・。



Perceive him now as more than friend to you, for in that light his holiness shows you your savior, saved and saving, healed and whole.
  • holiness [hóulinis] : 「神聖、神聖さ、高潔」
  • savior [séiviər] : 「救助者、救い手、救済者、救い主」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治療する」
  • whole [hóul] : 「すべてを含んだ、欠けたものがない」
❖ "Perceive him ~ "「今や友は、あなたにとって友達以上(の存在)だと感じなさい」。"for in that ~ "「なぜなら、その光の中で、あなたの友の神聖さはあなたに、彼があなたの救い主だと示してくれるからだ」。"saved and ~ "「救われ、救い、癒やされて完全になった救い主なのだから」。



13. Then let him offer you the light you see in him, and let your "enemy" and friend unite in blessing you with what you gave. 
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する」
  • unite [junáit] : 「合体する、一体化する、結合する」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、清める、〜を賛美する」
❖ "Then let him ~ "「今度は、あなたが友の心の中に見ている光をあなたに提供してもらうようにしなさい」。あなたが投げかけた光によって友は光を放って輝き出し、今度は、あなたがその光をもらうのだ。つまり、真実の光を分かち合うのである。"and let your ~ "「そして、あなたが与えた光によってあなたを祝福する中で、あなたの『敵』も友も一体化させなさい」。あなたの与えた光によってあなたを祝福するとは、敵も友もともにあなたが与えた光をもってあなたを浄化し、癒やし、救い、感謝し、祝福する、という意味合い。こうして、敵も友も、もちろんあなた自身も含めて、単一の神の子として融合するのである。



Now are you one with them, and they with you. Now have you been forgiven by yourself. 
  • forgiven [fərɡívn] : 「forgiveの過去分詞」
  • forgive [fərɡív] : 「許す、容赦する、勘弁する」
❖ "Now are you ~ "「今やあなたは、彼らと単一であり、彼らはあなたと一つである」。"Now have ~ "「今やあなたは、あなた自身によって赦されたのだ」。敵と思われた他者も、友と思われた他者も、真実の光を当てることで、そんな見かけは幻想だと知って、あなたは幻想を赦したのだ。



Do not forget, throughout the day, the role forgiveness plays in bringing happiness to every unforgiving mind, with yours among them. 
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、〜の間中」
  • role [róul] : 「役、役柄、役割、役目、任務」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
❖ "Do not forget ~ "「一日を通して、赦しが演ずる役割を忘れないようにしなさい」。"in bringing ~ "意訳する、「赦しの役割とは、赦すことの出来ない心のすべてに、そして、彼らの中にあってあなた自身の赦すことの出来ない心も含めて、あらゆる心に幸せをもたらすという役割なのだ」。今まで赦すことの出来なかった心が赦しを実現出来るようになった。かくして、赦しを実現出来る心は幸せになるのである。



Every hour tell yourself:

        Forgiveness is the key to happiness.

        I will awaken from the dream that I am mortal, fallible 
        and full of sin, and know I am the perfect Son of God.
  • awaken [əwéikən] : 「目を覚まさす」
  • mortal [mɔ́ːrtl] : 「死を免れない、死ぬべき運命の」
  • fallible [fǽləbl] : 「誤りを犯しがちな」
  • full of : 「〜でいっぱいである、〜に満ちている」
❖ "Every hour ~ "「1時間毎に、あなた自身に向かって次のように言いなさい」。"Forgiveness is ~ "「赦しは、幸せへの鍵である」。"I will awaken ~ "「自分は死すべき運命にあり、誤りだらけ、罪だらけ、そんな夢から目覚め、自分が完璧な神の子でだと知ることにしよう」。
 
 
 



Archive

Notification

My photo


❖ Text精読、完了しました。4年8ヶ月、1256回の投稿でした。長期に渡ってお付き合いいただき、感謝します。
❖ 引き続き、Workbook精読をご覧下さい。場所は「http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp」です。
❖ Text精読の手直しも始めました。月日をかけて見直していきます。
❖ AmazonからKindle版の精読シリーズを出版開始しました。『どこでもAcim』をご希望の方は是非どうぞ。
❖ Google PlayとiBookstoreからepub版の精読シリーズを出版開始しました。Kindle版で窮屈さをお感じでしたら、こちらをどうぞ。
❖ Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。Urtextは非常に面白いです。臨場感は半端でありません。

oohata_mnb@yahoo.co.jp
oohata.m@coda.ocn.ne.jp

アクセスカウンター
Powered by Blogger.