●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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W-PI.12.1:1 ~ W-PI.12.6:4

Lesson 12

I am upset because I see a meaningless world.
  • upset [ʌpsét] : 「混乱して、動揺して、気が動転して、取り乱して」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味が分からない、無意味な」
❖ "I am upset ~ "「私は、意味のない世界を見ているから、動揺している」。"meaningless world"「意味のない世界」とは、もちろん、無価値な世界という意味ではなく、存在さえしていない幻想の世界、という意味だ。エゴに支配されたあなた(神の子)の心が、心の外側に投射してつくった幻想の世界である。この幻想世界は二元論世界であって、あらゆる存在が対極する二つの概念に分裂している。愛と憎悪、善と悪、幸と不幸、喜びと悲しみ、得と失、真実と虚偽、生と死、等々の対立する概念がその力を競い合い、そこにダイナミックな変化流動を生む。ところが、幻想の法則(エントロピー増大の法則)とでも言おうか、変化流動は必ず崩壊と死へ向かう。形あるものは必ず壊れるのだ。形のない愛さえも、それが愛と憎悪に分裂した二元論の愛である限り、必ず変化し死ぬ。偽りの愛に過ぎない。こうして、崩壊と死に向かう幻想世界は常に苦と痛みを生み出すのだ。だから、「私は、意味のない世界を見ているから、動揺している」のは当然のことであって、動揺していること自体に問題があるのではない。問題は、その動揺の原因を見極め、そこから解放されたいという意思を、あなたが持つか持たないか、なのだ。



1. The importance of this idea lies in the fact that it contains a correction for a major perceptual distortion. 
  • importance [impɔ́ːrtəns] : 「重要性、大切さ、重大さ」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • fact [fǽkt] : 「事実、真相、現実、実際」
  • contain [kəntéin] : 「含む、包含する」
  • correction [kərékʃən] : 「訂正、訂正個所、矯正、修正、是正」
  • major [méidʒər] : 「大きい、多い、重要な、主要な、大規模な」
  • perceptual [pərséptʃuəl] : 「知覚の」
  • distortion [distɔ́ːrʃən] : 「ゆがみ、ねじれ、歪曲、ねじ曲げ」
❖ "The importance of ~ "「今日のものの見方の重要な点は、that以下の事実の中にある」。"that it contains ~ "「このものの見方が、主要な知覚の歪みを修正することを含んでいる」事実にある。あなたの肉体的な感覚器官が、ありもしない幻想をあたかも実在するかのようにあなたに知覚させているので、その問題の知覚の歪みを修正することが今日のものの見方の重要な点であり目的である。これには時間がかかる。何しろ、あなたが目にするものは圧倒的にリアルであり、目に見えるだけでなく、触れば固さもあるし、存在を否定する矛盾がどこにも見つからないからだ。これほど精緻な幻想を、あなたの心は生み出しているのであり、それをあなたの知覚が支えている。この幻想の堅牢な牙城を崩す作業は非常に困難でもあり、相当の時間がかかる。



You think that what upsets you is a frightening world, or a sad world, or a violent world, or an insane world. 
  • frightening [fráitniŋ] : 「恐ろしい、怖い、ゾッとするような」
  • sad [sǽd] : 「悲しげな、悲しそうな」
  • violent [váiələnt] : 「暴力的な、乱暴な、凶暴な、暴力による」
  • insane [inséin] : 「精神障害の、ばかげた、愚かな、常軌を逸した」
❖ "You think that ~ "「あなたは、あなたを動揺させているものが、恐ろしげな世界であり、悲しげな世界であり、暴力の世界、正気を失った世界だと思っている」。あなたを取り囲み、あなたと対峙している実在のこの世界が、あなたを動揺させ悩ませていると思っている。だから、あなたは世界と戦おうとするし、戦いに負けて絶望を味わう。たとえ勝利したとしても、それは長続きすることはなく、やがて衰弱し崩壊する。まさにこの世は、『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす』、なのだ。
仏教では、五蘊盛苦 ( ごうんじょうく )と言う。色・受・想・行・識の五蘊への執着(しゅうじゃく)に躍らされて、盛大なる苦を味わうのである。いわゆる煩悩であり、煩悩からの解脱(げだつ)が仏教における最大のテーマとなる。そして、悟りを開いて(幻想を排し、真実を知って)、煩悩を吹き消し心の騒ぎを寂滅させることが涅槃(ねはん)、ニルヴァーナ(nirvana)である。



All these attributes are given it by you. The world is meaningless in itself.
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「特質、特性、性格、属性」
  • given [ɡívən] : 「giveの過去分詞形」
  • in itself: 「それ自体で、本質的に」
❖ "All these attributes ~ "「これらの属性のすべては、あなたによって(世界に)与えられたのだ」。恐ろしく、悲しく、暴力的で、正気を失ったかに見える、そういう世界の属性のすべては、あなたの心が幻想の世界に与えたものなのだ。"The world is ~ "「世界は、それ自体、意味がない」。世界は存在さえしていないので、世界のもつ属性も存在しない。あなたの感覚が、あたかも世界は恐ろしく、悲しく、暴力的で、正気を失っていると錯覚しているだけである。



2. These exercises are done with eyes open. Look around you, this time quite slowly. 
  • exercise [éksərsàiz] : 「練習、訓練、課題、学課」
  • done [dʌ́n] : 「doの過去分詞」
  • look around : 「周りを見回す、見て回る、周囲に気を付ける」
  • this time : 「今度こそは、今回は」
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • slowly [slóuli] : 「ゆっくり、のろのろと」
❖ "These exercises are ~ "「今日のエクササイズは、目を開いて行うように」。"Look around ~ "「今回は、極めてゆっくりと、あなたの周りを見渡しなさい」。あなたの心の中を探るのではないので、目を開けて行う。



Try to pace yourself so that the slow shifting of your glance from one thing to another involves a fairly constant time interval. 
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる」
  • pace [péis] : 「調整する、一定にする、一定の速度で歩く」
  • so that : 「〜できるように」
  • slow [slóu] : 「遅い、のろい、ゆったりした」
  • shifting [ʃíft] : 「転移、移動」
  • glance [ɡlάːns] : 「ひと目、ちらりと見ること、一瞥」
  • another [ənʌ́ðər] : 「もう一つの、別の、ほかの」
  • involve [invάlv] : 「含む、取り込む、〜を伴う」
  • fairly [fέərli] : 「公平に、平等に、かなり、相当に、極めて」
  • constant [kάnstənt] : 「不変の、一定な」
  • time interval [íntərvəl] : 「時間間隔」
❖ "Try to pace ~ "「〜できるように、あなた自身のペースを保つように努めなさい」。"so that the slow ~ "「極めて一定の時間的間隔で、一つの物から次の物へとあなたの目がゆっくり移動していくことができるように、」あなた自身のペースを保つように努めなさい。風景の映像を撮っているカメラのつもりで、ゆっくりカメラを移動させていく、そんな感じ。急がない、焦らない。



Do not allow the time of the shift to become markedly longer or shorter, but try, instead, to keep a measured, even tempo throughout. 
  • allow [əláu] : 「許す、許可する」
  • shift [ʃíft] : 「交代、変更、変化、転換」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • markedly [mάːrkidli] : 「著しく、きわだって」
  • instead [instéd] : 「代わりに、それよりむしろ、そうしないで」
  • keep [kíːp] : 「保つ、〜の状態にしておく」
  • measured [méʒərd] : 「律動的な、規則的な」
  • even [íːvən] : 「等しい、同等の、均等な、均一な、一様な」
  • tempo [témpou] : 「テンポ、速度」
  • throughout [θruːáut] : 「初めから終わりまで、完全に」
❖ "Do not allow ~ "「(物から物へ)移っていく時間を、極端に長くしたり短くしたりしないように」。"but try, instead ~ "「そうせずに、始めから終わりまで、規則的な平均したテンポを保つように努めなさい」。つまり、目に止まったものに感情移入することなく、区別や差別を極力避けるのだ。カメラの目となって、淡々と情景を映し出していくこと。



What you see does not matter. You teach yourself this as you give whatever your glance rests on equal attention and equal time. 
  • matter [mǽtər] : 「重要である」
  • teach [tíːtʃ] : 「〜を教える、指導する、学ばせる、悟らせる」
  • whatever [hwʌtévər] : 「〜するのは何でも」
  • rest [rést] : 「休む、休息する、ある」
  • equal [íːkwəl] : 「同等の、程度が等しい、均等な、平等な」
  • attention [əténʃən] : 「注意、留意、注目」
❖ "What you see ~ "「あなたが何を見るか、それは重要ではない」。何を目にしても構わない。"You teach yourself ~ "「あなたが、目に止まった物なら何に対してでも、等しい注意と等しい時間を与えることによって、あなたはこのことを自分自身に教えるのだ」。見る対象を区別差別せず、すべて、重要ではないと認識するために、注意時間を平均化する。



This is a beginning step in learning to give them all equal value.
  • beginning [biɡíniŋ] : 「最初の、始まったばかりの、初歩の」
  • step [stép] : 「一歩、歩み、階段」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • value [vǽljuː] : 「価値、値打ち」
❖ "This is a beginning ~ "「これは、見る物すべてに等しい価値を与えるという学びの最初のステップである」。"equal value"「等しい価値」とあるが、等しく価値がない、という意味合いである。幻想は、それがどんなに価値があるように見えても、実相的な視点から見れば、すべて価値がない。とは言え、もし札束を目の前にしたら、決心はぐらついてしまうだろう。そんな時は、イエスならどうするか、と思ってみればいい。イエスは札束に目がくらむだろうか? イエスならこうするだろうとあなたが想像するように、あなたもイエスを真似ればいいのだ。



3. As you look about you, say to yourself:

        I think I see a fearful world, a dangerous world, 
        a hostile world, a sad world, a wicked world,a crazy world,

and so on, using whatever descriptive terms happen to occur to you. 
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、ものすごい」
  • dangerous [déindʒərəs] : 「危険な、危険を伴う、物騒な」
  • hostile [hάstl] : 「敵意を持った、敵対性の」
  • wicked [wíkid] : 「ひどく悪い、不道徳な、危険な、物騒」
  • crazy [kréizi] : 「気が狂って、正気でない、正気を失って」
  • descriptive [diskríptiv] : 「記述的な、分類する、説明する」
  • term [tə́ːrm] : 「言葉遣い、言い回し、表現、用語」
  • happen [hǽpən] : 「たまたま〜する、偶然〜する」
  • occur [əkə́ːr] : 「頭に浮かぶ、思い付く、気付く」
❖ "As you look about ~ "「あなたの周りを見ながら、次のようにあなたに自身に言いなさい」。"I think I see ~ "「私は、恐ろしげな世界、危険な世界、悪意ある世界、悲しげな世界、不道徳な世界を見ていると思っているだけだ」。見てはいるが、世界にそんな属性を与えているのはあなた自身である。だから、"I think I see ~ "は「見ていると思っているだけだ」、「見ていると思っているだけで、本当はそこに何も存在しない」というニュアンスになる。"and so on, using ~ "「というように、どんな言い回しでも、あなたの心に浮かんだ言葉を使えばいい」。たとえば、醜い世界、歪んだ世界、不平等な世界、混乱の世界、戦いの世界、死の世界、等々。



If terms which seem positive rather than negative occur to you, include them. 
  • positive [pάzətiv] : 「前向きな、楽天的な、建設的、肯定的な」
  • rather than : 〜「よりはむしろ、かえって」
  • negative [néɡətiv] : 「拒否の、後ろ向きの、否定的な、悲観的な」
  • include [inklúːd] : 「含める、含有する、包含する」
❖ "If terms which seem ~ "「もし、ネガティヴと言うよりはむしろポジティヴと思える言葉が浮かんだら、それも含めるように」。逆に、美しい世界でもいい。調和の世界、美の世界、色彩豊かな世界、やさしい世界、麗しき世界、温かい世界、等々でもいい。それが真実か虚偽かの判断はしないこと。感じたままを思った言葉で表せばいい。そして、そう見ていると思っているだけだ、と結論する。



For example, you might think of "a good world," or "a satisfying world." If such terms occur to you, use them along with the rest. 
  • for example : 「例えば、例として」
  • satisfying [sǽtisfàiiŋ] : 「満足させる、満足感を与える」
  • along with : 「〜と一緒に、〜とともに、〜に加えて」
  • rest [rést] : 「残り、残っているもの、残りの部分、残余」
❖ "For example, you ~ "「たとえば、あなたは、『良き世界』とか『満足のいく世界』と思うかもしれない」。"If such terms ~ "「もし、そんな言葉が思い浮かんだら、残りの言葉と合わせて、それを使えばいい」。判断、評価をしない。価値付けをしない。序列を作らない。淡々と、静かな心で見渡していけばいい。



You may not yet understand why these "nice" adjectives belong in these exercises but remember that a "good world" implies a "bad" one, and a "satisfying world" implies an "unsatisfying" one. 
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • nice [náis] : 「良い、素晴らしい、すてきな、快い」
  • adjective [ǽdʒiktiv] : 「形容詞」
  • belong [bilɔ́ːŋ] : 「属する、所属する」
  • remember [rimémbər] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
  • imply [implái] : 「暗に伝える、暗示する、ほのめかす」
  • unsatisfying [ʌnsǽtisfàiŋ] : 「満足のいかない、満足感の得られない」
❖ "You may not yet ~ "意訳する、「あなたはまだ、なぜ、これらの『ポジティヴな』形容詞が今日のエクササイズに適用出来るか、理解出来ないかも知れない」。"but remember that ~ "「でも、『良き世界』は、『悪しき』世界を暗にほのめかしており、『満足のいく世界』は『満足のいかない世界』を暗示しているということを覚えておきなさい」。"imply"を「暗にほのめかしている」と訳してみたが、対極の世界の存在を認めている、という意味合いである。この幻想世界は二元論世界であり、すべての概念が対立する二極の概念に分裂している。愛と憎悪、善と悪、幸と不幸、喜びと悲しみ、という具合である。したがって、たとえば、愛と憎悪は一本に糸で繋がった概念であり、愛を想定すれば結果的に憎悪も想定されてしまうのである。あなたが『良き世界』と言うとき、それは『悪しき世界』の存在を想定して発言していることになるのだ。結局、『良き世界』も『悪しき世界』も、共に幻想であって、存在などしていない。世界の圧倒的なリアルさにあなたは騙されているだけだ。実相的には『良き』も『悪しき』もないのだ。実相世界は一元論世界であり、対極概念をもたない純粋な概念だけが存在している世界なのだから。



All terms which cross your mind are suitable subjects for today's exercises. Their seeming quality does not matter.
  • cross [krɔ́s] : 「〜を横断する、渡る」
  • suitable [súːtəbl] : 「ふさわしい、適切な」
  • subject [sʌ́bdʒikt] : 「主題、題目、議題、題材、被写体」
  • seeming [síːmiŋ] : 「外観上の、外見だけの、見せ掛けの、うわべの」
  • quality [kwάləti] : 「質、性質、品質、本質、属性」
❖ "All terms which ~ "「あなたの心を横切った言葉すべてが、今日のエクササイズの対象にふさわしい」。"Their seeming ~ "「その対象の見掛けの質は問題でないのだ」。良し悪しとか、美醜などといった質は問題でない。もともと対象が幻想であって実在していないのだから、その見掛けも幻想に過ぎないのだ。そんな幻想の質に騙されてはいけない。



4. Be sure that you do not alter the time intervals between applying today's idea to what you think is pleasant and what you think is unpleasant. 
  • sure [ʃúər] : 「確信して、確信している、固く信じている」
  • alter [ɔ́ːltər] : 「変える、変更する、改める」
  • interval [íntərvəl] : 「隔たり、間隔、合間」
  • between [bitwíːn] A and B: 「AとBとの間に、AないしB」
  • applying [əpláiiŋ] : 「適用、活用」
  • pleasant [plézənt] : 「楽しい、愉快な」
  • unpleasant [ʌnplézənt] : 「不愉快な、嫌な、気に障る、気色が悪い」
❖ "Be sure that you ~ "「あなたが快いと思うことに今日のものの見方を適用する時間と不快だと思うことにかける時間を変えたりしなように気を付けないさい」。区別、差別は禁物。言うなれば、楽観視も悲観視も、実は幻想的なものの見方なのだ。喜劇的な夢も悲劇的な夢も、幸福な夢も不幸な夢も、夢としてはみな同等である。



For the purposes of these exercises, there is no difference between them. 
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、目標、狙い」
  • difference [dífərəns] : 「相違点、異なる部分、特異点」
❖ "For the purposes of ~ "「今日のエクササイズの目的にとって、快不快の間に違いはない」。どちらも、幻想に騙された知覚を修正する目的のためには有効なのだ。



At the end of the practice period, add:

        But I am upset because I see a meaningless world.
  • at the end of : 「〜の終わり」
  • practice [prǽktis] : 「練習、訓練、演習」
  • period [píəriəd] : 「期間、時期」
  • add [ǽd] : 「加える、付け足す、言い足す」
❖ "At the end of ~ "「練習の最後に、次のように付け加えればいい」。"But I am upset ~ "意訳する、「しかし、意味のない世界を見ているからこそ、私は動揺しているに過ぎない」。たとえば、まったく意地の悪い世界であり、私の心はむしゃくしゃしているが、世界が私に不快感を与えているのではなく、ありもしない世界に対して私が勝手にむしゃくしゃした思いを抱いているだけなのだ。世界が幻想である限り、私のむしゃくしゃも幻想であるに違いない。そのように知ったのだから、この不快な思いを赦してやろう。さあ、不快感よ、さようなら。



5. What is meaningless is neither good nor bad. Why, then, should a meaningless world upset you? 
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
❖ "What is meaningless ~ "「意味のないものは、良くもなく悪くもない」。存在していないものに、良し悪しがあるわけない。"Why, then, should ~ "「ならば、なぜ、意味のない世界があなたを動揺させたり出来るだろうか」。あなたは、存在しない世界のイメージを絵の具にして、動揺を描き出しているだけだ。



If you could accept the world as meaningless and let the truth be written upon it for you, it would make you indescribably happy. 
  • accept [æksépt] : 「承認する、認める、容認する、受け入れる] 
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • written [rítn] : 「writeの過去分詞」
  • indescribably [ìndiskráibəbl] : 「言いようもなく、言葉では言い表せないで」
❖ "If you could accept ~ "「もしあなたが、この世界を意味がないと受け入れることが出来、その世界の上に、真実があなたのために書かれるようにすることが出来たなら、」"it would make ~ "「世界はあなたを、言い様もなく幸せに出来るだろう」。仮定法過去であることに注意。今はそうではないが、もし仮にそうなら、という意味合いである。仮に、世界の幻想性を認識し、その幻想をあるがままに赦すことができたら、幻想はあなたの目の前で消滅し、その空(くう)なる場所に、実在する実相世界が見えてくる。あなたは無上の幸せを感じるだろう。そこは、対極の概念を持たない、純粋な一元論の世界である。幸せは実在するが不幸は存在しない。喜びと愛は実在するが、悲しみと憎悪は存在しない。その本当の実相世界に、今あなたは、このエクササイズを通じて誘(いざな)われているのだ。そして、その誘いを受け入れ、選択し、決断することが、あなたがこの世に生まれてきた最大の目的である。それが滑稽(こっけい)に感じるなら、即刻このACIMを立ち去るべきだ。この世の快楽と享楽を浴びて生きることはどれほど面白いことか。それをとことん満喫する人生を歩めばよい。誰もあなたを責めはしない。



But because it is meaningless, you are impelled to write upon it what you would have it be. It is this you see in it. 
  • impel [impél] : 「〜を駆り立てる、押し進める、無理に〜させる」
❖ "But because it ~ "「しかし、この世界に意味がないからこそ、」この世界が存在せず、空(くう)だからこそ、"you are impelled ~ "「あなたは、この世界の上に、あなたがそうあって欲しいと望むものを描くように駆り立てられているのだ」。あなたは、この世の空(くう)なる場所に、是が非でも自分の望む物を、つまり色(しき)を描き出しているのだ。幻想しているのである。"It is this ~ "「それこそが、あなたが世界に見ているものである」。言うまでもなく、色即是空、空即是色、なのである。



It is this that is meaningless in truth. Beneath your words is written the Word of God. 
  • in truth : 「実のところ、実際には」
  • beneath [biníːθ] : 「下に、下方に、下位に」
❖ "It is this that is ~ "「これこそが、本当の意味で、意味のないことなのだ」。空(くう)に色(しき)を描いていること自体が、文字通り、意味のないことなのだ。夢の世界を彷徨(さまよ)っているのである。しかし、"Beneath your words ~ "「あなたの言葉の、その下に、神の言葉が書かれている」。あなたの肉体的な感覚器官が知覚し、言葉を駆使して思考し、様々な絵の具で描き出したこの幻想世界の、その下に、神の言葉で創造された真実の実相世界が実在している。それを感知するために、あなたの歪んだ知覚を修正しなくてはならない。幻想と錯覚に慣れ親しんだ知覚を正し、それを実相の叡智(knowledge)に昇華しなくてはならないのだ。



The truth upsets you now, but when your words have been erased, you will see His. That is the ultimate purpose of these exercises.
  • erase [iréis] : 「消す、消去する、抹消する、削除する」
  • ultimate [ʌ́ltəmət] : 「最高の、究極の、根本的な」
❖ "The truth upsets ~ "「今でこそ、真実はあなたを苛立たせているかも知れない」。"but when your ~ "「しかし、あなたの言葉が払拭(ふっしょく)されたとき、」"you will see ~ "「あなたは、神の言葉を見るであろう」。"That is the ultimate ~ "「それこそが、このWorkbookのエクササイズの究極の目標なのだ」。あなたが目にする物は実在しない、無意味なのだと言われると、あなたはその真実に苛立ちを覚えるかも知れない。しかし、その幻想が消滅すれば、そこに神の実相世界が立ち現れる。真実が見えてくるのだ。それがこのWorkbookの最終の目的である。実相世界への回帰である。



6. Three or four times is enough for practicing the idea for today. 
  • enough [inʌ́f] : 「十分な、足りる」
  • practice [prǽktis] : 「〜を練習する、〜を実行する」
❖ "Three or four times ~ "「今日のものの見方を練習するには、日に3〜4回で十分だ」。過ぎたるは及ばざるがごとし。



Nor should the practice periods exceed a minute. You may find even this too long. 
  • exceed [iksíːd] : 「超える、上回る、突破する」
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く、理解する」
❖ "Nor should the practice ~ "「また、一回の練習時間を1分以上にすべきでない」。"You may find ~ "「それでも、あなたは長過ぎると思うかも知れないので」。今日のものの見方に限らず、否定的アファメーションは、あなたの心に大きなストレスをかける。だから、心がストレスに慣れるまでは、短時間でアファメーションを済ませるのである。



Terminate the exercises whenever you experience a sense of strain.
  • terminate [tə́ːrmənèit] : 「〜を終わらせる、終結させる、終了させる、打ち切る」
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • strain [stréin] : 「緊張、精神的緊張、緊張の色、負担、重圧」
❖ だから当然、"Terminate the exercises ~ "「あなたが精神的緊張を経験したら、エクササイズを終了するように」。ストレスを感じたら、練習を即刻止めること。ACIMはこのWorkbookを、殊更に瞑想だとは言ってないが、非常に強烈な瞑想(meditation)であることは事実である。過度な瞑想によって精神に異常を来す例は、古今東西、例を挙げれば切りがない。しかも、瞑想による精神疾患は、それが精神の中枢に関わることだけに、回復は非常に困難を極める。したがって、ACIMの忠告、進言を軽視することなく、1分以内に終わらせよと言われたら、その通りにすべきだのだ。さらに、これは自学自習の講座である。だれもあなたに指導を与えてはくれない。だからこそ、自主的な自己管理は是非とも必要なのだ。決して焦らないこと。急がないこと。熱中し過ぎないこと。リラックスすること。楽しむこと。心に疲れやストレスを感じたら、すぐにエクササイズを中止すること。なあに、明日があるさ。
 
 
 


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