●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-pI.13.1:1 ~ W-pI.13.6:3

Lesson 13

A meaningless world engenders fear.
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」
  • engender [indʒéndər] : 「〜を生み出す、〜を新しく作る、〜を生じさせる」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖、懸念、心配、不安」
❖ "A meaningless world ~ "「意味のない世界が恐れを生み出している」。"a meaningless world"「意味のない世界」とは、存在しない幻想の世界、この世界、この世のこと。なぜ恐れを生み出すかは、後に説明があるので、ここでは解説を後に譲る。



1. Today's idea is really another form of the preceding one, except that it is more specific as to the emotion aroused. Actually, a meaningless world is impossible. 
  • really [ríəli] : 「実際には、ほんとうは、確かに、本当に」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一の、別の、ほかの」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造」
  • preceding [prisíːdiŋ] : 「〜に先行する、先立つ」
  • except [iksépt] : 「ただし、除いて」
  • specific [spisífik] : 「明確な、具体的な、詳しい」
  • as to : 「〜に関しては、〜については、〜に応じて」
  • emotion [imóuʃən] : 「感情、興奮、感性、喜怒哀楽」
  • arouse [əráuz] : 「目覚めさせる、呼び起こす」
  • actually [ǽktʃuəli] : 「実際は、実は、実のところ」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
❖ "Today's idea is really ~ "「〜を除いて、今日のものの見方は、実際、前出のものの見方の、また別の形である」。"except that it is ~ "「喚起される感情に関しては、より具体的であるが、それを除いては、」今日のものの見方は、実際、前出のものの見方の、また別の形である。具体的な、喚起される感情とは『恐れ』である。今日のエクササイズは、恐れについて特化している、ということ。"Actually, a meaningless ~ "「実際、意味のない世界は不可能である」。"meaningless"「意味のない」とは、価値がない、という意味ではなく、真実ではない、存在しない、という意味である。したがって、"impossible"「不可能」とは、「存在不可能」という意味。その、虚偽であり存在しない世界が、あなたの恐れを生み出している。



Nothing without meaning exists. However, it does not follow that you will not think you perceive something that has no meaning. 
  • without [wiðáut] : 「〜がなくて、〜を持たないで」
  • meaning [míːniŋlis] : 「意味、意義、意図、真意」
  • however [hauévər] : 「けれども、しかしながら、また一方」
  • follow [fάlou] : 「次に起きる、続いて起こる」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
❖ この世界に限らず、"Nothing without ~ "「意味のないものはどんなものでも存在しない」。真実でないものは存在さえせず、幻想として知覚されるだけなのだ。"However, it does not ~ "直訳すると、「しかし、あなたが、意味のないものを知覚していると思わないことは続いて起きることはない」。二重否定になっており、つまり、「あなたは、意味のないものを知覚しているなんて思うことは決してない」という意味。この世界の現実が余りにもリアルなので、あなたは、自分が存在しないものをイメージとして幻想しているだけだなどと思うことはないのだ。



On the contrary, you will be particularly likely to think you do perceive it.
  • on the contrary [kάntreri] : 「それどころか」
  • particularly [pərtíkjulərli] : 「特別に、とりわけ、かなりの程度、非常に」
  • likely [láikli] : 「〜しそうである、起こり得る」
❖ "On the contrary, you ~ "「それどころか、あなたは、意味のないものを知覚していると、とりわけ、思っているらしい」。意味のないもの、存在さえしていないものを、あなたは実在だと信じて、それを確かに知覚しているのだと信じている。幻想を描いて、それを知覚しているだけだなどとは、思いもよらない。まさに、自分で描いた幻想に、まんまと騙されているのである。



2. Recognition of meaninglessness arouses intense anxiety in all the separated ones. 
  • recognition [rèkəɡníʃən] : 「認識、認証」
  • meaninglessness [míːniŋlisnis] : 「意味のなさ、無意味」
  • arouse [əráuz] : 「目覚めさせる、呼び起こす」
  • intense [inténs] : 「強烈な、激しい、非常に強い」
  • anxiety [æŋzáiəti] : 「心配、不安、懸念」
  • separated [sépərèitid] : 「分離した、別々になって」
❖ "Recognition of meaninglessness ~ "「意味のなさを認識することは、分離した者すべての心の中に強い不安を引き起こす」。"the separated ones"「分離した者」とは、ここでは「実相世界から分離した者」あるいは、「神から分離した者」という意味である。実相世界から自らを切り離し、神を、いわば捨てた神の子達は、自分が暮らすこの世界が意味もなく存在さえしていないと認識することは非常に不安なのだ。その理由は後述される。



It represents a situation in which God and the ego "challenge" each other as to whose meaning is to be written in the empty space that meaninglessness provides. 
  • represent [rèprizént] : 「表す、示す、象徴する、意味する」
  • situation [sìtʃuéiʃən] : 「状況、情勢、事態」
  • challenge [tʃǽlindʒ] : 「挑む、挑戦する」
  • each other : 「お互いに」
  • written [rítn] : 「writeの過去分詞」
  • empty [émpti] : 「空の、空いている、空っぽの」
  • space [spéis] : 「空間、余白、場所、スペース、空き地」
  • provide [prəváid] : 「もたらす、与える、提供する」
❖ "It represents a situation ~ "「その不安は、意味のなさが生み出す空(くう)なるスペースに、誰の意味を書き込むべきかについて、神とエゴとが互いに『競争』している状況を表している」。この世界は空(くう)なるスペースに単なるイメージを投射して作られた幻想の世界である。それを維持しようとするのがエゴであり、あなたにとってエゴは神の対極に位置する存在だ。あなたは、その神が、エゴの描いた幻想世界をかき消して、その空(くう)なるスペースに神の世界を描こうとして、エゴと競争していると思って不安になっている、という意味。神とエゴの戦いの場所がこの世界であり、あなたはどちらの味方に付いたらいいか迷い、不安を抱く。
しかし、もちろん、神はエゴと戦うことはない。神が、この幻想世界の幻想をかき消して、そこに神の世界を描こうなどと思うこともない。神は、この幻想世界と一切の関係をもってはいない。神の世界を描くことなど、神には不必要なのだ。なぜなら、神の世界、実相世界、天の王国はすでに実在しているからだ。描く必要がどこにあろう。アインシュタインは「神はサイコロ遊びをしない」と言ったが、「神は幻想遊びをしない」のだ。



The ego rushes in frantically to establish its own ideas there, fearful that the void may otherwise be used to demonstrate its own impotence and unreality. And on this alone it is correct.
  • rush [rʌ́ʃ] : 「大急ぎでする、突進する、急ぐ」
  • rush in : 「〜に突入する、〜にドッと押し寄せる、〜に駆け付ける」
  • frantically [frǽntikəli] : 「狂気のように、気も狂わんばかりに、半狂乱で、必死に」
  • establish [istǽbliʃ] : 「確立する、設立する、制定する、成立させる」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、怖い、ものすごい」
  • void [vɔ́id] : 「空間、空洞、真空、虚空」
  • otherwise [ʌ́ðərwàiz] : 「さもなければ、そうしないと」
  • demonstrate [démənstrèit] : 「実証する、立証する、実演する」
  • impotence [ímpətəns] : 「無能、無気力」
  • unreality [ʌnriǽləti] : 「非現実性、実在しないもの、虚構」
  • alone [əlóun] : 「独りで、孤立して、独力で、単独で」
  • correct [kərékt] : 「正しい、正確な、誤りのない、間違っていない」
❖ "The ego rushes in ~ "「エゴは、自らの想念をその場に確立するために、半狂乱になって突進してくる」。神に負けまいと思って、エゴが我先にとやって来る。早い者勝ちで、神より先に、幻想を空(くう)なる場所に描き出そうという魂胆である。"fearful that ~ "「さもないと、空(くう)なる場所が、エゴ自身の無能さと非実在性を暴くために使われはしないかと、エゴは恐れているのだ」。"And on this ~ "「このエゴの恐れに関しては、それは正しい」。エゴ自身の無能さと非実在性を暴くためのエクササイズが、このワークなのだ。神はエゴと戦うことはないが、あなたは、エゴと戦う必要がある。もっとも、戦うという言葉はふさわしくない。エゴの描く幻想をしっかり認識し、受け入れ受け流して赦すのである。それが、あなたの戦い方である。



3. It is essential, therefore, that you learn to recognize the meaningless, and accept it without fear. 
  • essential [isénʃəl] : 「必須の、最も重要な、肝心な、絶対必要な」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜に精通する、〜であると分かる」
  • recognize [rékəɡnàiz] : 「認める、受け入れる、〜を認識する」
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる」
❖ "It is essential, therefore ~ "「したがって、あなたが、世界の意味のなさを認識し、恐れることなくそれを受け入れることが必須となる」。"without fear"「恐れることなく」とあるが、実は、あなたの恐れはエゴの恐れである。したがって、恐れを排除することは、エゴに向かってエゴを排除することを宣言することになる。恐れ、不安、罪の意識、憎悪、等々はエゴの七つ道具である。それを意識的に排除していくのだ。



If you are fearful, it is certain that you will endow the world with attributes that it does not possess, and crowd it with images that do not exist. 
  • certain [sə́ːrtn] : 「必ず起きる、避けられない、明白な」
  • endow [indáu] : 「授ける、与える」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「属性、特質、特性、性格」
  • possess [pəzés] : 「所有する、保有する」
  • crowd [kráud] : 「ぎっしり詰め込む、押し込む,いっぱいにする」
  • image [ímidʒ] : 「イメージ、画像、像、映像」
  • exist [iɡzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
❖ "If you are fearful ~ "「もしあなたが恐れると、あなたは、世界に対して世界が持ってもいない属性を与えることになり、存在しないイメージを世界に詰め込むことになってしまうのだ」。"if you are fearful"「もしあなたが恐れると」とは、あなたがエゴと同化して、エゴのように『エゴ自身(あなた自身)の無能さと非実在性を暴くこと』を恐れると、という意味。そうなれば、あなたは、存在さえしない空(くう)なる場所に、好き勝手なイメージを描き、幻想世界を打ち立てて、好き勝手な属性を世界に与えることになる。と言うより、そうやって、あなたはこの世界を作ったのだ。



To the ego illusions are safety devices, as they must also be to you who equate yourself with the ego.
  • illusion [ilúːʒən] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • safety [séifti] : 「安全、無事、無難なもの」
  • device [diváis] : 「機器、装置、道具、仕掛け、工夫」
  • safety device : 「安全装置」
  • equate [ikwéit] : 「〜を同等と見なす、〜と同一視する」
❖ "To the ego illusions ~ "「エゴにとっては、幻想は安全装置である」。"as they must ~ "「と同時に、幻想は、自分自身をエゴと等しいと思っているあなたにとっても、安全装置であるに違いないのだ」。"safety devices"「安全装置」とは、いわば隠れ蓑(みの)のようなもので、エゴとあなたは、自らの虚偽を幻想の中に隠しておくのである。幻想とは、真実の光が当たらないように黒雲で覆う、その黒雲である。
ここで、神の子とエゴ、そして幻想世界との関係を、"Text"にそって簡単に解説しよう。ACIM(Text)によれば、神の子はある日、ひょっとしたら自分は神なしで神のように存在出来るのではないかと、小さな狂った思い(tiny mad thought)を抱いた。次の瞬間、神の子の思いは現実化し、神の子は神から分離してしまった(俗に言う失楽園)。神の子は、神を裏切ってしまったという罪の意識をもち、同時に、神が罰を与えるに違いないという恐れを抱くようになった。その罪と罰の思いに絶えきれなくなり、神の子は自己を乖離(かいり)する。つまり、神の子というアイデンティティを捨て、別人格としての自己を幻想する。それは神からの分離を象徴する人格であり、その象徴をあなたの心が偶像化、神格化したものがエゴである。つまり、あなたは自己を乖離し、神に代わるエゴを自分の神として、そのエゴと自己を同一化したのだ。さらに、分離を徹底化し、単一の自己を散り散りに分裂させるのだ。そして、その多数化した自己を住まわせる場所を、心の外部に投射して偽の世界を偽創造する。エゴに支配された、分離を象徴するこの世界を打ち立てたのだ。分離を象徴する証拠として、あらゆる存在を二分化し、対極概念をもった二元論世界を作ったのである。善と悪、醜と美、愛と憎悪、プラスとマイナス、陰と陽、上下左右(空間)、過去と未来(時間)、正義と不義、男と女、生と死、等々、数え上げれば切りがない。相反する方向をもったベクトル同士が力を競い合い、そこに時間依存したダイナミズムが生じることとなる。世界の存在は常に変化流動し、そして、エントロピー増大の法則を持ち出すまでもなく、すべては渾沌化し、乱雑化し、崩壊と死へ向かう。これが、あなたの生きている幻想世界である。



4. The exercises for today, which should be done about three or four times for not more than a minute or so at most each time, are to be practiced in a somewhat different way from the preceding ones. 
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
  • at most : 「最大限でも、多くても、せいぜい」
  • each time : 「毎回」
  • practice [prǽktis] : 「〜を実行する、順守する、実践する」
  • somewhat [sʌ́mhwʌ̀t] : 「いくらか、少々、いくぶんか、やや」
  • different [dífərənt] : 「相違する、違っている、異なる」
  • way [wéi] : 「方法、やり方、手段、方途、様式」
❖ "The exercises for ~ "「今日のエクササイズは、日に3〜4回、その度(つど)、多くても1分かそこいら、行うようにすべきなのだが、」"are to be practiced ~ "「幾分、前のエクササイズとは違ったやり方で練習することになる」。具体的には次。



With eyes closed, repeat today's idea to yourself. Then open your eyes, and look about you slowly, saying:

        I am looking at a meaningless world.
  • closed [klóuzd] : 「閉ざされた、閉じた」
  • repeat [ripíːt] : 「〜を繰り返す、〜を繰り返して言う」
  • look about : 「周りを見る、見回す」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
❖ "With eyes closed ~ "「目を閉じ、自分自身に今日のものの見方を繰り返して述べる」。"Then open your eyes ~ "「その後、目を開き、あなたの周りをゆっくり見渡して、次のように言う」。"I am looking ~ "「私は、意味のない世界を見ているだけなのだ」。もちろん、"meaningless world"「意味のない世界」とは、空(くう)に色(しき)を描き出した、幻想の世界。



Repeat this statement to yourself as you look about. Then close your eyes, and conclude with:

        A meaningless world engenders fear because I think 
        I am in competition with God.
  • statement [stéitmənt] : 「発言、意見、陳述、供述」
  • conclude [kənklúːd] : 「〜を完結する、終える、結ぶ、結論を出す」
  • competition [kὰmpətíʃən] : 「競争、争い、競争相手、ライバル」
  • in competition with : 「〜と競争して」
❖ "Repeat this statement ~ "「あなたの周りを見渡しながら、あなた自身にこの宣言(アファメーション)を繰り返しなさい」。"Then close your eyes ~ "「そして最後に、目を閉じ、次のように言ってエクササイズを終える」。"A meaningless world ~ "「私が神と競っていると思っているから、意味のない世界が恐れを生み出しているのだ」。あなたがエゴと同化し、つまり、エゴを偶像化し、そのエゴが神と戦おうとしているところに恐れが生じる。幻想を暴かれはしないか、神の罰によって世界が滅ぼされはしまいか、神によって殺されはしまいか、等々と恐れを抱く。これが、恐れという感情の原型である。



5. You may find it difficult to avoid resistance, in one form or another, to this concluding statement. 
  • find [fáind] : 「気付く、理解する、発見する、見いだす」
  • difficult [dífikʌ̀lt] : 「困難な、厳しい」
  • avoid [əvɔ́id] : 「避ける、回避する、逃れる、敬遠する」
  • resistance [rizístəns] : 「抵抗、反対、妨害」
  • in one form or another : 「あれやこれやの、どのような形にせよ」
  • concluding [kənklúːdiŋ] : 「終結の、結びの」
❖ "You may find it ~ "「この締めくくりの宣言に対しては、何らかの形で、抵抗感を避けることは難しいと感じるかも知れない」。神に対する恐れなど感じないし、神と競っているとも思わない。そう言われてもピンと来ない。何か変な感じだ。そもそも、神に対する罪の意識すら感じないのに。・・・これが普通の、あなたの反応だろう。だから、ここでは、無理に信じ込もうとしなくていい。ACIMはあなたをマインドコントロールしようとしているわけではない。だから、今後、あなたが感じる恐れや痛みや苦などを、ただ注意深く見守っていけばいいだろう。



Whatever form such resistance may take, remind yourself that you are really afraid of such a thought because of the "vengeance" of the "enemy." 
  • whatever [hwʌtévər] : 「どんなものが〜でも」
  • remind [rimáind] : 「〜に思い出させる、〜に気付かせる」
  • remind oneself that : 「〔that以下〕を自分に言い聞かせる」
  • be afraid of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、考え、見解」
  • vengeance [véndʒəns] : 「復讐、仕返し、報復」
  • enemy [énəmi] : 「敵、敵国、かたき」
❖ "Whatever form such ~ "「そんな抵抗感がどんな形をとるにせよ、」"remind yourself ~ "「that以下を自分自身に言い聞かせなさい」。"that you are really ~ "「『敵』に対する『復讐』のために、あなたは実際、そのような思いを恐れているのだと、」自分自身に言い聞かせなさい。恐れというものは、その対象が必ずある。対象に対して恐れを抱くか、安心感を覚えるか、そのどちらかである。つまり、二元論的な感情なのだ。その二元論を生み出した大本が、神からの分離であり、自己乖離であり、エゴの神格化と自己同一化であり、幻想世界の偽創造である。つまり、神を『敵』に見立て、神の与える罰に対する『復讐』を画策する世界が、このエゴの支配する幻想世界なのだ。エゴは神が憎くてたまらない。なぜなら、神がエゴの幻想性を暴けば幻想は消滅し、エゴも消滅するからだ。エゴは自分の生き残りをかけて、神と戦わざるを得ない。神はエゴの生殺与奪の権利を握るエゴの『敵』であり、ゆえに、『復讐』するに値するとエゴは思っている。恐れを原動力にしているのだ。したがって、エゴはあなたに恐れを与え続けるのである。



You are not expected to believe the statement at this point, and will probably dismiss it as preposterous. 
  • be expected to do : 「〜すると期待されている、〜するはずだ」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • at this point : 「現在のところ、現段階では」
  • probably [prάbəbli] : 「十中八九は、恐らく」
  • dismiss [dismís] : 「退ける、片付けてしまう、却下する、棄却する」
  • preposterous [pripάstərəs] : 「本末転倒の、不合理な、非常識な、ばかげた」
❖ "You are not expected ~ "「この時点で、あなたがこの宣言を信じることは期待されていない」。"and will probably ~ "「きっとあなたは、馬鹿げたこととして、この宣言を退けてしまうかも知れない」。現段階では、それでもいい。ストレスをかけてまで無理に思想的なペンキを心に塗る必要はない。だが、あなたは真実を知りたくて、このACIMに出会ったはずだ。ならば、そういうものなんだと、それを素直に受け入れて、そして、こだわらずに次に進めばいい。



Note carefully, however, any signs of overt or covert fear which it may arouse.
  • note [nóut] : 「〜に注意する、〜を気に留める、〜に気を配る」
  • carefully [kέərfəli] : 「注意深く、丁寧に、慎重に、入念に」
  • sign [sáin] : 「象徴、シンボル、兆候、しるし、証拠」
  • overt [ouvə́ːrt] : 「あからさまな、公然の」
  • covert [kóuvərt] : 「秘密の、隠された、内密の、こっそりした」
❖ "Note carefully, however ~ "「しかしながら、神に対する敵対心が生む、公然とした恐れ、あるいは隠された恐れの、そのどんな兆(きざ)しに対してでも、十分注意深くありなさい」。あなたが恐れを感じたら、その恐れの源はどこにあるのかと自問してみればいいのだ。恐れをうやむやにするのではなく、恐れと直接対峙して、その幻想性を見極めればいい。



6. This is our first attempt at stating an explicit cause and effect relationship of a kind which you are very inexperienced in recognizing. 
  • attempt [ətémpt] : 「試み、企て」
  • attempt at : 「〜への試み」
  • state [stéit] : 「述べる、はっきり言う、提示する」
  • explicit [iksplísit] : 「曖昧さのない、明確な、明白な、率直な」
  • cause [kɔ́ːz] and effect [ifékt] : 「因果、原因と結果」
  • relationship [riléiʃnʃìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • inexperienced [inikspíəriənst] : 「経験不足の、経験の浅い、不慣れな」
❖ "This is our first attempt ~ "「これは、あなたが認識した経験のない、原因と結果の明白な関係性について述べる、私たちの最初の試みである」。あなたがこの世界で感じる恐れの原因は、エゴの神への敵対心である。恐れという結果の原因を辿れば、それは神への対抗心へ行き着き、実は、その先に、神からの分離がある。そういう原因を認識する経験は、今のあなたにはないのだが、おいおい、恐れや罪の意識や怒り、憎悪などの因果関係を解き明かしていくことになる。これが、その最初の試みである。



Do not dwell on the concluding statement, and try not even to think of it except during the practice periods. That will suffice at present.
  • dwell [dwél] on : 「〜をくよくよ考える、こだわる、思案する」
  • during [djúəriŋ] : 「〜の間ずっと、〜の期間に、〜の間に」
  • suffice [səfáis] : 「十分である」
  • at present [préznt] : 「今のところ」
❖ "Do not dwell on ~ "「この締めくくりの宣言に、いつまでもこだわってはいけない」。"and try not even ~ "「また、練習時間以外に、それを考えることさえ避けるようにしなさい」。"That will suffice ~ "「今のところ、それで十分だろう」。こだわりが幻想を現実化する。ミイラ取りがミイラになりかねない。幻想を消滅させるべく、幻想とマジに戦ってはいけないのだ。今日は、恐れの原因と結果の説明をさりげなく受け入れて、そういうものなんだ、と受け止めて、受け流してしまうだけでいい。徐々に、あなたの経験が深まっていき、あなたに実相的なパワーがつくようになれば、充分に深い考察が出来るようになるだろう。焦らず、待つこと。リラックス。そして、エクササイズを楽しむこと。ホーリー・スピリットが道案内をしてくれる奇跡への旅を楽しめばいい。
 
 
 


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