●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



W-pI.56.1:1 ~ W-pI.56.5:5

Lesson 56 



Review of Lessons 26 - 30


Our review for today covers the following:
  • review [rivjúː] : 「復習、再考、再吟味、再調査」
  • cover [kʌ́vər] : 「取り上げる、取り扱う、対象にする、含める」
  • following [fάlouiŋ] : 「次に来る、次の、以下の」
❖ "Our review ~ "「私たちの今日の復習は、次の項目を取り上げる」。



1. My attack thoughts are attacking my invulnerability. (私の攻撃的な思いが、傷つくことはないという属性を攻撃している)

How can I know who I am when I see myself as under constant attack? Pain, illness, loss, age and death seem to threaten me. 
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
  • invulnerability [invʌ̀lnərəbíləti] : 「傷つかないこと、弱さがないこと」
  • under [ʌ́ndər] : 「従って、従属して」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、苦痛」
  • illness [ílnis] : 「病気、気分がすぐれないこと、疾病、疾患」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」
  • age [éidʒ] : 「寿命、年齢、高齢、老齢」
  • death [déθ] : 「死、死亡」
  • threaten [θrétn] : 「 〜を脅す、脅迫する」
❖ "How can I know ~ "「常に攻撃に晒(さら)されている私自身を目にしているというのに、どうして私は、私が何者であるか知ることが出来るだろう」。"Pain, illness ~ "「痛み、病、喪失、加齢、死、等々が私を脅しているかのようだ」。痛み、病、喪失、加齢、死、等々の攻撃が常にあなたを恐れさせている状況にあって、あなたは、自分が完璧な神の子であるなどと知る由もない。



All my hopes and wishes and plans appear to be at the mercy of a world I cannot control. 
  • hope [hóup] : 「希望、願い」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」
  • plan [plǽn] : 「計画、企画、予定、意向、つもり、考え」
  • appear [əpíərəns] : 「〜のように見える、〜と思われる」
  • mercy [mə́ːrsi] : 「慈悲、情け、寛大な措置」
  • at the mercy of : 「〜の意のままで、〜の言いなりで」
  • control [kəntróul] : 「操作する、制御する、支配する、統制する」
❖ "All my hopes and ~ "「私のあらゆる希望や願いは、私がコントロール出来ない世界の言いなりであるかのように見える」。あなたの運命を握っているのは、非情なこの世界であるかのように思われる。あなたは、この物質世界を意のままにコントロールすることは出来ないからだ。



Yet perfect security and complete fulfillment are my inheritance. 
  • imperfect [impə́ːrfikt] : 「不完全な、不十分な」
  • security [sikjúərəti] : 「安全、無事、安心、防護、防衛」
  • complete [kəmplíːt] : 「全部そろった、完全な、全部の」
  • fulfillment [fulfílmənt] : 「実現、成就、達成、満足感、充足感」
  • inheritance [inhérətəns] : 「受け継いだもの、継承物、継承」
❖ "Yet perfect security ~ "「しかし、完全な安心感、完璧な充足感は、私が継承したものである」。あなたは神が創造した神の子として、神の属性のすべてを継承している。あなたは生来、神の完全性も受け継いでいる。あなたは生来的に、完全完璧な平和の中に住んでいるはずなのだ。



I have tried to give my inheritance away in exchange for the world I see. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • give away : 「引き渡す、引き渡す、逸する、逃す」
  • exchange [ikstʃéindʒ] : 「換えること、交換」
  • in exchange for : 「〜と引き換えに、〜の代わりに」
❖ "I have tried ~ "「私は、私が目にする世界と引き換えに、私が継承したものを引き渡そうとしてきた」。神の子が神から分離するとき、神の子は、神から継承した属性のすべてを神に投げ返してしまったのだ。その余韻のままに、あなたは神から継承したものを完全に忘れ去って、目の前の幻想世界に執着し続けてきた。



But God has kept my inheritance safe for me. My own real thoughts will teach me what it is.
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
  • safe [séif] : 「安全な、無事な、まず間違いない」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する、学ばせる、悟らせる」
❖ "But God has ~ "「しかし神は、私のために、私が継承したものを安全に保管していてくれた」。あなたは、神から継承したものを忘れているだけであって、決して失ったわけではない。"My own real ~ "「私自身の実相的な思いが、その継承したものが何であるか、私に教えてくれるだろう」。ここの"real thoughts"「実相的な思い」とは、まさにヴィジョンのことである。真実を見抜く実相的な知覚である。ヴィジョンが捉えた真実の総体が、後述される叡智である。



2. Above all else I want to see. (何にもまして、私は[真実を]見たい)

Recognizing that what I see reflects what I think I am, I realize that vision is my greatest need. 
  • above all else : 「何にもまして」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「〜を認識する、認める、受け入れる」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • vision [víʒən] : 「先見の明、洞察力、想像力、視覚、視力」
  • great [ɡréit] : 「大きい、巨大な、主要な、偉大な、卓越した」
  • need [níːd] : 「必要、要求、必要なもの、必需品」
❖ "Recognizing that ~ "「私が見ているものが、私だと思っているものの反映だと知っているので、私は、ヴィジョンが最も必要だと認識している」。あなたの心が実相的に正しく機能しているなら、あなたは必ずヴィジョンが得ることが出来、その結果ヴィジョンが世界に反映されて、あなたは世界の中に真実を見ることになる。



The world I see attests to the fearful nature of the self-image I have made. 
  • attest [ətést] : 「証言する、証明する」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、ものすごい」
  • nature [néitʃər] : 「本質、特質、本性」
  • self-image : 「セルフイメージ、自己像」
❖ "The world I see ~ "「私が目にしている世界は、私が作った自己イメージが恐れという特質をもっていると証言している」。硬い表現だが、要するに、あなたが基本的に恐れという気持ちを抱いているので、世界もまた恐れの世界としてあなたの目の前に展開している、ということ。ここの"self-image"「自己イメージ」とは、この弱肉強食の世界にあっては、食うか食われるか、殺されるか殺すか、奪うか奪われるか、攻撃されるか攻撃するか、等々の、いわばサバイバルを課せられた肉体的な存在である、という自分のイメージ。生物として、物質的に生きていかなければならないとする自己イメージである。また、人間として、社会的に身を守っていかなければならないとする自己イメージである。物質的にも社会的にも、常に危険に晒されているので、恐れと緊張感は常にあなたにまとわりつく。



If I would remember who I am, it is essential that I let this image of myself go. As it is replaced by truth, vision will surely be given me. 
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • essential [isénʃəl] : 「必須の、最も重要な、肝心な、本質の」
  • let go : 「放す、手放す、解放する、捨てる、あきらめる」
  • replace [ripléis] : 「〜に取って代る、〜を交換する、置き換える」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • surely [ʃúərli] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」
❖ "If I would remember ~ "「もし私が、自分が誰であるか思い出そうとするなら、この私自身のイメージを手放すことが必須である」。"As it is replaced ~ "「それが真実によって置き換わるにしたがい、ヴィジョンが確実に私に与えられるだろう」。あなたが神の子であるという真実に目覚めれば、あなたは神から継承したヴィジョンを思い出すことが出来る。



And with this vision, I will look upon the world and on myself with charity and love.
  • look upon : 「〜を見る」
  • charity [tʃǽrəti] : 「慈善、思いやり、心配り、心遣い」
❖ "And with this ~ "「そして、このヴィジョンによって、私は、世界と私自身を慈悲と愛をもって見ることになろう」。いわば、あなたはイエス・キリストの目で世界を見ることになる。



3. Above all else I want to see differently. (何にもまして、私は違った形で見たい)

The world I see holds my fearful self-image in place, and guarantees its continuance. 
  • differently [dífərəntli] : 「異なって、違って、そうではなく、別に」
  • hold [hóuld] : 「維持する、保持する、持続する」
  • in place : 「所定の位置に、実施されて」
  • guarantee [gæ̀rəntíː] : 「保証する、請け合う」
  • continuance [kəntínjuəns] : 「続けること、継続、持続、連続」
❖ "The world I see ~ "「私が目にする世界は、私の恐ろしい自己イメージをその場に留め、いつまでも続くことを確実にしている」。あなたが恐れの世界を見続けている限り、あなたの心の恐れは消えることはない。あなたの心の恐れを消滅させなければ、世界はいつまでも苦と痛みと恐れのままに、あなたの目の前で展開し続ける。



While I see the world as I see it now, truth cannot enter my awareness. 
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • enter [énter] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • awareness [əwéərnəs] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性 」
❖ "While I see ~ "「私が世界を、今私が見ているままに見ている間は、真実が私の意識の中に入り込むことは不可能だ」。ヴィジョンによって見えてくる真実は、あなたが幻想を見続けている限り、あなたの意識の中に入ってくることは出来ない。



I would let the door behind this world be opened for me, that I may look past it to the world that reflects the Love of God.
  • behind [biháind] : 「〜の後ろに、後方に、〜の裏側に、〜の陰に」
  • past [pǽst] : 「〜のそばを過ぎて、〜を過ぎ去って」
  • reflect [riflékt] : 「〜を映す、示す、反映する」
❖ "I would let ~ "「この世界の後ろにある扉を、私のために開けようと思う」。"that I may look past ~ "「そうすれば、この世界をすり抜けて、神の愛が反映された世界を見れるだろう」。幻想世界を手放してしまうのである。そのために、心の扉を真実に向けて大きく開き、神の愛を受け入れればいい。そのとき、実相世界が開示される。



4. God is in everything I see. (私が目にするもののすべての中に、神が宿っている)

Behind every image I have made, the truth remains unchanged. 
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像、心象、象徴」
  • remain [riméin] : 「とどまる、残る、生き残る、残存する」
  • unchanged [ʌntʃéindʒd] : 「変化していない、不変の、変わらない」
❖ "Behind every ~ "「私が作ったあらゆるイメージの背後に、真実が変化することなく残っている」。実相は、幻想の黒雲に覆われて隠されているだけであって、真実が消滅することはない。



Behind every veil I have drawn across the face of love, its light remains undimmed. 
  • veil [véil] : 「ベール、覆い隠すもの」
  • drawn [drɔ́ːn] : 「drawの過去分詞形」
  • draw [drɔ́ː] : 「〜を引き出す、取り出す」
  • across [əkrɔ́s] : 「〜を横切って、〜を横断して」
  • light [láit] : 「光、光源、ライト、明かり」
  • undimmed [ʌndímd] : 「薄暗くされていない」
❖ "Behind every veil ~ "「私が愛の顔に覆い被せたあらゆるベールの背後で、愛の光は輝きを失わないでいる」。



Beyond all my insane wishes is my will, united with the Will of my Father. God is still everywhere and in everything forever. 
  • beyond [bijάnd] : 「〜の向こうに、〜を越えて、〜を過ぎて」
  • insane [inséin] : 「ばかげた、愚かな、常軌を逸した、正気でない」
  • wish [wíʃ] : 「願い、望みの物、願望、希望」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、願望」
  • unite [junáit] : 「〜を結合させる、一体化させる」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
❖ "Beyond all my ~ "「私の狂った望みのすべてを越えて、私の父なる神の意思と結合した私の意思がある」。"God is still ~ "「神はいまだに、あらゆる場所、あらゆるものの中に、永遠に存在している」。もちろん、神という実相的な実体が、幻想の物の中に存在しているという意味ではない。あらやる幻想の背後に、神の意思、神の愛が隠されている、という意味である。それを知るにはヴィジョンが必要だ。



And we who are part of Him will yet look past all appearances, and recognize the truth beyond them all.
  • part [pάːrt] : 「一部、部分」
  • appearance [əpíərəns] : 「外観、外見、見掛け、容姿」
❖ "And we who ~ "「神の一部である私たちは、すべての見掛けを通り越して(真実を)見ることが出来、そして、そのすべてを越えて、真実を知ることになる」。"appearances"「見掛け」とは、もちろん幻想のこと。



5. God is in everything I see because God is in my mind. (神は私の心の中にいるので、神は私が目にするすべてのものの中にいる)

In my own mind, behind all my insane thoughts of separation and attack, is the knowledge that all is one forever. 
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • knowledge [nάlidʒ] : 「知識、知恵、知見、情報、事実」
❖ "In my own mind ~ "「私自身の心の中の、分離や攻撃という私の狂った思いのすべての背後に、すべては永遠に一つだという叡智が存在する」。"knowledge"「叡智」とは、仏教で言うところの『般若』に近い。いわば、究極の悟りである。ホーリー・スピリットの思考そのものが叡智であると考えていい。ところで、この幻想世界は分離を象徴する世界であり、したがって、自他の区別が明確に出来る。自他が区別出来るからこそ攻撃が可能なのだ。しかし、叡智は、自他の区別は幻想であり、人は自他一如なのだと教える。



I have not lost the knowledge of Who I am because I have forgotten it. 
  • lost [lɔ́st] : 「loseの過去・過去分詞形」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する、なくす」
  • forgotten [fərɡάtn] : 「forgetの過去分詞形」
  • forget [fərɡét] : 「〜を忘れる、〜を思い出せない」
❖ "I have not lost ~ "「私は忘れていただけであって、私が誰であるかという叡智を失ってはいない」。神の子が神から分離するとき、神の属性の一つである叡智を神の子は神に投げ返した。が、そう思っただけである。そもそも、叡智を返上することなど不可能なのだ。ただ単に、叡智を神に投げ返したと思い込み、忘れてしまっただけである。あなたが自分は誰であるかを思い出したとき、つまり、あなたが神の子であると思い出したとき、忘れていた叡智はあなたの心の中に蘇る。



It has been kept for me in the Mind of God, Who has not left His Thoughts. 
  • kept [képt] : 「keepの過去・過去分詞形」
  • left [léft] : 「leaveの過去・過去分詞形」
  • leave [líːv] : 「 〜から離れる、〜から撤退する、〜と別れる」
❖ "It has been kept ~ "「叡智は、私のために神の心の中にずっと保たれていた」。"Who has not ~ "「そんな神は、神の思いから離れたことなどなかった」。神の子がいつかは叡智の存在を思い出してそれを蘇らせるだろうと神は思い、神は叡智を破棄することなく、あなたのために保存しておいた。そんな思いも、神は捨てることはなかった。



And I, who am among them, am one with them and one with Him.
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の中の、〜の間で」
❖ "And I, who am ~ "「そして、神の思いの中にいる私は、神の思いと一つであり、神と一体なのだ」。誤解がなければいいのだが、自他一如であることは、究極、人神一如なのである。神は神の子を別存在として創造したのではない。神の創造は常に拡張であって、神の子も当然、神の拡張である。切り離されるものでない。あなたの手足があなたの一部であるように、神の子は神の一部である。神の子が神から分離して存在することは不可能なのだ。したがって、神の子は『神の神の子』なのである。
 
 
 



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