●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.27.1:1 ~ W-pI.27.4:6

Lesson 27



Above all else I want to see.
  • above all else : 「何にもまして」
❖ "Above all else ~ "「何にもまして、私は見たい」。幻想に惑わされることなく、真実を見たいと強く望むのである。幻想を幻想として、真実を真実として見極めるヴィジョンを希求するのだ。



1. Today's idea expresses something stronger than mere determination. It gives vision priority among your desires. 
  • express [iksprés] : 「表す、示す、述べる、伝達する、表現する」
  • strong [strɔ́ːŋ] : 「力強い、強力な、強い、力がある」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • determination [ditə̀ːrmənéiʃən] : 「決断、決意」
  • vision [víʒən] : 「洞察力、想像力、展望、視覚、視力」
  • priority [praiɔ́ːrəti] : 「優先、優先事項、重要度の高いもの」
  • among [əmʌ́ŋ] : 「〜の中の、〜の間で」
  • desire [dizáiər] : 「熱望、切望、欲望、要求、依頼」
❖ "Today's idea expresses ~ "「今日のものの見方は、単なる決心よりももっと強い何かを表す」。"It gives vision ~ "意訳する、「今日は、あなたの願望の中でヴィジョンを得ることが最優先されることを宣言するのである」。"vision"「ヴィジョン」とは、肉体的な知覚を超越した、真実を直覚的に見抜く視力のこと。実相的な本当の知覚だ。そのヴィジョンを得ることを最優先に望むこと、それが今日のテーマ。



You may feel hesitant about using the idea, on the grounds that you are not sure you really mean it. 
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • hesitant [hézətənt] : 「ためらって、怖じ気づいて、弱気で、気後れして」
  • ground [ɡráund] : 「根拠、原因、理由」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」 
  • mean [míːn] : 「本気で〜と言っている、本気である」
❖ "You may feel ~ "「あなたは、〜なので、今日の練習にためらいを感じるかも知れない」。"on the grounds ~ "「あなたは、実際本気だと確信がもてないので、」今日の練習にためらいを感じるかも知れない。あなたはまだ、ヴィジョンの何たるかを知らないから、自分が本当にヴィジョンを希求しているのかどうか自信がないのだ。



This does not matter. The purpose of today's exercises is to bring the time when the idea will be wholly true a little nearer.
  • matter [mǽtər] : 「重要である、問題である、大きな違いがある」
  • purposes [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • bring [bríŋ] : 「〜を持って来る、〜をもたらす」
  • wholly [hóulli] : 「完全に、全く、全体として、全体的に」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • near [níər] : 「近い場所へ、近くへ、近くに」
❖ しかし、"This does not ~ "「これは問題ではない」。"The purpose of ~ "「今日のエクササイズの目的は、ヴィジョンを得たいという思いが完全に真実になる時を、少しだけ近づけることにある」。ヴィジョンの何たるかがわからなくても、それを強く望むことで、ヴィジョンがあなたのものになるという真実の時は確実に近づいてくる。



2. There may be a great temptation to believe that some sort of sacrifice is being asked of you when you say you want to see above all else. 
  • great [ɡréit] : 「大きい、大きな、巨大な、主要な」
  • temptation [temptéiʃən] : 「誘惑、衝動、誘惑物」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、確信する、信頼する」
  • some sort of : 「ある種の、何がしかの、何らかの」
  • sacrifice [sǽkrəfàis] : 「犠牲、犠牲にすること、いけにえ」
  • ask [ǽsk] : 「求める、要求をする」
  • above all else : 「何にもまして」
❖ "There may be ~ "「あなたが、何にもまして(真実を)見たいと望むとき、何かしらの犠牲があなたに求められるのだと信じたくなる大きな誘惑に駆られるかも知れない」。エゴの思考システムに毒されているので、得るためには何かを奪われると信じてしまう。エゴはあなたの耳元で、ヴィジョンなどを望んだら、この世の富を失ってしまうと囁(ささや)くのである。



If you become uneasy about the lack of reservation involved, add:

        Vision has no cost to anyone.
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • uneasy [ʌníːzi] : 「不安な、心配な、不安定な」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落 」
  • reservation [rèzərvéiʃən] : 「条件を設けること、条件、限定、保留」
  • involve [invɑ́lv] : 「〜を含む、伴う、巻き込む、関与させる」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す、書き加える」
  • cost [kɔ́st] : 「費用、経費、原価、費用、経費、原価」
❖ "If you become uneasy ~ "「もしあなたが、条件が含まれていないことに不安を感じるようになったら、次の様に付け足せばいい」。ヴィジョンを得るための交換条件が何もないことに不安を感じたなら、つまり犠牲を伴わないことにかえって不安を感じたなら、次のように言えばいい。"Vision has no ~ "「ヴィジョンは誰にも犠牲を強いたりしない」。



If fear of loss still persists, add further:

        It can only bless.
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
  • loss [lɔ́s] : 「失うこと、喪失、紛失」
  • still [stíl] : 「まだ、今でもまだ、いまだに、今もなお」
  • persist [pərsíst] : 「存続する、持続する、続く、生き残る」
  • further [fə́ːrðər] : 「さらにまた、さらになお、さらに深く」
  • bless [blés] : 「〜を祝福する、〜を神聖にする、清める、〜を賛美する」
❖ "If fear of loss still ~ "「それでも喪失の恐れが続くようなら、さらに次のように付け加える」。"It can only ~ "「ヴィジョンはただ祝福出来るのみ」。ヴィジョンは、あなたが本来持っていた真実の知覚であり、外から持ち込むものではない。つまり、眠っていたヴィジョンが目覚めるだけであり、大げさに言えば、死んだものが生き返るのである。まさに、祝福に値するのだ。



3. The idea for today needs many repetitions for maximum benefit. 
  • need [níːd] : 「〜を必要とする、〜する必要がある」
  • repetition [rèpətíʃən] : 「繰り返し、反復、再上演、再現」
  • maximum [mǽksəməm] : 「最大の、最高の、極大の、上限の」
  • benefit [bénəfit] : 「便益、恩恵、利益」
❖ "The idea for today ~ "「最大限に有効性を引き出すために、今日のものの見方は何度も繰り返し述べる必要がある」。



It should be used at least every half hour, and more if possible. You might try for every fifteen or twenty minutes. 
  • use [juːz] : 「使う、利用する、生かす、働かせる」
  • at least : 「少なくとも、最少に見ても」
  • every [évri] : 「〜ごとに、〜おきに、毎〜」
  • half [hǽf] : 「半分の、半分に切った、二つ割りにした」
  • hour [áuər] : 「1時間」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
  • if possible : 「可能なら、できたら」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • fifteen [fìftíːn] : 「15、15個、15人、15歳、15」
  • twenty [twénti] : 「20、20個、20人、20歳、20時」
  • minute [mínit] : 「分、わずかな時間、寸刻」
❖ "It should be used ~ "「少なくとも30分毎に、出来ればもっと多く、繰り返し述べるべきだ」。"You might try ~ "「15分ごと、あるいは20分ごとに繰り返してもよい」。今日のエクササイズはきつい。四六時中、忘れる間もなく繰り返さなくてはならない。



It is recommended that you set a definite time interval for using the idea when you wake or shortly afterwards, and attempt to adhere to it throughout the day. 
  • recommend [rèkəménd] : 「〜を推奨する、〜を推薦する、〜を薦める」
  • definite [défənit] : 「限定された、明確な、的確な、確かな」
  • interval [íntərvəl] : 「隔たり、間隔、合間」
  • time interval : 「時間間隔」
  • wake [wéik] : 「目が覚める、眼を覚ます」
  • shortly [ʃɔ́ːrtli] : 「間もなく、すぐに、近いうちに、近々」
  • afterwards [ǽftərwərdz] : 「あとで、後で、後に、後ほど、その後」
  • shortly afterward : 「その後間もなく、程なく」
  • attempt [ətémpt] : 「〜を試してみる、〜を企てる」
  • adhere [ædhíər] : 「着実に実行する、決心を変えない、固執する」
  • throughout [θruːáut] : 「〜の間中、〜の初めから終わりまで」
❖ "It is recommended ~ "「that以下が推奨される」。"that you set ~ "「あなたが朝起きたとき、あるいは、そのちょっと後にでも、今日のものの見方を練習する時間的な間隔を明確にセットしておき、一日を通して頑(かたく)なにそれを実行すること」が推奨される。かなりきつそうだが、案ずるより産むが易し。とにかくトライしてみよう。



It will not be difficult to do this, even if you are engaged in conversation, or otherwise occupied at the time. 
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい、苦しい、つらい」
  • even if : 「たとえ〜でも」
  • engage [inɡéidʒ] : 「〜を従事させる、を参加させる」
  • be engaged in : 「〜に従事している、〜に携わっている」
  • conversation [kὰnvərséiʃən] : 「会話、話し合い、対談、雑談、座談」
  • otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」
  • occupy [άkjupài] : 「占領する、従事させる、忙しくさせる」
  • at the time : 「あの時、その頃、当時は、当時の、その時点で」
❖ "It will not be ~ "「たとえ会話に専念していようが、あるいは当座何かに没頭していようが、これならそう難しくないだろう」。時間を決めて、癖のように繰り返し述べるようにすればいい。



You can still repeat one short sentence to yourself without disturbing anything.
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • short [ʃɔ́ːrt] : 「短い、短期間の」
  • sentence [séntəns] : 「文、センテンス」
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たずして」
  • disturb [distə́ːrb] : 「乱す、かき乱す、不安にさせる、動揺させる」
❖ こうすれば、"You can still repeat ~ "「何かを煩わすこともなく、短いセンテンスを繰り返し述べることが出来るだろう」。誰かと会話していても、心の中で「何にもまして、私は見たい」と短いセンテンスを唱えるだけだから、会話を乱したり、他者を煩(わずら)わすこともない。



4. The real question is, how often will you remember? How much do you want today's idea to be true? 
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • question [kwéstʃən] : 「質問、疑問、問い、質疑、課題、問題」
  • often [ɔ́ːfən] : 「しばしば、たびたび、ちょくちょく」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
❖ "The real question ~ "「現実的な問題は、あなたがどのくらい覚えているかである」。どのくらい忘れずに実行出来るか。"How much do ~ "「どのくらい、今日の練習を本物にしたいとあなたが望んでいるか、ということである」。



Answer one of these questions, and you have answered the other. 
  • answer [ǽnsər] : 「答え、回答、返事、応答」
  • other [ʌ́ðər] : 「その他、ほかのもの、他方」
❖ "Answer one of ~ "「この二つの問いの一つに答えなさい」。"and you have ~ "「そうすれば、他の問いに答えたことになる」。忘れなければ、あなたの願いは本物だし、あなたの願いが本物なら、忘れることはないだろう。



You will probably miss several applications, and perhaps quite a number. 
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく」
  • miss [mís] : 「逃す、見逃す、〜を見落とす」
  • several [sévərəl] : 「数個の、いくつかの」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用」
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると、ことによると」
  • quite a number : 「かなり多数」
❖ "You will probably ~ "「多分あなたは、いくつかの適用練習は逃してしまうかもしれないし、もしかしたら、かなりの数の練習を怠ってしまうかもしれない」。九分九厘、そうなる。だが、めげてはいけない。急ぎの旅ではないのだ。振り出しに戻ればいい。



Do not be disturbed by this, but do try to keep on your schedule from then on. 
  • disturb [distə́ːrb] : 「〜を不安にさせる、乱す、動揺させる」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • keep on : 「〜し続ける、〜することを継続する」
  • schedule [skédʒuːl] : 「予定、スケジュール、計画、日程」
  • from then on : 「その時からずっと、それ以降」
❖ "Do not be ~ "「これに心をかき乱されてはいけない」。"but do try to keep ~ "「(忘れていたら)それ以降、(決めた)スケジュールを続けるようにすればいいのだ」。そして、今日うまくいかなかったら、明日またやればいい。段々慣れてくるはずだ。



If only once during the day you feel that you were perfectly sincere while you were repeating today's idea, you can be sure that you have saved yourself many years of effort.
  • once [wʌ́ns] : 「一度、一回、いったん」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
  • perfectly [pə́ːrfiktli] : 「完全に、完璧に、すっかり、全く」
  • sincere [sinsíər] : 「誠実な、正直な、偽りのない、心の底からの」
  • while [hwáil] : 「〜の間ずっと、〜する間に、その間に」
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • save [séiv] : 「〜を節約する、割り引く、出費を減じる」
  • effort [éfərt] : 「尽力、努力、試み、取り組み」
❖ "If only once during ~ "「一日を通して、今日のものの見方を繰り返し述べている過程で、たった一度でも、あなたが完全に誠実であると感じられたら、」本当に、自分は心から何にもまして真実を見たいと望んでいるのだと誠実に信じられたなら、"you can be sure ~ "「何年もの努力を節約出来たと確信することが出来るだろう」。これが、ACIMが、真実に目覚めるための最速最短のコースであると言われる所以(ゆえん)である。修業の時間を節約出来るのだ。むしろ、幻想の時間を縮めてしまう、と言った方がいいかもしれない。あなたは気付くことはないだろうが、これもまた、奇跡なのだ。
 
 
 



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